それはこっちのセリフだ!と言いたいことこもごも

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在宅介護生活が始まって約2ヶ月。  「病気なんだから仕方ない」「病気が言わせてるんだから我慢、我慢」と可能な限り優しい気持ちを持ち続けたいとは思うものの、時として「それはこっちのセリフだよ(涙)」と言いたいことが起こります。

昨日は KiKi の神経を思いっきり逆撫でしてくれちゃう事件が3連発で勃発しました。  現在我が母は大腿骨骨頭骨折による人工関節の手術後のリハビリを受け続けています。  入院中は毎日あったこのリハビリ。  退院以後は週に2日、火曜日と金曜日に病院内にあるリハビリセンターに連れて行きます。

ところでこの母、大の病院嫌いです。  そして大の薬嫌いというおまけもついています。  今回の入院前までは病院のびょの字でも口にしようものなら泣くわ喚くわの大騒動で、アルツハイマーの初期症状が出た時も病院のお世話にはならず、ついでに宥めたりすかしたりしてようやく連れて行ったたった1回の診察で処方された薬も飲まずという前科があるなか、現在の「要介護4」まで症状を悪化させたという経歴持ちです。

だからリハビリに連れて行くのも実は一苦労で、「足の運動に行くのよ。」「病院の中にあるリハビリセンターという所に行くの。  でもお医者さんに診せるわけじゃないのよ。」「この足の運動をさぼると寝たきりになっちゃうかもしれないのよ。」と言葉を尽くして説得してようやく連れて行くという状態でここまでは何とかほぼ皆勤(2回ほどサボりあり)で通っていました。

ところが昨日はこれまで以上の抵抗があり、これに加えて父との口論があり、もはや毎日の定例行事となりつつある「もういや!  こんなうち!!」という捨て台詞付きの家出をしてくれちゃいました。  母の家出は多くの場合父との口論が原因で、父が声を荒げて叱りつけると出ていくというパターンなんですけど、齢89歳の父はリハビリ治療中の母の歩くスピードにはまったくついていけない状態で、喧嘩をしては母の家出があり、そうなると KiKi へのSOS要請というのが最近の定例パターンです。

昨日もまさにそのパターンで階下から「あんた、どこ行くの?!」という父の声が響き、それに続いて「KiKi!  又、あの人、出て行っちゃったよ!!」との呼び声が・・・・・。  大慌てで外に出てみると昨日はそれでもまだ姿が見える所を歩いていたからいいものの日によっては家の近くのすべての四つ角で周囲を見回しても姿も見えないな~んていうことがままあります。  

いずれにしろ昨日は姿が見えるのでとりあえず母を追いかけ、ちょっと離れたところから「あら、○○さん(母の名)、どこへ行くの??」と声をかけると「知らない!  ほっといて頂戴」と怒鳴り返してきました。  こんな時は事を急いでもいいことはありません。  つかず離れずついていくと多くの場合は途中で何に怒っていたのか忘れてくれてスンナリ連れ戻すこともできるのですが、昨日は認知症患者とは思えないほど怒りモードが持続していました。

くどいようですが、母は大腿骨骨頭骨折で人工関節を入れ、現在リハビリ治療中の患者です。  家からあまり離れすぎて何かあっては大変です。  そこでもう一度ちょっと離れたところから「あら、○○さん(母の名)、どこへ行くの??」と声をかけてみたら、「病院に連れて行くって言うから嫌なの!  だからもうあんな家には帰らないの。  私は病院に行くくらいなら死ぬからいいの。」と言います。  そこでいつもの口説き文句、「違うわよ。  ま、確かに病院の建物には行くけどお医者さんの所へ行くわけじゃなくて、病院の中にあるリハビリセンターっていうところへ足の運動に行くのよ。  これまでもず~っと行っていたし、そこに通ったから今○○さんはこんなに歩けるようになったのよ。」と言ってみました。  すると「嘘よ!  医者に診せるって言ったもの。  それは嫌なの!!」とこうきます。

「誰がそんなこと言ったの??  ホントよ。  お医者さんに診せに行くんじゃないのよ。」ともう一度繰り返してみたものの、けんもほろろです。  ついでに「うちの人たちはみんなで私に嘘を言う。  だからもう嫌なの!!」と超ご機嫌斜めです。  放っておくわけにはいかないけれど「うちの人全般」が敵という意識に凝り固まっている間ははっきり言って手のつけようがありません。  幸い、母の家出騒動と同時に家を出たのは KiKi のみならず KiKi のダーリンも一緒だったため、「うちの人」のようでありながらも「他人」のようでもあるダーリンに母との併歩を任せ、とりあえず KiKi は一旦姿を消すことにしてみました。

      

