2013年7月アーカイブ

昨日、 KiKi & ダーリンはじぃじとばぁばが体験入居をしている介護付き老人ホームへ行きました。  先週のはじめにその老人ホームから KiKi 宛に契約書のサンプルが届き、できれば7月中に契約を結ぶことをお勧めしますとのお手紙付きのメール便でした。  そこで25日にそのサンプルを持ってホームを訪ねじぃじに考える余裕を与え30日に結論を出すと言うことで一旦は帰宅したといういきさつがありました。

そして25日にその話をした際のじぃじの意向としては契約そのものは結ぶ方向で、ただ料金の支払いプラン(月払い、年払い、終身契約の3種類があった)のどれを選ぶかを考えるという趣旨の発言をしていたので、KiKi としては契約を済ませる気満々でじぃじとばぁばの戸籍謄本やら身元引受人となる KiKi の印鑑証明やらという必要書類を取り揃えホームに到着したのですが、ここでまずひと騒動が発生しました。

じぃじと顔を合わすやいなや

「前橋のホームに移りたい。」

と言い始めます。  たった5日の間に何が起こったことやら・・・・・。  昨日は昼食を外でとる予定になっていたので、とりあえずその話はおあずけとし、まずはばぁばを居室に迎えに行き外出しました。

そして予定していたレストランに着くとすぐ、KiKi はとりあえず前橋のホームに電話です。  じぃじは自分が行きたいと言えば相手は文句なく受け入れてくれると安直に考えているところがあるのですが、少なくともじぃじが予定している部屋が未だに空いているのかどうか、その確認だけはしておかなくてはいけません。

電話をしてみると、とりあえず元々じぃじとばぁばが体験入居をした部屋はまだ空いているとのこと。  但し、その後もう一部屋1人部屋の空が出たというご連絡をいただき、じぃじを連れて見学にも行き、その後意思表示をしないままにしていた1人部屋の方はもう別の入居者が決まってしまったというお話でした。  そこで、無理を承知でホームの方に

「今日中に結論は出すので、とりあえずその夫婦部屋を押さえておいていただけませんか?」

とお願いすると、そのこと自体はスンナリとOKが出ました。  ただ、1人部屋が空いて見学に行った際にそのホームのケアマネさんからも言われていた

「じぃじとばぁばの体験入居後に入居された認知症の方2名が帰宅願望が強く、現段階では介護スタッフ2名がそのお2人につきっきり状態で、同時に介護スタッフの方1名が体調を崩し離職されたため、人員体制が万全ではなくなってしまった。  仮にじぃじとばぁばが入居したとしても、ばぁばのケアには若干の不安がある」

というお話を繰り返されてしまいました。  本来なら空き部屋を抱えているよりは誰かに入居してもらって収入を増やしたいところだろうに、何度も何度もこの話を繰り返されるということは、本当に現段階ではそちらのホームではばぁばのケアには何某かの不安を抱えているということが推察されました。  特にそのホームに体験入居した際に、じぃじと散歩に出たばぁばは「帰宅拒否」という問題を起こしてスタッフさんにかなりの手間をとらせた前科持ちです。

              

北方水滸第5巻の2周目です。

水滸伝 5. 玄武の章
著:北方謙三  集英社文庫

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宋江の居場所が青蓮寺に発覚した。  長江の中洲に築かれた砦に立て篭るが、官軍二万に包囲される。  圧倒的な兵力に、宋江は追い詰められていく。  魯智深は、遼を放浪して女真族に捕縛される。  鄧飛ひとりが救出へ向かうが、幾多の危難がそこに待ち受けていた。  そしてついに青蓮寺は、楊志暗殺の機をつかむ。  妻子と共に闇の軍に囲まれ、楊志は静かに吹毛剣を抜いた。  北方水滸、衝撃の第五巻。  (文庫本裏表紙より転載)

ではまず恒例の各章のサブタイトルとその星が表す豪傑の名前の列挙からです。

地進の星: 出洞蛟・童威
地闘の星: 火眼狻猊・鄧飛
地会の星: 神算子・蒋敬
地空の星: 小覇王・周通

さて、ここまでの巻では梁山泊に集う(必ずしも梁山泊に籠ったわけではないけれど ^^;)豪傑たちはひたすら増える一方だったけれど、この巻ではとうとう亡くなる方が出てきてしまいました。  著者はどこかのインタビューか何かで「俺の水滸伝では人が死ぬんだよ」と仰ったらしいのですが、それにしても早いですねぇ。  

確かに官軍と戦いながらも同志がひたすら増える一方で108人が梁山泊に勢揃いという原典のプロットではあまりにもリアリティがなさすぎだけど、正直なところ KiKi は1つだけ疑問に感じてしまったことがあります。  それはね、原典では1人も欠けずに(晁蓋を除く)108人が勢揃いして、だからこそその108人が108星の生まれ変わりというお話になっているわけで、しかもその108星が道教の世界では結構重要だったりもするわけで、そんな宗教的なバックグラウンドを活かしたお話になっているのに、晁蓋より先に星の生まれ変わりの人たちが死んじゃっていいんだろうか??

