秘密の花園(上)(下) F.H.バーネット

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KiKi と同世代で本が好きな女の子だったら、絶対と言っていいほど素通りはしていない物語。  そしてあの梨木香歩さんをして解説本(?)を書かせたほどの物語。 (← 梨木さんファンの KiKi ではあるのですが、この解読本は実は未読です ^^;)  そんな物語を読了しました。

秘密の花園(上)
著:F.H.バーネット 訳:山内玲子  岩波少年文庫

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遠いインドでいちどに両親を失ったメアリは、イギリスの田舎のおじさんの家にひきとられました。  そのお屋敷には、入口の鍵がかかったまま、十年間誰も入ったことがないという「秘密の庭」がありました...。  バーネットの名作。  (文庫本裏表紙より転載)

秘密の花園(下)
著:F.H.バーネット 訳:山内玲子  岩波少年文庫

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真夜中の出会いをへて仲よくなったメアリとコリン。  二人とディコンは、秘密の庭を生き返らせることと、魔法の実験に熱中します。  いきいきしはじめたコリンを、お屋敷の召使いたちはふしぎに思いはじめますが...。  (文庫本裏表紙より転載)

思えば KiKi がLothlórien_山小舎生活を志向するようになった根っこにはこのての子供時代に夢中になって読んだ「少女向け小説」の影響が多分にあるのではないかしら・・・・・。  自分ではそれをさほど自覚はしていなかったんだけど、この物語の前半の主人公メアリ同様に体調がイマイチすぐれなく(これは KiKi の場合、女性特有の加齢による退化現象だったけど)て、どことなくいつもイライラしているような気分になって、自分でも「何だか最近の私ってつむじまがり・・・・」と感じ始めた時期に、無性に今の生活を夢想するようになったんですけど、そこには自然のパワーを借りながら再生していくメアリのイメージが漠然とではあるもののあったような気がするんですよね~(苦笑)

バーネットさんが書いた子供向け小説としてはこの作品と「小公子」、「小公女」の3つが超がつくほど有名で、小学校低学年~中学年ぐらいの KiKi はこの3冊は何度も何度も読み返したものでした。  今回はこの後、その「小公子」、「小公女」も読み進む予定なんだけど、同じ岩波少年文庫から割と最近になって発刊された「消えた王子」も読んでみようと思っています。  この作品はお初なだけに今からとても楽しみです。


この物語は基本的には「物質的にはそこそこ恵まれていたものの放っておかれた子供」(≒メアリ & コリン)がムーアの自然やら庭仕事やら友達によって再生していく物語なんだけど、子供時代の KiKi はそれもこれも「秘密の花園」な~んていう素晴らしいパラダイスがあったからこその恩恵・・・・というような読み方をしていたところが無きにしも非ず・・・・だったように思うんですよ。  少なくとも KiKi の実家には庭はあったけれど塀で囲まれていたり大木があったりしたわけじゃなかったし・・・・・。  そういう意味では「羨ましがりながら」読んでいたようなところがあるんですよね~。

でもね、今回、この年齢になって再読してみて思ったことは、「秘密の花園」とメアリとコリンは言ってみれば同じものだったんだなぁ・・・・と。  10年間も鍵をかけられ放置されたままの庭も、インドで育った時代に召使いはいても両親との触れ合いや友達もなく育ったメアリも、幼くして母親を失い父親からもある意味で疎まれて寝たきり状態のコリンも、もっと言えば最愛の妻を失った空虚感に支配され続け子供をどう扱っていいのかわからず偏屈になってしまっていたコリンの父親であるクレイヴンさんも、皆が同じ・・・・・。  誰もがすさぶに任せていたような時間を過ごしていたものだったんだなぁ・・・・と。

ある意味で何らかの壁(というより境界線)を作って、自分に閉じこもり、「生きている」実感を伴わない時間を過ごすことによって、周りが見えなくなり、人が見えなくなり、挙句自分も見えなくなっていく負のスパイラル。  それでも本人が気が付かないところで必死で生き延びようとしている何かがある・・・・。  そんなことを感じました。  そういう意味では「孤独」というのものはコリンの言い方を借りれば「悪い魔法」を自分で自分にかけているだけなのかもしれません。  

因みにこの物語に対する宮崎さんのコメントはこんな感じでした。

とてもすてきな物語です。  大人になって、イギリスのある大きな館を見学したことがあります。  森や牧場もある広い、ものすごく広い敷地の中に、本物の石の塀にかこまれた花園がありました。  古い扉から中へ入ると、リンゴの木の花が咲き乱れていて、ぼくはこの物語を思い出してドキドキしてしまいました。

KiKi もヨーロッパの庭園をいくつか見たことがあるけれど(それもほとんどがイギリスだったけれど)、それを見た時にはこの物語のことは思い出さなかったなぁ・・・・・。  何故って KiKi が見たその手のお屋敷の庭っていうのはある意味でとっても人工的で、いかにもプロが手入れしています・・・・っていう感じのお庭だったから・・・・・・。

KiKi にとってこの物語の「秘密の花園」はもっとワイルドなんですよね~(笑)  何故ってそれはやっぱり「秘密の花園」に初めて入ったメアリとディコンの会話がものすご~く印象に残っていたからなんですよ。  曰く

この庭を、庭師のつくる庭みたいにはしとうないな。  ぜんぶきれいに刈り込んだりするの、いやだよね?  今みたいに、いろんなものが伸び放題になっとったり、ゆらゆら揺れたり、からみあったりしとるほうが素敵じゃね。

きちんとした庭にはしないで。  あんまりきちんとしていたら、秘密の庭みたいじゃなくなるもの。

まあ、そのせいもあって(← と、人のせいにしてみる 苦笑)、Lothlórien_山小舎の庭はワイルドです。(爆)  特に夏場な~んていうのは庭なんだか荒れ地なんだかわからないぐらい!!  もっとも「秘密の花園」とは異なり石塀に囲まれているわけじゃないから、ちょっと・・・・と言うかかなりみっともないんですけどね(苦笑)  でもね、そんなワイルドさにこそ「生命力」のようなものを感じるのも又事実なんですよね~。  


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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2012年1月 4日 11:33に書いたブログ記事です。

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