ディズニー・アニメにもなり、キャラクター・グッズも売れている超人気者(らしい)プーさん。 でも天邪鬼の気味がある KiKi は子供時代からさほど興味がもてないキャラクターでした。 そもそも彼の国ではテディ・ベアなるものが子供の世界とは不可避かもしれないけれど、少なくとも KiKi の子供時代にはテディ・ベアなるものはそんなに身近なものではなかったし、テディがつかないクマさんも日本のおとぎ話の世界で大活躍することもない。 恐らくこれが犬のぬいぐるみをモデルにしたお話だったら子供時代の KiKi ももっと楽しめたと思うんですけどねぇ・・・・。 ま、いずれにしろ本日の KiKi の読了本はこちらです。
クマのプーさん
著:A.A.ミルン 訳:石井桃子 岩波少年文庫
世界一有名なクマ、プーさんが活躍する楽しいファンタジー。 幼い少年クリストファー・ロビンが、美しいイギリスの森を舞台に、プーやコブタ、ウサギ、ロバのイーヨーなど、仲良しの動物たちとゆかいな冒険をくりひろげます。 (文庫本裏表紙より転載)
この物語に対する KiKi の苦手意識を育んだ第一の理由。 それはこの表紙の絵にあると言えます。 E.H.シェパードの絵そのものは素晴らしく、特に文中の挿絵として描かれている擬人化されている動物たちの絵なんかは微笑ましい限りなんだけど、どうにも苦手なのはこの表紙の絵とラスト・シーンの挿絵なんですよ。 テディ・ベアが当たり前の国ではこんな子供の姿は当たり前なのかもしれないけれど、クリストファー・ロビンに引っ張られたクマさんが頭を下に向けて階段を引きづられるなんて、それだけで許せない!(苦笑)
KiKi が子供時代に与えられた人形がすべて子供サイズの KiKi の手でも抱きかかえられる範囲の大きさだったということもあるけれど、KiKi にとってお人形は抱きしめる対象でこそあれ、引きづる対象ではありませんでした。 悪意なく、単なる不注意で人形を落とすようなことがあった場合にも、母には叱られたものでした。
「ほら、お人形が痛いって泣いているでしょう!」
ってね。 そんな教育を受けてきただけに、ましてKiKi が幼年期を過ごした家は平屋の借家だったせいもあるけれど、階段の段々を引きづって歩くなんて!! KiKi の子供や孫がもしこんなことをしたら、すかさずお人形を取り上げてお説教・・・・・ということになるんじゃないかしら(苦笑)
しかもこの物語の冒頭の描写がこれまた凄い。
そうら、クマくんが、二階からおりてきますよ。 バタン・バタン、バタン・バタン、頭を階段にぶつけながら、クリストファー・ロビンのあとについてね。
プーさん人形が大のお気に入りでどこへ行くにも彼を連れて歩くクリストファー・ロビンの姿を可愛いと思えないわけじゃないけれど、それ以上にいきなり「プーさん・受難のシーン」から始まるというのが KiKi には耐えがたいものでした。
しかも、この物語ではプーさんやコブタやカンガ & ルー親子とのファンタジックな世界が広がり、彼ら全てが擬人化されてクリストファー・ロビンと遊ぶだけに、この出だしは「モノ」のクマと「友達」のクマがゴチャゴチャになってしまっているようで、どうしても好きになれないんですよね~。 少なくとも KiKi は自分が友達と見なしている人形には「人並みの敬意」は払っていたんですけどねぇ。 そうであるだけに、母親がどんなに止めようとも頑として人形やぬいぐるみと一緒にお風呂に入ろうとしたり、実際の食べものを食べさせようとしたりとかね。
これはこの物語のラスト・シーンでも再現され、しかもシェパードさんの絵ではこちらはさらにひどいことになっていて、表紙の絵はまだ手をつないでいるから「可哀想かげん」がある程度は緩和できるものの、ラストシーンの挿絵ではクリストファー・ロビンはクマの後足をひっつかみ、辛さのあまり硬直しちゃったような挿絵になっているんですよね~。 う~ん、許せん!!
この冒頭 & ラスト・シーンさえなければ楽しいお話だと思うんですよ。 子供が好きそうな「ごっこ遊び」の世界が満ち満ちていて、気になる点があるとすれば「クリストファー・ロビンには人間の友達(もしくは兄弟)」はいなかったんだろうか?」ということぐらいで・・・・・・。 頭がボヤ~っとしているクマかと思えば、案外哲学的なところがあったりとか、問題対処能力に長けている片鱗を見せてくれるプーさんは魅力的でもあります。
この本に関する宮崎氏のコメントは以下のとおりです。
アニメで知っている人も多いでしょう。 でも原作はくらべものにならない素敵なおはなしです。 私が学生の頃、近所の小さなガールフレンドにプーを読んであげました。 まあその時のその子のよろこびようは感動的ですらありました。 良いお話にはどれほど人を幸せにする力があるか、本を書くっていい仕事だなぁってその時思いました。







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