この KiKi の Review では冒頭で108のお星さまと豪傑の名前の一覧表を各巻・各章のサブタイトルに合わせてご紹介しているわけだけど、実はこの108星の中に晁蓋に該当する星はありません。  初期の梁山泊は晁蓋の力によってまとめられていると言ってもいいほど最重要人物の1人であるにも関わらず、梁山泊に豪傑108人が揃う前に戦死してしまうために108星には含まれないということになっていたはずなんですけどねぇ・・・・・。

まあ、現代日本には108星な~んていうのは文化的にもまったく浸透していないわけだし、北方さんもそんな文化的な背景へのある種のオマージュとして各章のサブタイトルにのみこの108つのお星さまを登場させている・・・・っていうことなのかもしれません。

約8か月の休止期間を経ておとといから再開した「ベートーヴェン・ピアノソナタ特集企画」。  今日は第5番のソナタです。

ベートーヴェン ピアノソナタ第5番 Op. 10-1
ASIN: B00000E4TV  演奏:C. アラウ (pf)

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ベートーヴェンの初期のピアノ・ソナタ群のなかで、すこぶる有名なのは第8番の「悲愴ソナタ」です。  それ以外の楽曲は録音も少なく(それでも第1番・第4番・第7番は比較的録音もあるけど)、録音のみならず演奏機会さえもがあまり多くはないと思うのが、第2番、第5番、第6番のソナタです。  そんな録音も演奏機会も少ない第5番が今日の KiKi のBGMです。  でもね、 KiKi は案外この曲が気に入っているんですよね~。

どこか「悲愴ソナタ」を彷彿とさせる曲だと思うんですよ。  正直、初めてこの曲を聴いた時、KiKi はその発表順とも相俟って「ああ、この曲があって、悲愴ソナタがあったんだなぁ・・・・」と感じたものでした。  それからだいぶ経って大人になってからこの曲に「小悲愴」という愛称(?)があることを知った時も「さもありなん」とかつての自分の印象を思い出しながら思わずほくそ笑んだものでした(苦笑)

でも、悲愴ソナタと比べると規模はちっちゃい。  比較にならないほどちっちゃい。  前作までに見られた「大作志向」は一旦なりを潜め、3楽章形式の音楽になっています。  楽章の数という意味でもそぎ落とされたけれど、1つ1つの楽章も実にコンパクトな印象を受けます。  和声をさほど多用せず輪郭のはっきりした音楽であるうえに、速度設定もメリハリが効いていて「凝縮」という言葉がピッタリくる音楽だと思います。 何て言うか「見通しの良い音楽」っていう感じなんですよね~。

北方水滸第4巻の2周目です。

水滸伝 4. 道蛇の章
著:北方謙三  集英社文庫

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馬桂は愛娘を殺され、悲嘆にくれていた。  青蓮寺は彼女を騙して梁山泊への密偵に仕立て上げ、ひそかに恐るべき謀略を進めていく。  一方、宋江は、民の苦しみと官の汚濁を自らの眼で見るため、命を懸けて過酷な旅を続けていた。  その途中で、純真さゆえに人を殺してしまった李逵と出会う。  李逵は次第に宋江に惹かれていくが、そこに思わぬ悲劇が待ち受けていた。  北方水滸、波乱の第四巻。  (文庫本裏表紙より転載)

ではまず恒例の各章のサブタイトルとその星が表す豪傑の名前の列挙からです。

天退の星: 挿翅虎・雷横
地鎮の星: 小遮攔・穆春
地孤の星: 金銭豹子・湯隆
天寿の星: 混江龍・李俊
天殺の星: 黒旋風・李逵
天速の星: 神行太保・戴宗

第3巻に至るまでは「志」とは関係なく何となく梁山泊に参加しちゃうことになった人物として、安道全(医者)、薛永(薬師)、白勝(養生所 & 薬方所の管理者)がいたけれど、この巻ではさらにそこに湯隆(鍛冶屋)、李逵(怪力男)が加わりました。  李逵はちょっと例外として、実際に武器をとって戦う男以外で梁山泊に入ってくる人はどちらかと言えば「志」には無頓着な人が多いようです。

いわゆるスペシャリスト・個人プレイヤーには極論すれば「志」なんちゅうもんはさほど必要なく、自分のスペシャリティを活かせる機会・場所がまずは優先されるというのは現代社会においても同じです。

逆に自分の命をかけて体制と剣を交えて戦う男(しかも指揮官になろうかというような人間)には「志」というようなある種の Vision が必要になるのは無理もありません。   実際、命令一下でひたすら戦う戦士たちの命を預かるうえで、「何のために戦うのか?」がないような指揮官では単なる無鉄砲、殺人鬼と同じと言っても過言ではありません。

因みに宋江さんの志がどんなものなのかはこの物語の中ではほとんど明記されていないけれど、

自分が駄目だと思っていない人間とは、ほんとうは話し合える余地はなにもない。
自分が駄目だと思っている男の方が、駄目ではないと考えている者よりずっとましだ。  人には、どこか駄目なところがあるものなのだからな。
志は、志なりにみんな正しい。  そして、志が志のままであれば、なんの意味もない。

というような発言から察するに、今風の言葉で言えば「現状に問題意識を持ち」、「その問題を解決するために自分にできることは何かを考えそれを実行する覚悟を持ち」、「実際に動く時には可能な限り無駄なことはせず」、「自分一人がヒーローになろうとするのではなく」、「人と一緒に何かをする(自分にできること、人に任せることをちゃんとわきまえる)」というようなことなのかなぁ・・・・と。


