フランバーズ屋敷の人びと 2 & 3 K.M.ペイトン

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第1巻を読了した時はかなりの期待感をもって第2巻に臨んだのですが、案外あっという間にその期待が萎んでしまった感アリです。  ま、だからこそこの Review が2巻まとめてとなっちゃっているんですけどね。  読書スピードが若干あがったように見えるのは、実はここ2日ほど背中やら肩やらが半端じゃなく痛くて(50肩かしらん? 苦笑)、チクチク作業に邁進することができなかったからです ^^;

フランバーズ屋敷の人びと 2. 雲のはて
著:K.M. ペイトン 訳:掛川恭子  岩波少年文庫

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結婚の約束をして、フランバーズ屋敷を出たウィルとクリスチナ。  第一次世界大戦目前、ウィルは、時代の最先端をゆく飛行機に魅せられ熱中する。  そんな彼を、クリスチナは喜びや苦しみに心かきみだされながら、必死に愛する。  (文庫本裏表紙より転載)

フランバーズ屋敷の人びと 3. めぐりくる夏
著:K.M. ペイトン 訳:掛川恭子  岩波少年文庫

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夫ウィルが戦死し、クリスチナはフランバーズ屋敷にもどってきた。  主を失い、あれはてていた屋敷を、クリスチナは農場として復活させようと決心する。  そんな彼女を支えるのは、かつて屋敷で馬丁をしていたディックだった。  (文庫本裏表紙より転載)

この物語、恐らくは KiKi が漫画「キャンディ・キャンディ」なんかを読んでいた時代だったらもうちょっと惹かれるものがあったかもしれません。  どことなく舞台設定が似ているんですよね~、あのマンガと。  でもキャンディとクリスチナだったらキャンディの方が魅力的かも・・・・・です。  これはキャンディの方がバイタリティにあふれた女性でクリスチナの方は頑張ってはいるものの、所詮「お嬢様」の域を出ていないから・・・・なのかもしれません。

第2部の「雲のはて」はカーネギー章を、第3部までの3部作でガーディアン章をとったとのことなんですけど、第2部、第3部と進むにつれ、KiKi にはあの第1部でも感じた「あまりにベタなプロット」が少々どころじゃないほど鼻につき始め、現代を生きる KiKi から見るとクリスチナの「世間知らずの金持ちのお嬢さんの悪意なき無神経さ」が嫌味に感じられるようになり、「これはセックスアピールの少ないハーレクイン・ロマンスか?」みたいな気分が盛り上がってきてしまいました。  (因みに KiKi はあの一世を風靡した「ハーレクイン・ロマンス」っていうやつが大嫌いです。)


第1部でも感じた様々な描写の躍動感みたいなものは少なくとも第2部の「雲のはて」までは生きていると感じます。  そして、飛行機黎明期の「ヒコーキ野郎」の情熱とか、宮崎さんが絶賛していた「飛行機そのものの描写」みたいなものは確かに凄いと思わされます。  これが女性作家の手になるものである(旦那のアドバイスが多々あったのかもしれないけれど)ことを考えれば尚更です。  でも、そんなある意味男性的な世界観の描写とハーレクイン・ロマンスばりの女々(おんなおんな)したリアル感に乏しい感情的な描写のギャップがどうもねぇ・・・・・・。  何だか二重人格っぽい不安定さを KiKi に感じさせるんですよね~。

まあ、第一次大戦前後の前時代的な風潮が色濃かったイギリス貴族階級の現実(しかも女性のそれ)というものが、ことほどさように地に足のついていないような雰囲気のものだったということもあるのかもしれないけれど、いずれにしろ「ああ、クリスチナよ、結局お前もそこまでか??」みたいな印象になっちゃうんですよね~。  第一部で感じられたクリスチナが時折見せる「目覚めの兆し」みたいなものが悉くなかったものとされていっちゃっている感じで、何だか読み心地が悪いんですよ。

「雲のはて」のクリスチナは「ヒコーキ野郎」についていこうと必死で、その必死さはわからないじゃないんだけど、生活をなりたたせるために働いている割には「労働の喜び」とか「社会性」みたいなものを感じさせないし、「めぐりくる夏」に至ってはウィルの死後フランバーズ屋敷に戻るのはいいとしても、手前勝手にかつての雇女中ヴァイオレットが産んだ子供(実はマークの子供)を引き取ると決めてかかったり、女手一つではどうにもならない農園経営をディックが必ず助けてくれると勝手に思い込んだりと「金と身分があれば何でも通用する」と無邪気に思えちゃう貴族階級の身勝手さ(しかも本人にはその自覚も悪意もないところが始末に負えなかったりする ^^;)を丸出しだし・・・・・。

挙句の果てにマークも亡くなったウィルもディックも、みんながクリスチナを愛していて、対するクリスチナも愛し方が異なりながらも3人とも愛していると来た日には唖然とせざるをえなかったりもするわけで・・・・・。  第2部で初登場した男好きのする(ついでに本人も男好きの)ドロシーの方があっけらかんとしている分まだ嫌味がなくて、クリスチナの態度の方には「上品そうな外見を取り繕いつつも・・・・」的な反感に近いものまで感じちゃう有様です。  まあ、そんな手練手管を無意識のまま駆使できることこそ貴族子女の素養の1つと言ってしまえばそれまでなんですけどね(苦笑)

乗りかかった船(?)なので、一応最後まで読み通そうとは思っているけれど、何となく気が進まないなぁ・・・・・。  

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2012年9月19日 10:15に書いたブログ記事です。

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