ふしぎの国のアリス L.キャロル

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子供時代から何度も挑戦し、その度に挫折を繰り返してきた、半ば KiKi のトラウマとなりかけている物語をようやく読了しました(ため息・・・・)  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

ふしぎの国のアリス
著:L.キャロル 訳:田中俊夫 絵:J.テニエル  岩波少年文庫

2012_Jan10_001.JPGのサムネール画像 (Amazon)

おおあわての白ウサギを追いかけてアリスが穴に飛びこむと、奇妙で不思議な冒険がはじまります。  オックスフォードの数学者が創り出した、ユーモアに満ちたイギリス児童文学の古典。  (岩波書店HPより転載)

今回 KiKi が読んだのは「岩波少年文庫 特装版」の中の1冊ですが、現在市販されている版は脇明子さんの改訳版みたいですね。  一応、その情報も載せておきますね。

不思議の国のアリス
著:L.キャロル 訳:脇明子 絵:J.テニエル(多分・・・)  岩波少年文庫

51HBGG6AWFL._SL500_AA300_.jpg (Amazon)

冒頭にも書いたんだけど、この物語、これまでに何度もチャレンジしてきたんですよ。  (もっとも子供時代だけ・・・・だけど)  でも、その都度挫折してきたんですよね~。  こういう夢見がちな物語が嫌いだったわけじゃないんです。  でも、たいてい挫折するのが「ウィリアムじいさん、年をとった」の歌あたりか、「3月うさぎのお茶会」あたりでねぇ。  ま、要するに元歌を知らない詩のパロディのさらにその訳文を読んでもチンプンカンプンだったし、当時の日本では(というより静岡県あたりでは)風習として馴染んでいないお茶会の席で、凡そ意味を成しているとは思えない会話を繰り広げるということにつまらなさを感じちゃっていたんだと思うんですよね~。  

もちろんそのほかの物語で英国の「お茶会文化」のことはある程度想像していたんです。  でも、それはこんなハチャメチャなものではなく、女の子だったら誰もが憧れるようなオシャレで素敵な社交の場でなくちゃ、子供時代の KiKi には到底受け入れられなかったんです。  何せ時代的には縁側で日本茶をすすりながらお漬物かお煎餅を頬張るのが当時の「日本のお茶会(?)」でしたから・・・・。  紅茶な~んていうのはそんなにしょっちゅう飲めるものではなかったし、まして「素敵なティーセット」な~んていうものは見たこともなかったような時代だったんですもの。 

でもね、その後長じるにつれ、「マザー・グース」な~んていうものの存在を知り、「英語の音の面白さやリズムの面白さ」で歌い継がれる物語のことを少しは理解できるようになった頃に思ったのです。  

そうか、この物語はきっと日本語で読んじゃダメなんだ!  英語で読むべき物語なんだ。  和歌や俳句が日本語でなければ味わい深くはならないのときっと同じことなんだ!

ってね。  で、大学に進学することになって、その学部が英文学部になることが決まった高校3年生の初春、KiKi は心に誓ったのです。  「大学生活4年間の間に、『不思議の国のアリス』を原語で読んでみよう!」・・・・・と。  ところがその誓いは東京の街の刺激の強さの前には脆くも崩れ去り、結果、未だに「有名な割には英語でも日本語でもちゃんと読んだことのない物語」として KiKi に残され続けていたのでした(苦笑)。

 

今回、宮崎さんの推薦があったのでこの物語を数十年ぶりに手に取ってみました。  幸いなことに KiKi の手元にある本は宮崎さんがこの豆本やらこの新書本で紹介してくださっているのと同じ訳者さんの手によるものでした。  おっと忘れちゃいけない、挿絵の方も!(笑)  因みに彼のコメントはこんな感じです。

(現在市販されている版の表紙に使われているチェシャ・ネコとアリスの挿絵が転載されそこに)
子供なのに大人の顔をしているアリスが、気持ちがわるいんだけれど、いろんな人がこの物語の絵を描いている中で、ちょっと不気味でくせのあるこの絵が一番印象に残ります。
ぼくは随分熱心にこの本のとりこになりました。  英語が判らないので、訳者がいろいろ苦労してくれてもピンとこない所がとても多い本ですが、とてもあやしい魅力があると思います。  鏡の国のアリスも大好きです。  挿絵はちょっとクセがあって、はじめはなじめないかもしれませんが、見慣れていくとこの絵しかないと思うようになります、かならず。

そうそう、思い返してみると子供時代は正直、この絵が怖かったんですよね~。  可愛いというよりは不気味、癒し系というよりはホラー系(笑)。  特にアリスの首がビヨヨ~ンと伸びている絵なんていうのはお化け屋敷のスケッチかと思ったぐらい!!

AliceInWonderland04.jpg

さらに言えば、アリスの目つきが凡そ子供らしくないんですよね~。  妙に色っぽかったり、藪にらみ系だったり、猜疑心の塊みたいな目だったり・・・・・。  でもね、今の KiKi なら何となくわかるんですよ。  イギリスの中流以上の家庭で育った子供っていうのはある意味で「早熟になることを強制されて育つ」人たちだから・・・・。  そうであるだけにアリスが子供にもかかわらず妙に大人っぽい会話を交わしているのも納得できるんです。  子供のくせにお世辞も言えれば、相手にあわせて笑ったりもするし(たとえ面白くないと思っていても)、バカバカしいことを言えば聞こえなかったふりをしてみたり・・・・。  極論すればへたな大人なんかよりもよっぽど上を行く社交家ぶりを発揮しています。  

ここには「天使のような子供」はいないんですよね~。  でも、そんな妙チクリンな早熟少女であっても頭の中はこの物語にあるようなシッチャカメッチャカな空想が渦巻いているあたりがアリスがアリスたる所以だし、「教訓のないお話」としてこの物語が愛されてきた背景なんじゃないかと思います。

さて、今回読了してみて大学進学前に志した「アリスを原語で!」という想いを思い出したわけですが、「じゃあこれを機会に!」と忘れていた宿題に着手する気になったか? と言えばさにあらず・・・・(苦笑)  ま、正直面倒くさいので、別の方の翻訳と読み比べをしてみる・・・・・ということならそのうちやってみてもいいかなぁ・・・・・と。 

ま、でも、それより何より、今は「鏡の国のアリス」へ進みたいと思います。  アリスつながりでこちらはやっぱり未読なのでちょっぴり楽しみです。  因みに「鏡の国のアリス」の方は田中さんの訳ではなく脇さんの訳の新刊本です。


追記) 宮崎さんの豆本ではこの「ふしぎの国のアリス」の前に「ニーベルンゲンの宝」が紹介されていましたが、こちらは既にエントリーを起こしてあるので、宮崎さんのコメントを追記の形で付記するにとどめました。  ああ、この物語に触れてしまうとワーグナーの音楽が頭の中を流れていく・・・・・。

  


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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2012年1月10日 12:57に書いたブログ記事です。

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