シャーロック・ホウムズ バスカーヴィル家の犬 C.ドイル

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岩波少年文庫の中の「シャーロック・ホウムズ・シリーズ」の中で唯一読み残してあった1冊を読了しました。  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。  (これ以外の「まだらのひも」、「最後の事件」、「空家の冒険」の Review はこちら

シャーロック・ホウムズ バスカーヴィル家の犬
著:C.ドイル 訳:林克己  岩波少年文庫

51E5VQDZBGL._SL500_AA300_.jpg  (Amazon)

荒れ地の旧家バスカーヴィル家に伝わる魔犬の伝説。  領主の謎の死をめぐり、後継者からの依頼をうけて、ホウムズとワトスンは館を訪れるが...。  怪奇と幻想にいろどられた長編。  (文庫本裏表紙より転載)

以前、このエントリーにも書いたことだけど、本作に関しても「まるで初読のように新鮮、でもそれと同時に何となく物足りなさみたいなものも感じてしまった」という感想でしょうか・・・・・。  ストーリーの詳細までは覚えていないまでも、ホウムズ・シリーズの中でもっともドキドキし、不気味さで震えあがった物語だったはずなんですけどねぇ・・・・・。  特に魔犬がねぇ。  いえね、KiKi の記憶の中ではこの魔犬がもっと頻出していて、不気味さをかきたててくれちゃっていたように思うんだけど、今回再読してみたら実は最後の方にちょっぴり姿を現しただけで、「あれ??  こんな風に呆気なく出てきて、しかも呆気なくやられちゃうんだったっけ??」っていう感じ(苦笑)。

今にして思うと、ホウムズ・ワトソンコンビがこの魔犬の伝説を初めて聞かされるところから、まるで妄想のように自分の中でその犬のイメージを膨らませ、その後のバスカーヴィル館をとりまく荒涼としたムーアの描写の中で勝手にそのイメージをさらにおどろおどろしくしていたのは KiKi 自身だったのかもしれません ^^;


今ほどTVやら映画が当たり前ではなかった KiKi の子供時代(TVは家にあったけれど「1日最大でも1時間」と決められていて、家族がそろう食事時には当然TVはついていなくて(というより食事をする部屋にはTVがなかった)、視聴できるチャンネルも「NHK」と「NHK教育」と「SBS(TBSの系列の静岡放送)」だけだった環境だから、否応なく外から入ってくる刺激というものが極端に少なかったんですよね~。  ビデオもDVDもインターネットもなかったし、もっと言うなら KiKi の家族が住んでいた「町」には映画館もなかったから、映画を観ようとすると一番近くの「市」までおでかけしなくちゃいけなかったし、映画代(+ 交通費)に足りるほどのお小遣いも貰っていなかったから、正直なところ映画を映画館で観るな~んていう贅沢(?)は大学生になるまで無縁の世界だったし・・・・・・ ^^;

逆に言えばイギリスのムーアと同じとは言わないけれど、身の回りに「荒れ地」と呼ぶにふさわしい場所はいっぱいあって、自分の背丈よりも高いススキやら葦やらが茂るその場所を思い浮かべながら、その先が見えない場所を徘徊している凶暴な犬(というよりは KiKi のイメージではオオカミ!)を手前勝手にイメージしつつ、ドキドキ・ハラハラしていたんだろうと思うんですよ。  だから風景描写しかしていないシーンにも常に魔犬が潜んでいたように感じていて、結果としてその犬の印象ばかりが残っちゃったんじゃないのかなぁ・・・・と。

ストーリーは全く覚えていなかったので、なかなか新鮮だったんだけど、ホウムズが人知れずデヴォンシャーを訪れていた・・・・・というくだりあたりはしっかりと覚えていて、ワトソン君が岩小屋で「謎の男」を待ち伏せをする描写あたりでは「君が待ち伏せしている相手は実はホウムズなんだよ、ワトソン君」な~んてひとりごちる楽しみを味わいました。

シャーロック・ホウムズは「探偵もの」の走りで、読書中いろいろ推理する楽しみがあるのと同時に、イギリス文学らしい品格みたいなものもあって、ハリウッド的なものに毒されている現代日本人にはちょっと冗長 & 退屈な感じがしちゃうかもしれないけれど、久々に読んでみるとよく練られているなぁと感じます。  自然描写が何と言っても素晴らしいし、ワトソンの手紙やら日記で物語を作っていくその構成力にも感銘を受けます。  そうやって考えてみると宮崎氏が「シャーロック・ホウムズの冒険(現在出版されているものでは「まだらのひも」)」で書かれたコメントには頷けるものがあります。  曰く

文字で読まないとこのおもしろさは判りません。  映画やTVがあっても観てはいけません。  まず本で読まなければ・・・。

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2012年1月13日 11:21に書いたブログ記事です。

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