昨年11月は個人的な用事で忙しくてブログをさぼり気味、その後12月の母の骨折騒動があり、そこから突入した介護生活ですっかり忘れていたのですが、実は KiKi は昨年の11月にクラシック音楽カテゴリーで新しい企画ものを始めていたんですよね。  でもバタバタしている中でそれはず~っと放置しっ放し(苦笑)。  それをひょんなことから思い出しちゃったので凡そ8か月ぶり・・・・・とはなってしまうのですが、その企画を貫徹するための音楽鑑賞を再開してみたいと思います。

企画名は「ベートーヴェン・ピアノソナタ特集企画」です。  手がけたものの作品2の3つのソナタでストップしたきりです。  もっともそれまでにいくつかの有名どころのソナタに関してはそれなりにエントリーを書いているので、基本的にはその穴埋め的な感じで聴いていくことになるわけですけどね。  ま、てなわけで本日の KiKi のBGMは第4番のピアノソナタです。

ベートーヴェン ピアノソナタ第4番 Op. 7
ASIN: B00000E4TV  演奏:C. アラウ (pf)

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若かりしベートーヴェンは彼の熱心な支援者の1人だったヴァルトシュタイン伯爵から「不断の勤勉によってハイドンの手からモーツァルトの精神を受け取りたまえ、」というエールを送られ、1792年に音楽の都、ウィーンに進出しました。  当時のベートーヴェンは作曲家としてではなく、ピアニストとして楽壇にデビュー。  その類まれな演奏能力により数多の貴族から寵愛を受け、演奏活動を続けながら対位法の大家アルプレヒツベルガーや、音楽の父・ハイドンといった錚々たるメンバーの元で作曲の勉強に打ち込みます。

そんな駆け出しの新進作曲家ベートーヴェンが残したピアノ・ソナタがこの第4番です。  ある時期からベートーヴェンのピアノ・ソナタは3楽章形式がスタンダードになっていくのですが、この頃の彼のピアノ・ソナタは4楽章形式です。  前作の作品2の3曲も4楽章形式で言ってみれば「ピアノ・ソナタとは4楽章形式であるべきもの」というある種の固定観念に縛られていた時期とも言えるし、同時に前作での成功を踏襲しつつ、新たな展開を模索しつつある時期とも言えます。


北方水滸2周目も第3巻まで進みました。  本日の(というより実際には一昨日の・・・・なんですけど ^^;)KiKi の読了本はこちらです。

水滸伝 3. 輪舞の章
著: 北方謙三  集英社文庫

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楊志は盗賊に襲われた村に遭遇する。  人々は惨殺され金品は奪い尽くされていた。  何も手を打とうとしない政府に衝撃を受けた楊志は、魯智深と共に盗賊の根城・二竜山に乗り込む。  そして初めて吹毛剣を抜く。  一方、国を裏から動かす影の組織・青蓮寺は、梁山泊の財源である「塩の道」を断とうと画策する。  それに対抗するため、公孫勝率いる闇の部隊・致死軍が動き出す。  荒ぶる北方水滸、灼熱の三巻。  (文庫本裏表紙より転載)

まずは KiKi の北方水滸 Review のお約束、各章のサブタイトルとその星が表す豪傑の名前の列挙から今日も始めたいと思います。

地稽の星: ??
天慧の星: 拚命三郎・石秀
天機の星: 智多星・呉用
地俊の星: 鉄扇子・宋清
地魁の星: 神機軍師・朱武
地好の星: ??
天満の星: 美髯公・朱仝

おや?  おやや??  岩波少年文庫の下巻、59章の108人のリストでも、水滸伝百八星一覧というウィキ・サイトでも該当する星が見つけられない星が2つもありますよ??  これは何なんでしょう??  で、あれこれ調べてみたら、地稽の星は KiKi の手持ちの資料で言えば地羈星: 操刀鬼・曹正のこと、地好の星は同じく地猖星: 毛頭星・孔明のことらしい・・・・・。  結局、天罡星三十六星、地煞星七十二星に関するちゃんとした知識を持ち合わせていないからこうなっちゃうということみたい(?)です。  何が何だかさっぱりわからないけど、とりあえずは整理して一覧表を完成させておきましょう。

地稽の星: 操刀鬼・曹正
天慧の星: 拚命三郎・石秀
天機の星: 智多星・呉用
地俊の星: 鉄扇子・宋清
地魁の星: 神機軍師・朱武
地好の星: 毛頭星・孔明
天満の星: 美髯公・朱仝
やれやれ、とりあえずリスト化が歯抜けにならず一安心です(苦笑)

今日、KiKi は現在じぃじとばぁばが体験入居中の老人ホームに顔を出してみました。  本当の目的はそこに正規入所するかどうかの相談 & ホームから KiKi 宛に届いた契約書見本の数々をじぃじに見せて判断を仰ぐことでした。  もちろんその話はちゃんとしてきたし、じぃじもちゃんと趣旨を理解して30日に再度 KiKi が訪問するまでに結論を出すということで落ち着いたんだけど、今日のエントリーは別のお話です。

実はじぃじはそのホームに碁盤と碁石を持ち込んでいました。  そのホームに入居されていらっしゃる先輩入居者の方がじぃじと同じ2段の腕前で、入所後はその方と囲碁を楽しむ機会もあるだろう・・・・・・ということで持ち込んだものでした。  じぃじの自宅には脚付の立派な碁盤が2つもあるんだけど、さすがにそれは狭いホームの部屋ではちょっと邪魔くさいということで、KiKi が貰い受けたものと同じ卓上用の碁盤(かつてじぃじの碁会所で使っていたもの ↓)を選んで持ち込んでいました。  碁石の方は囲碁の世界では正規とされている蛤 & 那智黒石の碁石、碁笥はじぃじのお姉さん手作りの鎌倉彫の碁笥です。

