ハリー・ポッターと謎のプリンス J.K.ローリング

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今日は物語も佳境に入る「ハリポタ・シリーズ」第6作。  ようやく「ヴォルデモートがいかにして『闇の帝王 』と呼ばれる存在になっていったのか?」が語られる作品です。

ハリー・ポッターと謎のプリンス
ワーナー・ホーム・ビデオ  ASIN: B002AQTCWY  監督: デヴィッド・イェーツ

51aS42tjj5L._SL500_AA300_.jpg  (Amazon)

始まりは2001年―ハリー・ポッターという名の少年が、世界に初めて魔法をかけたあの日。  そして今、史上最強のファンタジーは、ついにクライマックスの幕を開けようとしている!  いまだ明かされていない謎、秘密の結末......  すべてが解き明かされる瞬間が、いよいよ迫る!
シリーズ第6章『ハリー・ポッターと謎のプリンス』は、すべてを見届けるための、なくてはならないパスポートだ。  魔法界から、私たちが住む人間界に入り込む魔の手―。  未来を救うカギは【過去】にある!  時をさかのぼり、ついに見つけた宿敵ヴォルデモート卿の最大の弱点、隠し続けてきた命取りの秘密とは?  行く手に待ち受けるまさかの出来事。  そしてかつてない大きな悲しみが、ハリーを襲う!  (Amazon より転載)


そしてその原作がこちら(↓)です。

ハリー・ポッターと謎のプリンス
著:J.K.ローリング 訳:松岡祐子  静山社

51VPBX8HB5L._SL500_AA300_.jpg  (Amazon)

ヴォルデモートの復活のせいで、夏だというのに国中に冷たい霧が立ち込めていた。  そんな中を、ダーズリーの家にダンブルドアがやって来るという。  いったい何のために?  そして、ダンブルドアの右手に異変が......。  17年前の予言は、ハリーとヴォルデモートとの対決を避けられないものにした。  過酷な運命に立ち向かう16歳のハリーに、ダンブルドアの個人教授が始まる。  (上巻裏扉より転載)

新しい「闇の魔術に対する防衛術」の先生は、思いもかけない人物だった。  一方ハリーは、突然「魔法薬」の才能を発揮する。  授業はますます難しくなるが、ホグワーツの6年生は青春の真っ只中。  ハリーには新しい恋人が現れ、ロンとハーマイオニーは仲たがいする。  しかし、ドラコ・マルフォイだけは不可解な行動をとる。  最後に起こる衝撃のどんでん返し。  そして悲しい別れ。  物語は第7巻の最終章へともつれこむ。  (下巻裏扉より転載)

まずは映画から・・・・。  う~ん、これはもう何と書いていいものやら・・・・・。  以前からこの映画は「本のためのおそろしくお金のかかったプロモーションビデオ」(つまり省略が多すぎる)、「CG制作会社養成教材」(CGでドギモを抜くシーンばかり強調)という印象が強かったんだけど、ここへきて全くと言っていいほど方向性を見失ってしまった感があるんですよね~。  つまりね、原作にはないわけのわからないシーンがあるかと思えば、瑣末なところには時間をかけすぎです。  で、今作では画面が暗すぎて何をやっているのかよく見えない(← これは KiKi が老眼だから or  消費電力を節約するためにTVの明るさを落としてあるから かもしれないけれど ^^;)ためにドギモを抜かれる・・・・と言うよりは目が疲れるばかりで、終わってみると何が何だったのかさっぱりわからない・・・・・・ ^^;

ま、チンプンカンプンな映画の割には鑑賞のために消費する時間だけは長いというそんな印象でしょうか??  その長い鑑賞時間の間中、高速回転でシーンを飛ばしながら見ているような感覚に陥るんですよ。  ま、ついでに言えば KiKi は大の蛇嫌いなので、ヴォルデモート復活以来は苦手なシーンも多い・・・・・(苦笑)


原作の方はなかなか工夫に富んだ2冊だったと思います。  まだまだ最終決戦には至らず、相変わらずホグワーツの学生のまんまでいるハリーの1年間だから、正直そろそろネタも尽き果ててダラダラした物語になってしまうんじゃないかと危惧していたんだけど、(事実、学園ラブコメ的な部分はかなりダラダラだったけれど ^^;)、ダンブルドアが始めた「個人授業」がなかなか良い♪  まあ、記憶を再現する「憂いの篩」と言うヤツは胡散臭い(というよりご都合主義的)けれど、「トム・リドル」がどうして「ヴォルデモート卿」と名乗るようになったのか? とか、「闇の帝王」とか「名前を読んではならないあの人」とか呼ばれて謎だけは多い割には存在感の薄かったヴォルデモートがどんな人物(? 化け物?)だったのかがようやく見えてきた感じです。  孫子が言うように、戦うためにはまず相手を知らなくちゃいけません。

