指輪物語 2 旅の仲間(下) J.R.R.トールキン

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おとといの朝早く、突然携帯電話が鳴りました。  例の交通事故の知らせの際もまさに同じようなタイミングだったので「すわ!  また何かあったか??」と思わず身構えたのですが、携帯が告げる電話番号に覚えがありません。  「誰だろう、いったい??」と訝しく思いながら出てみると、遥か昔、同じ会社で働いていた大先輩の懐かしい声が聞こえてきました。

その方はもうずいぶん前に現役を引退され、いわば悠々自適生活をされていらっしゃる方なのですが、現役時代から続けていらした少年野球のボランティア監督業を今も続けていらっしゃり、たまたまそのチームの夏季合宿のため草津にいらしているとのこと。  帰りにちょっと寄らせてもらえるか?とのことだったので、喜んでお客様をお迎えし、1泊していただくことになりました。  ま、てなわけで2日ほどブログの更新ができませんでした。

とても懐かしいお客様(かれこれ10年ぶりぐらい??)だったのでとっても嬉しいご訪問ではあったのですが、本来なら火曜日から着手していなければならなかったはずのユーキャン講座の次の課題「ハウスの玄関マット」は1日遅れで今日から製作開始となってしまいました。  「ナインパッチのトートバッグ」で講座全体の受講期限まで2日、余剰日を稼いだはずだったのですが、その完成翌日を「パッチワークお休み日」にしたことが敗因となり、今では余剰日を食いつぶしてしまいました(苦笑)

ま、そんな中でも細々と・・・・・ではあるのですが、読書だけは続けていたので、ようやく「旅の仲間」の下巻を読了しました。

指輪物語 2 旅の仲間(下)
著:J.R.R.トールキン 訳:瀬田貞二・田中明子  評論社

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「裂け谷」の浅瀬で黒の乗り手をふりきったフロドは、力を使いはたし、意識を失う。  目を覚ますと、そこは「裂け谷」のエルフ王エルロンドの館だった。
翌朝、館で会議が開かれた。  会議では、冥王の指輪は、オルドルイン山の滅びの亀裂に投げ入れて、消滅させるべきことが決定された。  そうするほかに、冥王サウロンの魔手から逃れる術がないからだ。  指輪の所持者はフロドとされ、同行者には、人間からアラゴルンとボロミア、エルフを代表してレゴラス、ドワーフの代表はギムリ、ホビットからはサム、ピピン、メリー、そして灰色のガンダルフが選ばれた。
「裂け谷」を後に、指輪の仲間9人は、はるかな旅をつづけ、やむなく「モリア」の坑道からカラズラス山の内部を抜けようとする。  しかし、かつてドワーフの壮大な地下宮殿だった「モリア」は、今やおぞましい生き物たちの巣窟と化していた。  一行はここで、最悪ともいえる事態に遭遇する・・・・・。  (単行本扉より転載)

第1巻は「1つの指輪の持つ力」が認識され、とにもかくにもこの恐ろしい物体をホビット庄から遠ざけることのみを目的としていた旅路の物語でした。  まだまだ「旅の仲間」も全員揃っていないうえに、極論すれば肝心要の指輪の落ち着き先が決まっているわけでもなく、あたかも現在我が国で議論されている(?)放射性廃棄物さながらに、中間貯蔵(?)場所として裂け谷に辿りついたといった有様でした。  いえ、第1巻ではまだその裂け谷にも辿りついていなかったのですから、まさに現在の我が国の放射性廃棄物もしくは震災瓦礫と似たり寄ったりの扱いを受けている「1つの指輪」です。

それがグロールフィンデルの助けもあって何とか裂け谷に辿りつき、「エルロンドの会議」が招集され、ようやく「1つの指輪をどうするべきか」の方針が決定・確認され、旅の仲間が選別されました。  そしてこの「指輪を捨てに行く旅」というフェーズに入って著しい精神的成長を示すのがフロド & サムの凸凹コンビです。  

