モーツァルト 弦楽四重奏曲第19番 K. 465 「不協和音」

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今日は「ハイドン・セット 第6曲」、「不協和音」の愛称で親しまれているカルテットを聴いてみました。

モーツァルト 弦楽四重奏曲第19番 K. 465 「不協和音」
ASIN: B0002Z83NO  ズスケ・カルテット

Mozart_SusukeQ.jpgのサムネール画像  (Amazon)

この曲を KiKi が初めて聴いたのは、中学校か高校の音楽の時間でした。  当時の音楽鑑賞の時間にモーツァルトのお茶目エピソードと一緒にこの曲と「音楽の冗談」の別名で知られるディヴェルティメント(K. 522)を聴きました。  当時の KiKi は既にピアノレッスンでもっとものすごい不協和音バリバリの曲を弾いていたりもしたので、「これのどこが不協和音なんだ??」と思った記憶が鮮明に残っています。

この曲が「不協和音」と呼ばれるようになったいきさつは第1楽章の序章部分、チェロが 刻む8分音符にのって不気味さ、混沌とした暗闇を思わせるような半音階が重ねられてゆくことによるわけですが、実際には弦楽器特有の残響音によって不協和音に聴こえる部分があるというだけのことで、不協和音を長々と響かせるような音作りにはなっていません。

その後のロマン派の音楽やら現代音楽を聴いてきた現代人の耳には決してびっくりするような音使いでもなければ、「不協和音だ~!」と騒ぐほどのものでもないのですが、モーツァルトの前にこのような音使いをした著名な作曲家がいたのか?と問われれば恐らく「否」と答えるしかないわけで、そういう意味では「当時としてはかなりアバンギャルドな挑戦だった」と言わざるをえないのではないかと感じられます。

実際、この曲のこの冒頭部分に関しては、モーツァルト もしくは記譜職人の間違いと言われていた時間もかなり長かったりするわけですから・・・・・。  

最近、とある音楽関係の雑誌だったか本だったか、はたまたサイトだったか出典ははっきりと覚えていないのですが、この曲に関するちょっと面白い話を目にしました。  事実確認はちゃんとしていないことを予めお断りしたうえでご紹介しておきたいと思います。  又、おぼろな記憶を頼りにこのエントリーを書いているので、細かい所で記憶違いがあるかもしれません。

曰く、「この曲の作曲時期とモーツァルトがフリーメイスンに入会した時期がほぼ同じである」(← これは事実です。  モーツァルトの入会が1784年12月と言われていて、この曲が作曲されたのは1785年とされています。)というのです。  モーツァルトがフリーメイスンの会員だったことは有名な話で、実際彼は10曲ほどの「フリーメイスンのための楽曲」を作曲しています。  中でも最も親しまれているのが管弦楽曲「フリーメイスン葬送音楽K.479a」です。  でね、話をもとに戻すと、この「不協和音カルテット」の序奏部分とそれに続く第1主題の対比というのは、フリーメイスンの最も重要な標語の一つである「混沌から秩序へ」を表している・・・・・・というのです。

KiKi はフリーメイスンの会員ではないし、実際のところその入会の儀式がどんな風に行われるのかはいわゆる「噂話」でしか聞いたことがないわけだけど、その噂話によれば「フリーメイスンの入門志願者は目隠しをされたまま結社の儀式のなかへ案内され、突然目隠しがはずされ、燦然と輝く光に目が眩んで感動!」というようなものなのだそうです。  まあ、そう言われてみれば出だし序奏の何だか不安且つ混沌でスタートした音楽が第1主題突入でパ~っと明るくなって「開放感!」てなところが似ていると言えば似ているかなぁ・・・・と(苦笑)

第2楽章:アンダンテ・カンタービレ
一見朗らかで明るい長調の音楽なんですけどそこかしこに寂しげで翳りの表情を持つ音楽です。  曲が進むにつれてその陰影がくっきりと印象的に響き始め、最後の方は内声部で朴訥と哀しみを歌うあたり、モーツァルトの真骨頂と言えるのではないかしら。  このあたりの音楽はベートーヴェン後期のカルテットに通じるものを感じさせます。  ま、要するに KiKi 好みっていうことです(笑)

第3楽章:メヌエット
活発でメリハリのきいたメヌエットだと思います。  個人的には低音から湧き上がってくるようなフレーズが胸を熱くさせられて、大好き♪  この楽章のトリオ部分はベートーヴェンというよりはブラームス風。  まあ、ブラームスの方がこの雰囲気を真似しているんでしょうけどね(笑)  

第4楽章:アレグロ
快活なフィナーレです。  第1ヴァイオリンが主としてメロディを担当しているのですが、他の三人が決してその伴奏に徹していないあたり、モーツァルトの成長を感じます。  カルテットのことを「四人の賢者による対話」と呼ぶことがあるけれど、この「ハイドン・セット6曲」の音楽ほどこの言葉をしっくりと感じられるカルテットはないんじゃないかしら??  この終楽章にもそれを感じます。  この曲の中で意表をつくのが急激な転調で一瞬別世界に行っちゃったような雰囲気を醸し出すところ。  ハイドンみたいなわざとらしい「驚愕」ではない(?)けれど、やっぱり気持ちがゆすぶられる要素は音楽には必要だよなぁと思わず納得させられます。

こんなものすごいセットものを献呈されちゃったハイドンの驚きたるやいかなるものだったんでしょうか??  ハイドンはモーツァルトのオペラや協奏曲に感銘を受けて、パッタリとそれらのジャンルの曲を作曲しなくなっちゃったとも言われているんだけど、彼が確立したカルテットというジャンルでもこんな才能を見せつけられちゃ、本音の部分では「こりゃ、敵わん!」と思わされちゃったのではないかしら??

さて、これで「ハイドン・セット」6曲の Review は終わりました。  モーツァルトの弦楽四重奏曲シリーズ も残すところあと4曲です。  次のシリーズをどうするか、考えなくちゃねぇ・・・・。  

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