「親の仇!」と言うよりは「善 vs. 悪」という対立構図が厳然として存在する物語の割にはその「悪」の正体・・・・・というか邪悪さがよくわからないというのがこの物語の一番弱いところ(まあ、現実社会では悪ほど善の顔をしていたり、善の中に存在感を漂わせずにちゃっかり存在していたりするのも事実だけど)・・・・・だと KiKi は感じていただけに、ここでようやくヴォルデモートが何故打倒しなければならない存在だったのかが明確になってきたと思います。  

でも、ヴォルデモートも「究極の悪の体現者」の割にはやっぱり小粒っぽさが残りますよねぇ。  分霊箱を作るにあたって4大魔法使い(グリフィンドール、スリザリン、ハッフルパフ、レイブンクロー)にゆかりの品に拘るあたり、何とも俗っぽさが残るような気がしないでもありません(苦笑)  まあ、彼の場合はその類の骨董的な「モノ」への拘りと言うよりは、それを入手する際には明らかにセットになるであろうそれらのモノを所有する者の殺害への拘り、4大魔法使いを自分が超えた、もしくは支配したと感じられる高揚感への拘りだったのかもしれませんが・・・・・。

主役のハリーに関して言うならば、前作あたりから「可愛い男の子」から「憎たらしい扱いにくい子」への変貌が激しすぎて、ちょっとさびしい・・・・・。  まあ、自我が芽生えてくる年頃だから・・・・・というのもわからないじゃないけれど、当然謙虚になるべき時と場所で「我」が強すぎる印象が否めません。  もちろん彼の年齢で彼がここまで経験してきたような試練ばかりをくぐりぬけていたら、普通の人以上に我が強くなるのはわからないじゃないし、まして前作の最後であの失われた予言;

闇の帝王を打ち破る力を持った者が近づいている・・・・(中略) 一方が他方の手にかかって死なねばならぬ。  なんとなれば、一方が生きる限り、他方は生きられぬ 

を聞いちゃった後だけにピリピリするのもわからないじゃない・・・・・。  でも、そうであればこそ尚更、ダンブルドアの個人授業に専念しなければならないはずの時に、自分の好き嫌い感情に突き動かされ、ドラコ・マルフォイ(どう考えても小者!)を追い詰めことに1人勝手に拘り続けるあたりは、ちょっと異常な執着心にしか感じられませんでした。  

人間だから誰もが「好きなタイプ」「嫌いなタイプ」がいるのは当然だし、ましてこの物語では「闇の陣営軍団」 vs. 「不死鳥の騎士団」という対立構図もあって、ドラコ・マルフォイという人物は「ホグワーツで出会ったハリーの運命の敵 &  嫌いなタイプ」であるうえに 「闇の陣営軍団の1人らしき者」であるというのは事実だけど、後者の方は確証があったわけでもないのにねぇ・・・・・・。

ハリーのもう1人の宿敵、スネイプ先生は「賢者の石」で初登場して以来敵なんだか味方なんだかわからない存在で、本作ではますます混乱させられちゃうわけだけど、単なる宿敵以上の存在になる予感がプンプンしています。  だいたいこの作品のタイトル「謎のプリンス;原題 The Half-Blood Prince」も彼のことなわけだから、単なる敵の使い走りに最終作前のタイトルを献呈するわけがない!!(笑)  それに、第1作「賢者の石」でクィレル先生の呪いからハリーを守ったのはスネイプだったし、ダンブルドアの命令とはいえハリーに「閉心術」の課外授業も引き受けていた(結果は惨憺たるものだったけれど)し、今作でもハリーがかつてスネイプが使っていた教科書を持っていたことに気がつきながらもある意味で「見て見ぬふり」をしていたきらいもあるし・・・・・。  何よりもあのダンブルドアが無条件に信頼していた相手だし・・・・・・。  単なる敵役で終わるはずがない・・・・・と思うんですよね~。  若かりし頃の「いじめられっこセブルス」も健気で、可愛かったし・・・・・・(笑)  

さて、この大事なタイミングでダンブルドアという本当の意味でハリーにとっての守護神であり、導き手だった人物を失ってしまったハリー。  まだまだ「成熟」には程遠く、感情的に過ぎる嫌いのあるハリーがこの先どうやって「闇の帝王」と対峙できるようになるのか、いよいよ最終巻に突入です。  ここまでの物語では限りなく勝算が薄い印象なんですけどねぇ・・・・・・(苦笑)  

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2012年2月17日 12:17に書いたブログ記事です。

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