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ところがせっかく持ち込んであったそれらを持ち帰って欲しいとのこと。  まぁ、持ち帰る(と言っても沼津の家ではなくLothlórien_山小舎に・・・だけど)のはいいとしても、せっかく碁打ち仲間もいるのにどうしたんだろうと理由を尋ねてみると、どうやらそのホームにいる碁打ちの方とは馬が合わないらしい・・・・・・。  週に1度の「お買い物ツアー」の際にその方が見せた横柄な態度に腹が据えかねた・・・・・というような事情があったようです。  じぃじ曰く、「ああいうタイプの人間と長時間顔を突き合わせているのは精神衛生上よくない」とのこと。  ま、てなわけでユーキャンの初級・入門講座に入門したばかり、シチョウの何たるかで早くも躓いている KiKi の手元に、又1セット、碁盤・碁石・碁笥が増えてしまいました ^^;


ユーキャンの教材、届く

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先日もこのエントリーでお話したように、じぃじの趣味を受け継ぐために(?)ちょっくら始めてみようかと考えた囲碁。  あの日、申し込んだ囲碁の教材が昨日届きました。

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以前、KiKi は同じユーキャンでパッチワークの講座も受講していたわけだけど、その時の教材と比べると今回の「囲碁講座」の教材の箱はひとまわりもふたまわりも小さい感じです。  まあ、あっちはフープやら作品製作に必要な布類やらボードやら何やらかにやらと教本以外の付属物が多かったのに対し、こちらは教本とこんなちっちゃな(↓)マグネット式の碁盤 & 碁石しか梱包物はないわけで、普通に考えればこんなもんなのかもしれません。  でも、前回の印象があまりにも強かっただけに、宅急便のお兄ちゃんからこの箱を受け取った瞬間、思わず 「ちっちゃ!」 と感じてしまいました。

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北方水滸第2巻の2周目です。

水滸伝 2. 替天の章
著:北方謙三  集英社文庫

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梁山湖に浮かぶ天然の寨には、世直しを志す者たちが集まっていた。  しかし頭領である王倫の堕落により、今は盗賊同然の集団となっている。  宋江の命を受けた林冲は、安道全とともに寨に入りこんだが、そこには幾多の罠が待ち受けていた。  一方、晁蓋は、巨額の税が賄賂として宰相に贈られることを知る。  民の苦しみの結晶であるその荷を奪うための秘策とは。  熱く血がたぎる「北方水滸伝」、第二巻。  (文庫本裏表紙より転載)

せっかく第1巻でもやってみた各章のサブタイトルと、そのサブタイトルが示す人物の相関図からまずは記録しておきたいと思います。

天傷の星: 行者・武松
地幽の星: 病大虫・薛永
天暗の星: 青面獣・楊志
天間の星: 入雲龍・公孫勝
地耗の星: 白日鼠・白勝
天異の星: 赤髪鬼・劉唐
地妖の星: 摸着天・杜遷
地魔の星: 雲裏金剛・宋万

この第2巻の物語としては武松の悲劇 & 虎退治、楊志 vs. 林冲の戦い、公孫勝 & 劉唐による致死軍の創設、梁山泊乗っ取りのためのあれこれ(白勝、杜遷、宋万の働き)といったあたりなので、このサブタイトルと中身がほぼ一致しているといってもいいのではないかしら?

梁山泊に集まってくる一人ひとりの背負う問題、反乱軍に属さなければならない事情といったようなものが浮き彫りにされ、キャラを読ませるという手法で描かれた物語になっていると思います。

基本的に KiKi は水滸伝で集まる108人の豪傑という輩は、国家権力側から見れば単なる反乱軍(一揆と呼んだ方がいいかもしれない)で、実際のところは志もへったくりもなくて、替天行道(天に替わって道を行う≒世直し)な~んていう大きな Vision なんかなかっただろうと思うけれど、あの頼りない宋江(梁山泊のリーダー)の存在意義を高め、説得力をもたせるために「志」なんちゅう実態のよく分からないものを持ってきたあたり、なかなか考えたもんだと感心することしきりです。

そしてこのちょっと鬱陶しいまでに出てくる梁山泊側の「志」の対抗馬として出してきたのが、青蓮寺なる体制擁護派の頭脳集団(別の呼び方をすれば諜報機関)であり、その依って立つ思想が「王安石の新法」ときましたか!!  これは巧い!!  時代的にもピッタリマッチしているだけに妙な説得力があります。


沼津での介護生活の真っ最中、他に読む本もなく床に雑然と置かれていた夥しい父の蔵書の中から拾い上げて読み始めた「北方水滸」。  介護・介護の毎日では読書時間だけを辛うじて捻り出していたもののさすがにブログエントリーを起こすところまでは体力的・精神的余裕もなかったので、読んで放置という状態でした。  それじゃぁさすがに勿体ないと、2周目読書に突入しました。  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

水滸伝 1. 曙光の章
著:北方謙三  集英社文庫

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十二世紀の中国、北宋末期。  重税と暴政のために国は乱れ、民は困窮していた。  その腐敗した政府を倒そうと、立ち上がった者たちがいた―。  世直しへの強い志を胸に、漢たちは圧倒的な官軍に挑んでいく。  地位を捨て、愛する者を失い、そして自らの命を懸けて闘う。  彼らの熱き生きざまを刻む壮大な物語が、いま幕を開ける。  第九回司馬遼太郎賞を受賞した世紀の傑作・北方水滸、待望の文庫版第1巻。  (文庫本裏表紙より転載)