恐らく父も心配しているだろうから・・・・・と母を見つけた報告を兼ねて家に走って戻ってみると、玄関に鍵がかかり今度は父までも行方不明です。  母を探す時と同じように家の近くの四つ角を片っ端から走り回り見回すと2つ目の四つ角の先で父の後ろ姿を発見しました。  「お父さん!!」と大声で呼びかけてみるものの、ツンボの父には聞こえるはずもなく、どんどん先へ進んでいきます。  もちろん母のいる方向とはまったく違う、そのコースをどこまで進んでも決して母に出会うことはない見当違いの方向にノロノロと歩いていきます。

今度は父を追いかけて走り「お母さん、見つかったから。  大丈夫、今うちのダーリンがついていてくれているからそのうち一緒に帰ってくるよ。  とにかくその時家にいた方がいいから帰ろう。  2人ともウロウロされると話がどんどんややこしくなるからとにかくお父さんは家にいて。」と連れ帰ります。  何せ父からのSOS要請を受け家を飛び出したので、KiKi もダーリンも携帯も家の鍵も持っていません。  玄関に施錠された状態で母が帰ってきたら今度は「家から追い出された」と大騒ぎする(← 実はこの前科あり)に決まっているのです。

さて、ようやく父を家に連れ帰りもう一度家を離れないように言い含め、ついでに「戻ったら絶対に怒っちゃダメよ。」と念を押してから、ダーリンに任せっぱなしというのはちょっと無責任かなと思っていた KiKi は母をもう一度迎えに行ってみることにします。  でも母の状態がわからないのでできるだけ「探しに来た」と思わせない、偶然の出会いを装うほうがいいだろうと考えました。  困った時は犬の出番です。  犬が一緒なら「あら、こんにちは。  お散歩ですか?  私も犬の散歩をしてたんですよ♪  偶然ですねぇ。」なんていう会話から入ることができます。

単なるダシとは言え、愛犬ノルンにしてみても「おまけのお散歩」になるわけで、ちぎれんばかりに尾っぽを振って大喜びです。

さて、そんな小細工までして母を追いかけてみると我がダーリンとにこやかに談笑しているかあちゃんを発見しました。  そこで当初の予定通り「あらぁ。  お散歩??」と声をかけてみました。  すると「あら、あなたもお散歩?  (ノルンに向かって)いいわねぇ、あんた、優しくしてもらって。  (今度は KiKi に向かって)あなたこれから家の方にお帰りになるの?  うちにいる人たちに私がここにいるって言わないでね。  あの人達、みんなで私をいじめるの。  だから私、家出してやったの。  家に帰らないでいてやるの。」

この一言を聞いた瞬間、KiKi の中の何かがブチッと音をたてて切れました。

  

は?  これ、わざとですか??  家出してやったと・・・・。  家に帰らないでいてやると・・・・・。


実はこの直前、父が KiKi に「あの人は人を困らせて楽しんでいる」というようなことを言い、それを窘めたばかり・・・・だったんですよね。  


それじゃ、おとうちゃんが言ってたまんまじゃん・・・・・・・。


もっと言うなら、誰が、いつ、母を虐めたと言うのでしょうか??  もちろん、これ、病気が言わせている被害妄想発言であることは百も承知なんですけどね。  ま、何はともあれ、その後ダーリンとの長~いお散歩から帰ってきた母はこれ以上ないほどの上機嫌。  そしてリハビリにも素直に行ってくれました。


その夜・・・・・・・・


リハビリから帰り、お茶を一杯飲んで休憩したら夕飯の準備・・・・と考えていると、再び階下から何やら言い争う声が聞こえてきました。  1日の間に2度も家出騒動を起こされてはたまらないので慌てて階下に降りてみると父が母を叱っています。  途中、母の興奮した声が聞こえてきました。


「だから、私はそんな、人が作ったごはんなんか食べたくありません。  どうしてもそんなものを食べろって言うなら私は食事抜きでいいです!!」 


どうやら今度はご飯の支度を私がすることが気に入らないらしい・・・・・。  あのね、優しい気持ちの時の KiKi なら母の真意を汲んであげることもできるんです。  一家の主婦として台所を預かってきた誇りみたいなものを持ち続けている母にとって、誰かに食事の支度をさせるな~んていうのはある意味耐え難いものであるっていうこと。  別に KiKi が作ったゴハンが気に入らないわけじゃなくて、自分が思うように料理できないという事実に苛立っているっていうこと、わかるんですよ。 

でもね、もう何か月も自分の家をほったらかしにして、そこは水道トラブルを起こしているのにそれも放置して、今年の田んぼや畑の予定も全て諦めて、ピアノを弾くことも、音楽鑑賞も、自分たちの老後生活のプランニング & 準備も全て棚上げにしてこの実家に来て、ご飯の支度から掃除・洗濯、入浴介助まで全てやっているにも関わらず、食事を「そんなもの」扱いされ「それを食べさせられるぐらいなら」な~んて言われてしまうことにそうそう穏やかではいられません。  まして、今日はその前の家出事件でかなり滅入らせてもらったばかりだったし・・・・・・。


