暮しの老いじたく 南和子

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ちょっとブログ更新が滞ってしまいました。  実は KiKi は11月末に、入籍をして姓が変わったため、健康保険証の再発行、年金手帳の改名、運転免許証の改名、銀行預金口座やらクレジットカード、東京のマンションの公共料金やら通信環境、携帯電話やらモバイル通信機器というありとあらゆるモノの改名手続をしなくてはならなくなって、急遽上京することになったのでした。

なまじ KiKi は50を過ぎるまで戸籍上は独身で、世帯主としてそれなりの生活を営んできていたということもあって、普通にヒトが家庭生活を営んでいると必要となるありとあらゆるモノを旧姓で契約しているので、この改名手続き、半端な数ではありません。  もっと言えば、ダンナさんはLothlórien_山小舎に住民票も移して身も心も公記録登録上も村人となっているのですが、KiKi はちょっとした理由があってまだ住民票を東京に残しているので、普通の新婦さんであれば「解約してお終い」となるはずのモノを含めて全てを改名しなくちゃいけません。

そしてそれらについて回るのが「銀行口座自動引き落とし」とか「クレジットカード払い」の契約で、銀行口座も改名、キャッシュカードも再発行、クレジットカードも改名・再発行となるため、まるでどこかの会社のシステム導入プロジェクトの如く、ガントチャートまで作って「このタスクはこれが完了して初めて着手」というような進捗管理をしつつ(← こういうところに前職の癖が滲み出る ^^;)の作業になりました。  約1週間をかけて都内をあちこち駆けずり回って、金曜日の夕方にはLothlórien_山小舎に戻ってきたのですが、未だに作業が全部終わっているわけではありません。  ふ~ぅ、面倒くさい!!!

ま、てなわけで読書の方もなかなか進まなかったのですが、あちこち走り回っている合間合間(というよりは手続きする際に訪れた先々で待たされている間と言うべきか)に読了したのがこちらです。

暮しの老いじたく
著:南和子  ちくま文庫

51ETZTR2F6L._SL500_AA300_.jpg  (Amazon)

老いは突然に、坂道を転げ落ちるようにやってくる。  その時になってあわてないために今、何ができるか?  トイレやお風呂、食事の支度といった基本的な暮し方の知恵から、生活を助けてくれる道具の選び方・使い方、思い出整理のちょっとしたアイディアまで、具体的な50の提案。  (文庫本裏表紙より転載)


KiKi はね、どこか臆病というか、予定をたてて可能な限りそれに沿って生きていきたいタイプの人間(要するに刹那的、享楽的な生活が苦手なタイプ)で、40代を迎えた頃には「自分のサラリーマン人生の幕のひき方」みたいなことを考え始めていました。  もともと若い頃から10年後の自分を思い描いては、それを実現するためには今何をするべきかを考え、実践しながらここまで生きてきたっていう傾向があったし、その延長線上に今のLothlórien_山小舎生活があったりもするんだけど、最近はそこからさらに先へ進んで「自分の人生そのものの幕のひき方」みたいなことを考え始めていたりします。

これには環境的な要素も多分に絡んでいて、数年前から発症した母のアルツハイマーの介護に絡んで発生している様々な問題とか、ひと昔前と比べるとめっきり増えてきた訃報とかの影響が大きいんですけどね。  もちろん KiKi 自身は今のところ健康だし、自分の死を切実に意識せざるをえないような状況ではないんだけど、総勢30名近くいた伯父・叔母がどんどん鬼籍に入られ今では残っている方が少ない状況になり、その生存者の2~3人もどこかの施設でお世話になっていたり、病院を出たり入ったりという有様では、そうそう能天気にしてもいられない気分になってくるのですよ。

ま、そんなこともあって確実に10年か20年後には訪れるだろう「老い」について色々と考えさせられるわけです。  10年前にはあまりにも漠然としていた「老いのイメージ」がこの10年の間に大きく変わってきたという背景もあります。  KiKi が初めて「老眼鏡」なるものに手を出したのが数年前なんだけど、話で聞くのと実際そうなってみたのとでは大きな違いがあったりもしたしねぇ・・・・・。  

ま、てなわけで、「備えあれば憂いなし」じゃないけれど(そして実際にはどんなに備えていたつもりでもその通りにはならないことがままあるのが人生だったりもするけれど)、少しずつ少しずつ、老いを意識したライフ・スタイルを構築していこうかなぁ・・・・な~んていうことを考えたりもするわけですよ。  あ、でも別に今から妙に老け込んだ生活をしようということではないんですけどね。

著者は「本格的な老い」の前に「激しい腰痛による数か月に及ぶ寝たきり生活」を余儀なくされた経験をもとに、この本を書かれています。  そういう意味では、100%年金生活に入られる前に介護保険なんかのお世話になりつつも「可能な限り自立した生活」を目指して色々と工夫・対応されていらっしゃいます。  そこかしこに「漠然とした老いのイメージ」を超えた「現実的な問題」があれこれと書かれていた点はちょっぴり目からウロコでした。

ただ、やっぱりこの本に書かれていること(特に対応策部分)はどちらかと言えば「都会派」の、しかも経済的にある程度余裕のある人の選択肢だよなぁ・・・・・と。  KiKi は今、都会も都会、都会のど真ん中の池袋の生活と、Lothlórien_山小舎のある村の生活、そして父母の暮らしている都会とは言えないけれど村ほどじゃない地方の町の生活の3つを実際に体験しているんだけど、やっぱり地方自治体の力には雲泥の差があるから、この本に書かれていることのいくつか(それもかなり重要な部分のいくつか)は都会では比較的得やすい行政サービスかもしれないけれど、おらが村では望むべくもない・・・・というようなところがありました。  

何せ、高齢者福祉の問題に限ったことではなく、村の行政サービスは都会のそれほど細密には組まれていないので、村人達のボランタリーな活動によって賄われていることがかなり多いのが現実なんですよね~。  ま、そういう意味では結論からすれば「自分のことは自分で何とかする」のが大切であることには変わりがないわけで、だとすれば尚更、頭もしっかりしていて自分で考えて自分で行動できるうちにあれこれ考えておくことは決して無駄ではないなぁ・・・・・と。  

それにしても・・・・・・

この本の中で紹介されている、著者の知り合いの老夫婦の家で「入院用」と「自分たちの葬式用」の箱(夫婦それぞれ一つずつ合計4個が準備され、その箱の中に必要なものがすべて納められ、その家に入った人は否応なくそれが目につく場所に置いてあるらしい)の話は凄いなぁ・・・・と。  それを準備してある理由は理解できるけれど、KiKi は可能な限りそういう箱だけは生活空間に置いておきたくないなぁ・・・・・。  ま、そんなことを言っているのは、まだまだ KiKi の「老いのイメージ」が甘ちゃんなのかもしれませんけどね(苦笑)

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コメント(2)

Kikiさん、ご無沙汰です。
そして、入籍おめでとうございます。
入籍報告と老いを生きる、
これが一つでくくられているとは笑
Kikiさんらしい、ということかしら。

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2012年12月 9日 15:23に書いたブログ記事です。

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