逆説の日本史 7. 中世王権編 井沢元彦

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本が好き!の献本をいただいたことにより、ちょっと間が開いてしまった「逆説の日本史シリーズ」読書。  チクチク・タイムの増加に伴い、ちょっとペースダウンしていたんですけど、ようやく第7巻を読了しました。

逆説の日本史 7. 中世王権編 - 太平記と南北朝の謎
著:井沢元彦  小学館文庫

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日本歴史上未曽有の戦乱期、その記録をなぜ「太平記」と名付けたのか?  "天皇家乗っ取り"という野望成就を目前にして急死した足利義満は暗殺されたのか?  数々の謎を秘めた南北朝の世に斬り込む「逆説の日本史シリーズ」文庫、待望の最新刊。
第1章: 尊氏対後醍醐天皇
第2章: 「太平記」に関する小論編
第3章: 尊氏対直義編
第4章: 「日本国王」足利義満の野望編
第5章: 「恐怖の魔王」足利義教編  (文庫本裏表紙より転載)

道鏡と将門は「天皇そのもの」になろうとしたのではない。  義満は違う。  義満は「皇統」から遠く離れた血筋でありながら「皇帝」でもなく「新皇」でもない「天皇そのもの」になろうとした。  厳密に言えば、義満は自分の息子である義嗣を天皇にし、天皇家そのものの乗っ取りをはかったのである。
天皇家が、現実の権力を失ってからも、権威を保ち続けていたのは、国に宗教を司る権利つまり祭祀権を持っていたからだが、義満はこれも手中に収めた。  「天壌無窮」の神話に対し、「百王説」という新しい神話も流布させた。  食い止めることのできる人間は一人もいない。  いわば義満は、天皇家出身以外の人間で、もっとも限りなく「天皇」に肉薄した男なのである。  (文庫本表紙より転載)

KiKi の日本史の知識の中でもっとも欠落しているのが「大正以降の近現代史」なんですけど、それに次ぐ欠落度合の激しい時代がこの室町時代です。(まあ古代史も必ずしも親しいわけじゃないんですけど・・・・ ^^;)  王朝文化華やかな平安時代と鎌倉時代では価値観から中心の場所まで大転換があったという意味で印象的だったし、織田信長という時代精神へのチャレンジャーもやっぱり印象的なわけだけど、足利政権っていうヤツはとかく影が薄い・・・・・というか、鎌倉幕府の延長線上にある覇者が変わっただけの政権っていう印象なんですよね。

もちろん、京都観光の目玉である「金閣・銀閣」もこの時代だし、私たちが「純日本風」という言葉でイメージするあれこれの出発点がこの時代にあることは百も承知で、そういう意味では「文化史」的には興味深い時代だとは思ってきたけれど、政治史・経済史という観点に立った時、何となくぱっとしない時代だなぁ・・・・・と思っていたようなところがあります。

何となくぱっとしないから興味を惹かないし、興味を惹かないから益々知らないまんま状態が放置されてしまいます。  又、戦後教育を受けてきた KiKi にとって皇統図っていうヤツはどちらかというと「知らなくても困らないこと」という範疇に入る知識だったように感じていたせいもあって、この時代のキーワードの1つ「南北朝の分裂」というヤツも単語としては知っていたし、その後の「南北朝合一」というヤツも単語としては知っていたけれど、これらの事件がどういうことだったのか?に関してはあんまり真剣に考えてみたことがありませんでした。  否、考察してみようと思ったことさえありませんでした。


今回、この「逆説の日本史 第7巻」を読んでみて初めて、「これってひょっとしたら日本の歴史においてはかなり重大な時代だったのかもしれない」と感じた・・・・・というだけでも、この読書は KiKi にとって有益だったように思います。  正直なところ、これまで KiKi は南北朝分裂も南北朝合一も「天皇家」のゴタゴタであって、一般 People の生活にはまったく関係のない、政党内の派閥争いと大差ない出来事ぐらいの認識しかしていなかったようなところがありましたから・・・・・。

まあ、このシリーズに書かれている仮説に関しては「なるほど、そういう見方もできるのか?」と思うことはあっても「そうだったのか!」とまでは感じたことのない(要するにどこか丸々信用することには躊躇いを感じる) KiKi なので、敢えてここでどんなことが書かれていたか?を参照する気はないんだけど、自分なりにもっと色々調べてみたいなぁと感じたことだけは事実です。

この巻でもっとも印象に残ったのは 第5章: 「恐怖の魔王」足利義教(よしのり)編 で、足利将軍の中では初代尊氏、第3代義満、第8代義政、第15代義昭ぐらいしか記憶に残っていない KiKi にとってこの第6代義教という方に関しては正直な所名前さえ知らなかった・・・・と言っても過言ではないわけで、井沢氏のこの人物の評価が妥当なのか否かはともかく、彼が達成した業績に関しては一度別の書物でも確認してみたいなぁと感じました。

そしてもう一つ、極めて印象的だったのが、「天下分け目の関ヶ原」という言葉に関しての記述です。  関ヶ原といえば、一般的には石田三成の西軍と徳川家康の東軍の戦いのイメージだと思うんだけど、実際には日本史上に3度、この場所で天下分け目の戦いが行われている・・・・・とのこと。  因みにその一回目が壬申の乱、二回目が南北朝の決戦たる「青野が原の戦い」、そして三回目が我々がよく知るいわゆる「関ヶ原の戦い」なのだそうです。  KiKi にとっては関ヶ原と言えば、家康勝利のあの関ヶ原か、そうでなければ冬場の東海道新幹線を遅らせる(豪雪のため)場所という印象しかなかっただけに、これはちょっとした驚きでした。  (もっとも、上記リンクによれば、青野が原の戦いが行われた場所は大垣みたいだけど・・・・・ ^^;)

さて、次は応仁の乱・・・・かな??  

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