ついこの間、岩波少年文庫の水滸伝を読了した際、KiKi はその Review で「天罡(てんごう)三十六星」「地煞(ちさつ)七十二星」についてちょっと触れたわけだけど、この北方水滸第1巻の章立てがどうなっているかっていうとこんな感じになっています。

天罡の星(北斗星)
天孤の星
天罪の星
天雄の星
地暴の星
天微の星
地囚の星
地霊の星

で、因みにこれを水滸伝で108人に割り当てられた星と豪傑の相関図で結び付けてみるとこ~んな感じです。

天罡の星: 玉麒麟・盧俊義
天孤の星: 花和尚・魯智深
天罪の星: 短命二郎・阮小五
天雄の星: 豹子頭・林冲
地暴の星: 喪門神・鮑旭
天微の星: 九紋竜・史進
地囚の星: 旱地忽律・朱貴
地霊の星: 神医・安道全

必ずしも章のタイトルとそこで描かれる物語が全て一致しているわけではないけれど、まぁ、まぁ、この第1巻で登場する重要な人物とはほぼ一致している感じです。

  

時間的には短かったけれど、精神的には長かった介護生活からちょっとだけ距離を置くことができるようになった KiKi。  この開放感の中で時間を無駄に使うことはじぃじやばぁばにも申し訳ないし、何よりも KiKi の気持ちが治まりません。  あの時間に何よりも辛かったのは KiKi が音楽とほとんど触れる時間が持てなかったこと。  特に、自分の半生をかけて準備してきたピアノと向き合う時間が全くと言っていいほど取れないまま、年齢だけを重ねていくことに対する焦りでした。  ず~っと昔、師事していた先生に言われていたんですよね。  「新しい楽曲に取り組むことができる限界は60歳ぐらいと思っていた方がいい」って。  ま、てなわけで、ようやく落ち着いてきたところで KiKi のピアノレッスン(あくまでも独学だけど ^^;)を再開することにしました。

幸い、今年に入ってこんなエントリーを書いてあって、取り組んでいきたい楽曲のリストアップはできています。  今日はその中からこの曲を選んで久々に譜読み付きの音楽鑑賞です。

モーツァルト 幻想曲/ピアノソナタ第14番 K. 475/457
DENON COCQ-83689-93 演奏:I. ヘブラー(pf)

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あのリストの中からこの曲(というよりモーツァルトのピアノソナタ)をまず選んだのは、

1. 久しくソナタのようなカッチリした曲の練習をしていないということ
2. あそこにリストアップされているピアノソナタの中で技巧的には比較的難易度が低いということ
3. やっぱり久々のレッスンは「古典」でしょ♪ というような感じ

まあ順当にいけばあのリストの中のモーツァルトのピアノソナタの最初の1曲、K. 310(330d) のイ短調ソナタにいくべきだろうとは思ったんだけど、それは既にこのブログでエントリーを書いているので今日は幻想曲(K. 475)とセットで演奏される機会の多いこちらを選んでみました。

実際にはこの曲、幻想曲(K. 475)とピアノ・ソナタ(K. 457)という別の楽曲で、作曲されたのも別々でした。  最初に書かれたのがK.番号でも分かるようにピアノ・ソナタ。  後から幻想曲が作曲されたんですけど、このソナタを最初に出版する際にセットで印刷され、それ以降慣習的に一緒に(幻想曲が先でその後にピアノ・ソナタという順番)演奏されるようになりました。  でも、モーツァルト自身も幻想曲だけをとりあげて演奏したことがあるそうなので、別々に演奏しちゃいけないというほどのことでもないみたいですけどね。

   

「楊家将」全2巻に引き続き、「新楊家将」という副題を持つこちらを読了しました。

血涙 (上)(下)
著:北方謙三  PHP文庫

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剣が交錯した瞬間、壮絶なドラマが始まった。  「水滸伝」「楊令伝」に登場する宝刀の前史がここに!  (文庫本帯より転載)

宋建国の英雄・楊業の死から2年。  息子たちに再起の秋が訪れる。  楊家軍再興ー。  六郎は、父が魂を込めて打った剣を佩き、戦場へ向かう。  対するのは強権の女王率いる遼国の名将・石幻果。  剣を交えた瞬間、壮大な悲劇が幕を開ける。  軍閥・楊一族を描いて第38回吉川英治文学賞に輝いた「楊家将」の続編でありながら新展開。  「水滸伝」「楊令伝」に登場する宝刀「吹毛剣」の前史がここにある。  (文庫本裏表紙より転載)


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水毛剣から聞こえる父の声ー。  男たちの叫びが戦場に砕け散る!  青面獣楊志、楊令が佩く宝刀の奇しき因縁。  (文庫本帯より転載)

闘うことでしか生きられない者たちに勝敗を決する秋が来た。  「吹毛剣」を手に戦う六郎に、父楊業の魂が乗り移る。  その剣に打たれたとき、遼国の名将・石幻果の記憶がにわかに蘇る。   運命に弄ばれた男たちの哀しみを描く慟哭の終章。  乱世の終わりを彩る壮絶な物語が、今静かに幕を降ろす。  「水滸伝」に登場する青面獣楊志、楊令が佩く宝刀との奇しき因縁も明らかになる「北方楊家将」完結編。  (文庫本裏表紙より転載)