彼らはある意味で辺境のお人よし & 世間知らずというバックグラウンドを持つが故の強さ(敵の最強兵器である指輪を味方側の武器にしたいとするボロミアの計算とは一線を画すことができる強さ)を持ち、同時に会議で決定された使命を一途に遂げようとする意志を持つことができるようになっていきます。

映画では描かれていない部分ではあったのですが、アラゴルンは1つの指輪をゴンドールのミナス・ティリスに運ぶこと自体には躊躇しつつも、心の奥底では危急の時を迎えつつあるゴンドールに向かうことを欲していたし、そうであればこそイシルドゥアの残した剣を旅立ちを前に鍛え直し、「アンドゥリル」と名付けました。  映画ではこの剣、「王の帰還」でようやく鍛え直されエルロンドが宅急便のおっちゃんよろしく馬鍬砦にいるアラゴルンに届けに行ってました。

映画でのアラゴルンってある意味で人間臭くて「王になる」ことにず~っと迷い悩み続けている♂という描き方でそれはそれで魅力的だったけれど、小説のアラゴルンはもっともっと自分の宿命に忠実で、「エルロンドの会議」の段階で既に王者の風格 & 自覚・・・・とでも呼ぶべきものが表れています。  そして、そんなアラゴルンであればこそ、パルス・ガレンでのあれやこれやの際に1つの指輪に運命づけられているフロドを1人で行かせる選択ができたように感じました。  映画のシナリオだとフロドに言いくるめられ、ついでに指輪が及ぼす影響力にちょっと怖れをなしてフロドを行かせちゃったように見えなくもなかったなぁ・・・・と。

サムの成長著しいのはまさにここ。  それまではフロドにくっついている「旅のお伴」にすぎず、「旅の仲間達(人間、エルフ、ドワーフ)」に助けられるか弱きホビットに過ぎなかったと言っても過言ではなかった彼がここでただ一人、フロドの気持ちを正確に把握し、フロドの行動を正確に予測し、あくまでも彼の「道づれ」ポジションを守り抜きます。  「ガラドリエルの視線の試練」にサムがどんな風に耐えたのかが偲ばれます。  

ガラ様と言えば、ロスロリエンの描写は美しかったぁ!!  読んでいて、我が山小舎にLothlórienと名付けた際に感動した我が山小舎付近の美しさを再確認しました。  当時は都会生活をしていた KiKi にとってこのあたりの雰囲気はLothlórienと呼ぶに相応しい美しさと落ち着きと時の流れがあったように感じられたけれど、ここにいる時間が長くなって久しい昨今はあの頃に感じた様々な気持ちがだいぶ薄れちゃっていたんですよね~。  何て言うか「当たり前の風景」になりかかっていた・・・・・とでも言いましょうか?

そしてそれに対してその手前のモリアはやっぱり禍々しい。  でも、PJ の映画で一番感動したのはホビット庄の美しさで、それと双璧だったのがモリアのドワローデルフの荘厳さでした。  まあ、あの映像で林立する柱にオーク共がまるで蜘蛛か蟻かゴキブリの如くに這いつくばっている画はちょっといただけなかったけれど・・・・・・(苦笑)

さて、今回もこのエントリーでご紹介した「指輪物語 フロドの旅」の地図やら「中つ国歴史地図」の見取り図やらを参照しながらの読書でしたけど、今回は比較的シンプルな道行に思えました。  さすが、ガンダルフ & アラゴルンがちゃんと準備したうえでの旅だけのことはあります。  もちろん、カラズラスで予定経路を変更させられたりっていうのはあったし、モリアの坑道でガンダルフが悩んだりといったことはあったけれど・・・・・。  ガンダルフを失ったモリアを出た後もロスロリエンでケレボルンの助言 & 物資援助を受けられたというのも大きかったし・・・・。

さて、旅の仲間が離散してしまったところで「旅の仲間」は終わりです。  ここからはオークに連れ去られたメリー & ピピン、彼らの救出に向かうアラゴルン、レゴラス & ギムリ、そしてひたすらに指輪を棄てにモルドールを目指すフロド & サムと「旅の仲間」はバラバラ行動で、ますます地図が意味をなす物語が展開します。    

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2012年8月22日 10:07に書いたブログ記事です。

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