逆説の日本史 8. 中世混沌編 井沢元彦

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出歩くには暑すぎ、田んぼも畑もない東京では、やることも大してなく読書が進むモンですねぇ(苦笑)  もっとも東京での正しい暮らし方、「忙しく仕事をしていた」頃には、お布団の中だけが読書タイムで常に睡魔との戦いだったので、たまたま今の KiKi が東京ではやることが他にないだけなんですけどね。  ま、てなわけで本日の(厳密には昨日の) KiKi の読了本はこちらです。

逆説の日本史 8. 中世混沌編 ‐ 室町文化と一揆の謎
著:井沢元彦  小学館文庫

51JMR0E8ZJL._SL500_AA300_.jpg  (Amazon)

なぜ世阿弥の名前に「阿弥」がつくのか?  応仁の乱の原因は"日本史上最大の悪妻"日野富子の嫉妬だった!?  既成の秩序や価値観が崩壊する一方で宗教が隆盛を極め、新たな文化が花開いた「室町」という時代の胎動、来るべき群雄割拠の予兆を説きおこす。
第1章: 「懶惰の帝王」足利義政編 - 無責任将軍が招いた応仁の乱
第2章: 日野富子と傀儡政権編 - 「半将軍」細川政元のクーデター
第3章: 国一揆と一向一揆編 - 律令制度の崩壊と新しい土地システム
第4章: 室町文化の光と影編  (文庫本裏表紙より転載)

朝鮮半島にも怨霊信仰はある。  しかし、大きく違うのは、怨霊のタタリは信じるが、それを危険なもの不浄なものと捉え、できるだけ避けようとする朝鮮半島に対し、日本はそれを丁重に鎮魂し、その行為によって御霊(=善神)に転換させようとする。  つまり、日本の怨霊は、少なくとも世阿弥の夢幻能に出てくる怨霊は、鎮魂済みの「神」なのである。
偶発的な政治バランスによるものではなく、堅固な思想的背景を持つ「一揆」として加賀一向一揆がある。  この一揆にはまさにカリスマ的なリーダーが存在する。  そのリーダーあってこそ、この「独立国」は成功を収めた。  そのリーダーの名は阿弥陀如来という。  (文庫本表紙より転載)

この巻は今までの中で一番読みやすかったかもしれません。  井沢節も未だ健在・・・・ではあるものの顕在というほどではないうえに、KiKi 自身があんまりよく理解できていない時代の話であるために「うっそぉ!!」と思うことがほとんどなかった・・・・・というのがその大きな理由なのかもしれません。

正直なところ、KiKi は「応仁の乱」っていうヤツのことがよくわかっていなかった(名前だけは知っていたし、嫌になるほど長い争いだったことや都を疲弊させたことは知っていたけれど、根本的に誰と誰が何のために争っていたのかを理解していなかった)から、その輪郭がうすぼんやりと・・・・ではあるものの、ようやく理解できてきたような気がするし、同時に「惣国」というもののことを全くと言っていいほど知らなかったので、「惣国一揆」と「一向一揆」のどこが根本的に異なるのか?を丹念に解説してくれていたのも有難かったです。  まあ、この著者の言うことですからどこまで信じていいのか?は甚だ疑問ではあるんですけどね・・・・・・(苦笑)


又、「能」というヤツをこれまでの人生の中でただの一度も観たことがなく、同時にほとんど知らないという意味では同じように知らないと言っても過言ではない「歌舞伎」以上に有名どころのストーリーさえ知らなかった KiKi にとって「能」に関する解説も楽しく読むことができました。  さすがに信長さんのイメージ・ソングとでも言うべき「人生50年・・・・」というヤツが「敦盛」という演目の中の歌舞であったことは知っていたけれど、肝心要のストーリーは知らなかったし・・・・・(苦笑)  と、同時に「観阿弥・世阿弥」親子の名前に入っている「阿弥」の謂れに関してもなるほどと思わされるものがありました。

室町文化に関して考察している最終章は KiKi にとってはさほど目新しいことがあるわけではなかった部分ですけど、1点だけ「なるほど!!」と思わされたのは華道に関する記述の中で「南京大虐殺」に関して井沢氏の反論が書かれている部分があったのですが、そこで書かれている視点は KiKi にとってはなかなか斬新なものに映りました。  

曰く、華道の大元を辿ると「香華を手向ける」という仏教発祥の地インドの習慣があり、これは元はと言えば死臭を防ぐという目的があったということ。  その伝から考えれば世に言う「南京大虐殺(≒ 30万人に及ぶ大虐殺)」があったとしたら、仮に99%の遺体を何らかの方法で処理できていたとしても、残り1%(≒ 約3,000体の遺体)の腐敗臭に多くの人が苦しんだはずであるという説です。

KiKi 自身、この時代の文献を実際に調べてみたことがあるわけではないので、そういう事件が全くなかったと断言できるわけではないのだけど(と同時にインドと南京ではどの程度の気候差があるのか知らないけれど)、これは心にとめておきたい視点だなぁと感じました。

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2012年7月11日 15:55に書いたブログ記事です。

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