「楊家将」で元々北漢の軍閥で宋国軍を苦しめる先方だった楊業が宋に下ったものの、味方(宋国の潘仁美ら)の姦計に陥り命を落としてから2年。  その息子たちの中の生き残り、六郎と七郎が楊家軍を再興するところから物語はスタートします。  と同時に先の遼との戦で負傷し、俘虜となった四郎らしき人物が「記憶喪失」という現代人の感性では比較的受け入れやすい「可哀想な状態」で遼国の武将となっています。

結構、早い時期に「楊家将」ではその存在さえ全く触れられることのなかった「水毛剣」が登場します。  聞けば楊業が心血を注いで鍛え上げた剣であるとのこと。  でも楊業がその剣を佩いたという記述は「楊家将」の中にはどこにもなかったし、正直、かなり唐突な感じがしないでもありません(苦笑)。  まあ、楊業がその剣を佩いて戦場に出ていたら、楊業の死と共にその剣は行方不明になってしまう(もしくは遼に獲られてしまう)わけだから、当然「水滸伝」の楊志や「楊令伝」の楊令の手元にその剣が伝えられることはなくなってしまうわけで、ストーリー上の必然性ということで言えば分からないでもないんですけどね(苦笑)

そして楊家軍の宝刀だけだとバランスが悪いと感じられたせいか、遼国側でも楊令伝でシンボリックな宝刀として登場することになる「護国の剣」(但しこちらはこの名前こそ出て来ないけれど、「楊家将」で既に登場している)も現れ、シリーズを通して読む読者へのちょっとしたサービスみたいなサイド・ストーリーになっています。
  

囲碁でも始めてみっか?

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やっと在宅・同居介護から解放されたっぽい(まだまだ一波乱はありそうだけど)KiKi。  実家で暮らしている間にふと思い立ってしまったことがあります。

実はじぃじは定年退職で教員を辞めてから何年間か自宅で「碁会所」を開いていました。  本人曰く、日本棋院認定の二段の腕前なんだそうです。  じぃじがどのくらい囲碁が強いのか、囲碁というゲームにはまったく興味がなかった KiKi にはチンプンカンプンなんですけど、箱根の老人ホームに体験入居した際には、そこにいた囲碁を楽しむ人たちと対戦し全戦全勝だった(しかも本人曰く大差で圧勝だった)のだそうです。  ま、それはさておき、そんなじぃじですから囲碁の道具は実家にいっぱい残っています。

今はLothlórien_山小舎に帰ってきてしまったので写真を撮ることができないんですけど、親戚筋のおじいさんから譲り受けたという足つきの立派な碁盤(しかもじぃじお手製のカバー付き 笑)もあれば、じぃじが碁会所を開いた時に格好をつけるために(?)購入したと言うやっぱり足つきの新榧の碁盤(こちらもじぃじお手製のカバー付き)もあり、碁会所で使っていたテーブル置きの碁盤もあります。

碁石・碁笥の類も色々残っていて、じぃじ曰く「ちょっとしたモン」である那智黒の黒石 & 蛤の白石(しかも結構分厚い)もあれば栗製とか桐製の碁笥もある・・・・・そんな感じです。  極めつけは先日亡くなったばかりのじぃじのお姉さん(歯医者さんをしていた女傑)の晩年の趣味の作品、鎌倉彫の碁笥まであったりします。 

ところがこれを受け継ぐ碁打ちが家族にはいません。  こういうのを世の中では「宝の持ち腐れ」と言います。  碁会所を閉鎖して以来、これらの逸品(?)の数々は「タンスの肥やし」ならぬ「押し入れの肥やし」状態でそのほとんどがしまいこまれていました。  これはどう考えても勿体ないでしょう。  ま、てなわけで、今回沼津からLothlórien_山小舎に戻ってくる際、じぃじの了承をもらってとりあえず一番価値の低い碁会所で使用していた碁盤 & 碁笥 & 碁石のセットを持ち帰ってきました。

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一緒に写っている「あなたも碁が打てる」という本も碁会所の備品の残り物です。  ま、せっかく道具は色々揃っているわけだし、囲碁というゲームは体が動かなくなってもできそうだし、ばぁばのDNAを受け継いでいる「認知症予備軍」の KiKi の認知症予防には悪くない「能のトレーニング」になるかもしれません。


楊家将 下 北方謙三

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介護・介護の毎日から解放された瞬間から、本人が予想していた以上のペースで読書が進む KiKi です。  本日の KiKi の読了本はこちらです。

楊家将 下
著:北方謙三  PHP文庫

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青面獣楊志、楊令に流れる誇り高き血を育んだ楊業の運命は......。  伝説の英雄の前に立ちはだかる「白き狼」。  天はいずれに味方するのか。  滅びゆく者たちの叫びが切々と旨に迫る慟哭の終章。  (文庫本帯より転載)

国境を挟み、宋遼二国は一触即発の状態に。  伝説の英雄・楊業と息子たちの前に、遼の名将・耶律休哥が立ちはだかる。  白い毛をたなびかせて北の土漠を疾駆するこの男は、「白き狼」と恐れられていた。  宋軍生え抜きの将軍たちも、楊一族に次々と難問を突きつける。  決戦の秋!  運命に導かれるようにして戦場に向かう男たち。  滅びゆく者たちの叫びが戦場に谺する。  北方『楊家将』、慟哭の終章。  (文庫本裏表紙より転載)

