モンテ・クリスト伯(上)(中)(下) A.デュマ

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今年の KiKi の初読書は、子供時代に大好きだった本の2冊目「岩窟王モンテ・クリスト伯」でした。  昨年末最後を飾った「三銃士」の流れで久々の再読となったわけですが、期待に違わずとっても楽しい初読書となりました。

モンテ・クリスト伯(上)
著:A.デュマ 編訳:竹村猛  岩波少年文庫

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新しい船長として将来を期待される青年エドモン・ダンテス。  婚約披露宴の席上で突然逮捕され、地下の牢獄にとじこめられたエドモンは、囚人の神父に導かれてあらゆる教養を身につける。  14年後、脱獄した彼は、モンテ・クリスト伯を名乗り、自分をおとしめた人々への復讐の念に燃えるのだった...。  (文庫本裏表紙より転載)

モンテ・クリスト伯(中)
著:A.デュマ 編訳:竹村猛  岩波少年文庫

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パリの社交界にデビューするや、モンテ・クリスト伯は、たちまち人気の的に。  かつて自分に陰謀をはたらいた知人やその子息たちのあいだにうずまく、欲望と秘密の数々をつぶさに掌握する。  巨万の富と強靭な意志をたよりに、モンテ・クリスト伯は、着々と復讐の準備を進めていった。  (文庫本裏表紙より転載)

モンテ・クリスト伯(下)
著:A.デュマ 編訳:竹村猛  岩波少年文庫

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モルセール、カドルス、ヴィルフォール、ダングラール・・・・・人を欺き名誉と地位を欲しいままにしてきた男たちが迎える結末とは。  「待つこと、そして希望を持つこと」  モンテ・クリスト伯が残した最後の言葉の意味とは。  愛と正義に貫かれた壮大な人間ドラマのクライマックス。  (文庫本裏表紙より転載)

KiKi が生まれて初めてこの作品に接したのも「三銃士」同様、岩波少年文庫版ではなく「少年少女世界文学全集」の1冊でした。  当時のこの物語のタイトルは「岩窟王」。  その後、学校の図書館で「モンテ・クリスト伯」というタイトルの本を見つけた時、まさか同じ物語であるとは考えもしなかった KiKi はその本を借り、「何だか、どこかで一度読んだことがあるような話だよなぁ・・・・」と思いつつページをめくり、10ページほど読み進んだところでようやく「なんだ、これって岩窟王じゃない!」と確信した・・・・という思い出があります。

同じような経験をしたのがユーゴーの「レ・ミゼラブル」で、こちらも最初に読んだ本のタイトルが「ああ、無情」でその後図書館で見つけた「レ・ミゼラブル」を借りてみて冒頭数ページで「なんだ!」となりました。 

当時はこれらが「フランスもの」であるという自覚はなく、ついでに言えば作者が誰かにもさして興味はなく、これらの「洋物」は「翻訳もの」であるということにも考えが及ばなかった(それだけ幼かったわけですが ^^;)のでタイトルだけで本を選んで読んでいたんですよね~。  まあ、子供にそういう勘違いを起こさせるという意味ではあの「和訳タイトル」はいかがなものかと思わないじゃないけれど、とは言いつつもなかなかセンスの良い和訳タイトルだと思います。

ま、それはさておき、子供時代にそんな「勘違い読書」を含めて何度も何度も読んだこの物語。  大人になった今、読み返してみてもとても楽しい物語でした。  まあ、「リアリティ」みたいなことに拘りながら読むなら

「・・・ったく!  なんじゃそりゃ!」

っていうところもいっぱいあるんですけど、幸いなことにそういう「リアリティ」には拘らずに物語世界を楽しむ癖・・・・のようなものもそれなりに培われてきた KiKi には、このての物語を「そういうもの」として受け入れる素地がある(?)ので、純粋に楽しむことができます。

この物語が楽しいのはやっぱり「イヤなタイプの人間」を思いっきりデフォルメしたダンテスの敵陣営の描き方が巧みであることと、逆に想像を絶するような苦しみを味わったダンテスに冒頭で思いっきり共感できちゃうことによる「ダンテス贔屓」の感情が最後まで持ち続けられることにあるんだと思います。  冷静になってよくよく考えてみるとかなりひどい復讐劇の物語なんですけどね。

それに大人になった今、こうやって読み返してみると、あのナポレオン時代から王政復古の時代のフランスの社会描写も巧みで、筋書きには無理がいっぱいあってもそんな情景描写が持つリアリティが勝っているところもあるように感じました。

ちょっと感じたのは、恐らくはこの時代(もしくはこのちょっと後の時代)を生きていた普通の人たちの暮らしっていうのは本当に厳しくて、でもそんな中にも限られた「恵まれた人たち」がいて、そんな多くの「貧しい人たち」にしてみれば現実の生活があまりにも苦しいがゆえに、本来なら自分たちと同じ側に属しているダンテスが苦難の後に巨万の富を得て、その「恵まれた人たち」(しかも不正な手段で恵まれた人たち)に復讐するというその仮想世界にある種の救いのようなものを感じていたんじゃないかな・・・・ということです。  

因みに岩波文庫の完訳版は全7冊。  対するこちらの少年文庫の抄訳版は全3冊。  KiKi はどちらも読んだことがあるけれど、話のあらすじをちゃんと知っておく・・・・というレベルを求める読書だったらこちらの岩波少年文庫版で十分だと思います。  ところどころに入る挿絵も雰囲気があってなかなか素敵です♪


それにしても・・・・・

今回の読書で各巻の「あとがき」を含めじっくり読んでみたんですけど、あのヴェルディの有名なオペラ「椿姫」の作者、アレクサンドル・デュマ・フィスはこの物語の作者、A.デュマの息子さんだったんですねぇ・・・・・。  どこかでそんな話を聞いたこともあったような気がしないでもないんだけど、今回改めてその事実をしっかりと認識しました。


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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2012年1月 3日 16:25に書いたブログ記事です。

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