ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第1番 Op. 18-1

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ベートーヴェンの交響曲リストがコンプしたので次は・・・・と考えた時、たまたま「オルフェウスの窓」の影響もあってPコンにいっちゃったけれど、真っ先に KiKi が思い描いたのは KiKi にとってもっとも馴染みのある楽器であるピアノ曲、あのクラシック音楽の新約聖書、「ピアノ・ソナタコンプ」に挑むべきか、はたまたもう一つの大きな峰を形作る「弦楽四重奏曲コンプ」に挑むか?というものでした。  で、あれこれ考えた末、結果的にはカルテットを選んでみることにしました。

まあ、どちらもまだまだこのブログでは取り上げていない曲がいっぱいあるので正直なところどっちを選んでも良かったんですけど、自分の中にある内心告白に近い存在であるピアノソナタの場合、こちらの精神的状況にお構いなくベートーヴェン大先生の心情吐露におつきあいしなくちゃいけないのに対し、カルテットの方がもう少し気楽に聴くことができるんじゃないか??  そんな風に感じちゃったんですよね~。  ま、てなわけで本日の KiKi のBGMはこちらです。

ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第1番 Op. 18-1
シャルプラッテン TKCC-70011 演奏:ベルリン弦楽四重奏団(ズスケ・カルテット・ベルリン)

c0021859_17391281.jpg

因みに、このCDは今では廃盤になっていて、リマスタリングしたこちら(↓)が現在の定番商品になっているみたいです。

51F0Zx4ZqbL._SL500_AA300_.jpg  (Amazon)

巷の評判では音が断然違うということなので、このCDも欲しいところなんだけど、プ~太郎 & 本にもお金がかかっている今の KiKi にとっては高嶺の花です(苦笑)  でも、このCD、カルテットのみならず弦楽三重奏曲も入っているんですよね~。  う~ん、これは迷う・・・・・。  しかもHMVサイトの Review によれば Reviwer 全員が最高評価をつけているし・・・・・。

もともと世評高いアルバンベルク盤を他に2種類持っているにもかかわらず、ベートーヴェンの弦四を聴こうかなと思うと結局このズスケQ(ベルリンQ)の演奏に常に戻ってきてしまう KiKi にとってはまさに「一生もの」になりそうな気配がプンプン漂っています(笑)


ま、それはさておき、この曲のお話をしておかなくてはいけませんね(苦笑)  弦楽四重奏曲第1番と冠されている曲なだけにこの曲、あのベートーヴェン大先生が手がけられた最初の弦楽四重奏曲か?と思いきや、実は違うんですよね~。  作品番号(Op. 番号)18が付されている6曲が初期の作品であることは間違いないんですけど、どうやらこの曲、作曲順ということで言えば2番目で第3番(Op. 18-3)の方が先だったらしい・・・・・(苦笑)  

この曲を第1番にしたのは出版の事情とか、演奏家のススメとか、まあ色々言われているけれど、要するにハイドンが確立し、モーツァルトによってある意味1つの完成形を形作ったこの弦楽四重奏というジャンルでベートーヴェンが彼の個性を世に問う作品という意味で、この第1番が第1作として担ぎ上げられた・・・・・ということのようです。

そう思って聴いてみると、確かに出だしからして「ハイドン」でもなく「モーツァルト」でもない、ベートーヴェンらしさ・・・・みたいなものが垣間見えます。  いきなりユニゾンで提示される主題は、ハイドンやモーツァルトのカルテットにはなかった緊張感があると思うんですよね。  もちろん、初期の作品ということもあってまだまだ古典派臭を香り立たせる作品ではあるんだけど、最初の2小節で提示された動機を自在に調理しながら全体を作り上げていく手法は、ベートーヴェンならではのものではないかしら。  何のかんのと言っても、ハイドン & モーツァルトのカルテットは「弦4本で演奏されるディヴェルティメント」という感じが強いのに対し、ベートーヴェンのカルテットにはもうちょっとストーリー性があるように感じられるんですよね。

ベートーヴェン本人はこの曲の第2楽章について「ぼくはロメオとジュリエットの墓場の場面を考えていた」と述べていたらしいんだけど、哀愁に満ちたこの第2楽章は後のベートーヴェンを彷彿とさせるような深刻さをはらみつつ、感情のままに走るわけでもなく、その抑制のきかせ方がかえって悲劇性を高める効果があるように感じられます。

そして第3楽章。  ハイドン・パパのスタンダードであればメヌエットになるはずのここに、ベートーヴェンは彼のお得意の「スケルツォ」をもってきます。  目いっぱい感傷に浸った後、いきなり優雅になるわけじゃなくて、「あらよっと!  気分転換さ」とでも言いたげな配置はまさにベートーヴェン固有のバランス感覚と言えるのではないかしら。  この気分転換部分のズスケ・カルテットがいいんですよ。  乱暴に過ぎず、軽やかではあっても奇をてらわない演奏。  アンサンブルの呼吸の妙が実に小気味よく感じられます。

そしてこの第3楽章があって生きるのが第4楽章です。  3連符とスタッカートが見事に融け合うアンサンブルに、自然と体も心も委ねられる・・・・そんな感じがするんですよね。

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2012年6月14日 15:05に書いたブログ記事です。

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