この物語。  一言で言ってしまえば「滅びの美学」の物語です。  「滅びの美学の物語」が好きなのは日本人だけかと思いきや、中国人にもその傾向があるのかしら??  それともこれは「北方版 楊家将縁起」だからこういう物語になったのかしら??  残念ながらこの本を読むまで本家本元の「楊家将縁起」についてまったく知らなかった KiKi には判断のつかないところです。  

上巻の Review で KiKi は楊業さんの息子たちの書き分けがちょっと粗いと書いたんだけど、コレ、実は全部が全部じゃなくて7人のうち4人に関してはそこそこ書かれていたんですよね。  かなりあっさりとまとめられちゃっていたのは次男、三男、五男の3人で、結果この3人はこの下巻でもキャラが立たないうちにお亡くなりになってしまいました。  お亡くなりになっても印象が薄いのはやっぱり描き込みが少なかったから・・・・・と言わざるをえません。

一家の柱である楊業さんと長男も非業の死を遂げることになるわけだけど、彼らはさすがに頭領とその後継ぎということで、上巻でもかなりの頁を割いて描かれていただけに、最期の時の描写には胸がジ~ンとしてきます。  「生粋の武官の生き様というのはこういうものか!」と思わずにはいられません。  

それにしてもこの楊家の悲劇は宋の国でもっとも精強な兵を抱えた軍閥でありながらも、所詮、外様であったこと。  そして宋国恩顧の武家たちにロクなのがいなかった(少なくともこの物語のうえでは・・・・ですけど)ことに尽きるような気がします。  そして宋国の帝も国のトップである以上 Vision は必要だけど、「先代から受け継いだ悲願(≒ 燕雲十六州の奪還)」という得体の知れない魔物に憑りつかれちゃったのが残念でなりません。  もっともこの「燕雲十六州の奪還」というヤツは「北方水滸」でも「楊令伝」でもその背景に根強く残っているわけで、そうであればこその悲願ということで帝がダメということでもないんですけどね。  少なくとも「北方水滸」の帝よりは遥かにマシですから(苦笑)。

さて、上巻からもそこそこ描きこまれていた楊業さんの四男、六男、七男は宋遼戦を生き延び(もっとも四男は虜囚となったきり行方不明だけど)、そのまま次の作品「血涙」に突入するようです。  こういう作りの物語だとやっぱり続編は素通りできないと読者に思わせるあたり、北方謙三さん、実に商売上手です(笑)    


楊家将 上 北方謙三

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北方水滸・楊令伝をとりあえず読破した記念に、楊令とその養父楊志のご先祖様の物語にもちょっと手を出してみたくなりました。  ま、それより何より、たまたま沼津の実家にこの本があったから読んでみる気になったという方が的を射ているかもしれませんけど・・・・(苦笑)  ま、いずれにしろ本日の KiKi の読了本はこちらです。

楊家将 上
著:北方謙三  PHP文庫

512172HYZ9L._SL500_AA300_.jpg  (Amazon)

『水滸伝』『楊令伝』に脈打つ楊家の魂、ここにあり!  宗建国の英雄・楊業とその一族。  過酷な運命のなかで光り輝き、青面獣楊志、楊令にも語り継がれた漢たちの熱き闘い。  (文庫本帯より転載)

中国で「三国志」を超える壮大な歴史ロマンとして人気の「楊家将」。  日本では翻訳すら出ていないこの物語だが舞台は10世紀末の中国である。  宋に帰順した軍閥・楊家は、領土を北から脅かす遼と対峙するため、北辺の守りについていた。  建国の苦悩の中、伝説の英雄・楊業と息子たちの熱き戦いが始まる。  衝撃の登場を果たし、第38回吉川英治文学賞に輝いた北方『楊家将』、待望の文庫化。  (文庫本裏表紙より転載)

「北方水滸」で早々に命を散らすことになる青面獣楊志、そしてその養父の死を目の当たりにするあたりからかなり特異な光を放ち始め、挙句、続く「楊令伝」ではタイトル・ロールを演じることになる楊令。  そんな2人のルーツ(と言っても楊令は楊志の養子だから厳密な意味ではルーツとは言えないかもしれないけれど)ともいうべき宋建国の英雄・楊業とその一族の物語ということで、ついつい手を出してしまった1冊です。  全2巻のうち現段階ではまだ上巻なので話は始まったばかり・・・・・という感もなきにしもあらずですが、年代的にはこの後に続く水滸伝、楊令伝でも描かれた文官 vs. 武官の確執とか、多くの小国が建っては滅びていくその空気感みたいなものがじわ~っと漂ってくる物語だと思いました。

さて、この楊業さん、現代の少子高齢化日本では想像できないほどの子沢山で7人の息子と2人の娘がいるそうな・・・・。  そしてこの男の子たちがそれぞれ「武家の男」として鍛え上げられているわけだけど、それぞれが少しずつ資質が異なり、戦の仕方や配下の兵との接し方も違うらしい。  そのあたりの書き分けみたいなものは「水滸伝」や「楊令伝」と比較するとちょっと粗いような気もするんだけど、これは上下2巻という冊数の少なさによる部分も大きいのかもしれません。