そしてその夜更け・・・・・


今度は何が面白くなかったんだかよくわからないけれど、もはや日常茶飯事となりつつある「かあちゃん、夜中の見回り 文句のBGM付き」が始まりました。  毎晩、毎晩、何度も何度も玄関の戸締りやら雨戸の閉まり具合、ガスの元栓等々を見回りながら何やらブツブツ言って歩くんですけど、昨晩はことのほか荒れ模様・・・・。  


「もう嫌だ。  もう苦しい。  こんな家にいたくない。  もういや!こんな生活。  もう死にたい。」


そんなセリフを吐き続けながら階段を上り下りしています。  こういう時は「さわらぬ神に祟りなし」です。  放置しておいたら KiKi たちの寝室に乱入してきました。  そしていきなり我が愛犬にあたりまくります。


「シッシ!  何でお前なんかがいるのよ!  邪魔!!  犬コロめが!!」


言葉はきついものの手出し、足蹴りといった暴挙には出ていなかったのがこれ幸い。  もしも我が愛犬に手出しでもしていたら昨晩の KiKi は怒りを抑えることができなかっただろうと思います。

そしてその場にしゃがみ込もうとしました。  実は大腿骨骨頭骨折をして人工関節を入れた人はしゃがむという動作はしてはいけない動作とされています。  しゃがんだ状態から立ち上がる動作をすると人工関節が外れやすいとかで、退院時に執刀医の先生からもリハビリの先生からも「くれぐれもしゃがまないように注意してあげてください。  万が一しゃがんでしまった場合には、一人で立たせないで持ち上げて立たせてあげてください。」と言われています。  そこで、思わず KiKi とダーリンが声を揃えて


「あ、しゃがんじゃダメよ。」


と声を掛けました。  これ、普通の場合だったら「どうして?」という問いかけがきて、「あのね・・・・」と説明してあげれば事なきを得る声掛けです。  ところがこの時は荒れまくっている最中だったので



「もういい!  みんなが私をそうやってダメにする!!  もう嫌!  こんな生活!!!  もう嫌!  こんなうち!!!」


と絶叫し、部屋から出ていきました。  その後、延々と聞こえてきたのはあの呟きでした。


「もう嫌だ。  もう苦しい。  こんな家にいたくない。  もういや!こんな生活。  もう死にたい。」



もしもし、お言葉ですけど、それはこっちのセリフです。  


「もういや!  こんな生活。  こんな家にはもういたくない。」



さて、母のもう一つの口癖、家出する際のみならず、夕方になると必ず口にするセリフがあります。  長年別居をしていたために KiKi たちがいることにどうしても馴染めない母はそうでなくても自分の家がどこなのかわからないところにもってきて私たちがウロウロしているせいか(?)、一日に何度もこう言います。



「ねぇ。(父に向かって)  家に帰りましょうよ。」




もちろん母にはこの沼津の家以外に「帰ることができる家」はありません。  



昨晩、大荒れの母を見送ったあと、KiKi はダーリンにこんなことを言っていました。


「ねぇ。  Lothlórien_山小舎に帰ろうよ。  もう嫌だ、こんな生活。」



あれ?  あれれ??  これって遺伝なんだろうか????(苦笑)



             

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 お疲れさまでした。ため息が出る思いです。

 そうそう、私も頭に来ることは沢山ありました。私が何かで文句を言うと、「そう言うんなら、お前がやれ」というパターンでした。「ありがとう」は言うんですが、悪かったねえ、という態度は完全に消滅しました。

 それでも私の母は、KiKiさんのお母様よりも言動がずっと地味というか、二回りぐらい小さいというか、私を振り回す力はそれほどでもありませんでした。

 私は玄関のチェーンをかけていました。もう開けることも出来なくなっていましたので。それがいいわけないのは分かっていましたが、放浪されると、仕事も出来なくなることを恐れましたので。それでも、玄関でぶつぶつ言っていたくらいで、家の中で大人しくしてくれました。たまにチェーンをかけ忘れたときも、庭に出るくらいで済んでいましたが。

 お節介かつ失礼な質問かもしれませんが、特別養護老人ホームに入所して頂く、というような選択肢はご検討になっているんでしょうか。

 それでは何とぞご自愛くださいませ。

 追伸 新たな記事を拝見しましたが、まだ読んでおりませんので、予定通りこちらの記事に書き込ませていただきます。

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2013年3月23日 13:32に書いたブログ記事です。

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