この3連休、ダーリン & KiKi は主のいなくなった沼津の家へ来ています。  今回ここへ来た目的は、先日の老人ホーム入居の際に運びきれなかったじぃじ&ばぁばの荷物を運ぶため あ~んど じぃじがこれから貯金の残高管理をするために申し込んでおいたインターネットバンキングの必要書類を受け取るためです。  何せ、老人ホームの所在する群馬県にはじぃじのメインバンクの支店はありません。  今まで常に銀行窓口で用事を済ませていたじぃじ(キャッシュカードさえ使ったことがない!)なので、老人ホーム入居後にそのてのことをどうすればいいのか、主体的に方策を考えることさえできません。

いわゆる「お小遣い用口座」はかねてからじぃじが持っていた郵便局の口座にすることにして、そこに資金移動をしたりキャッシュカードを作ってもらったりという作業は入居前に完了していたのですが、残念なことに老人ホームの経費を精算するための銀行口座のインターネットバンキングの申し込みの方はちょっと申し込みのタイミングが遅かったため、IDやらパスワード、その他セキュリティ関係の書類を入居前に受け取ることができませんでした。

荷物を運ぶだけの用事だったら何もこんなに急いで沼津へとんぼ返りする必要もなかったんですけど、銀行の書類だけは発行されるのが申し込みから7日~10日後、送られてくるメール便の取り置き期間が1週間ということで、このタイミングで帰ってくる必要があったのです。  連休なので、下手をすると今週の火曜日以降にずれこむことも覚悟していたんですけど、昨日その受領が完了。  これでいつでもLothlórien_山小舎に帰ることができる体制になったんですけど、連休時の沼津→群馬の移動は渋滞に巻き込まれること必至なので、あさって、火曜日に戻る予定になっています。

さて、その移動のために群馬→沼津への移動をした先週の金曜日、じぃじ &' ばぁばのご機嫌伺いと持ってきてほしい荷物の最終確認のため老人ホームに寄ってみました。  すると開口一番じぃじが口にしたことは

「やっぱりここのメシはどうしても口に合わない。  1日に3度のことなのでどこまで我慢できるか自信がない。  それにせっかく食堂に近い部屋になったということでここにしたのに、夏の間だけは昼食は食堂ではなくて(サンルーム状態のお部屋なので温度が上がり過ぎるらしい)入口近くのホールに変更になっていて、そのホールが遠い。  お買い物ツアーで連れて行ってもらったモールは悪くないんだけど、それ以外の日に行くところがない。」

と文句ぶーたれ状態。  挙句、

「あの前橋のホームが良かった。」

な~んていうことを言いだす始末です。

前橋のホームを諦めてこちらにした理由は 

1. 空き部屋が夫婦居室一つしかなくてその部屋がそんなに広い部屋ではないため、ばぁばと四六時中その狭い部屋で顔を突き合わせているのがしんどかった

2. その夫婦部屋は北向きの部屋で黄昏症候群の症状もあるばぁばが朝、お日様を浴びないのはあまり好ましくないという判断(by じぃじ)があった

3. そちらのホームで個室が空くのを待つという選択肢もあったものの、そちらの個室にはお風呂がついておらず共同浴場みたいなところを使わなければならなかったんだけど、それがじぃじには気に入らなかった

ということだったはずなんだけど、そんなことは頭からすっかり消え失せて、自分が行きたいと望めばそこのホームに空き部屋が2つできて、間取りも南向きになり、お風呂もついちゃうような勢いで都合のいいことだけを考えているじぃじに唖然・・・・・・。  年寄りの身勝手もここまでくると呆れ返ってしまいます。

      

水滸伝 下 施耐庵

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「北方水滸」、「楊令伝」を読了したのを機に、子供時代から本当に久方ぶりに再読してみたこの「少年文庫版 水滸伝」。  とうとう最終巻を読了しました。

水滸伝 下
作:施耐庵  編訳:松枝茂夫  岩波少年文庫

51ZFYQB843L._SL500_AA300_.jpg  (Amazon)

梁山泊の義士たちは世の不正にたちむかう。  その勢力に朝廷も注目し、宋江は皇帝の命を受けて軍をすすめ大活躍するが...。  世の中に不満をもち英雄の出現を待ちこがれる人々に支えられてきた血わき肉おどる物語。  (文庫本裏表紙より転載)

最後の最後、全64章の第59章になってようやく108人の豪傑たちが梁山泊に集合しました。  そこに至るまでの108人の人物紹介とも言うべき、個別エピソードの数々は多分にご都合主義的、刹那主義的、ハチャメチャではあったけれどそれでも結構面白かったのと比べ、全員揃った後はバタバタと戦の話が羅列されて終わりっていう感じ(要するに手に汗握る戦闘シーンみたいなものは皆無 ^^;)で、何とも残念・・・・・。

でもまあ、KiKi にしてみると「時の権力」 vs. 「抵抗勢力」ということで読み始めたつもりだった物語がいきなり皇帝の下っ端になるという展開に目がテンになってしまい、そっちの残念感の方がより大きかったかもしれません。  北方水滸では最後の最後まで梁山泊は梁山泊だったのにねぇ・・・・・。  ま、時代ということを考えれば分からないわけじゃないけど、ホンネを言えば 

「何だよ。  反乱軍かと思いきや、それはタテマエで要するに就職活動みたいなものだったのかよ??」

っていう感じ?(苦笑)   宋江に至っては梁山泊のリーダーでありながら

「じぶんは不幸にして罪人とはなったが、朝廷に対していささかの異心を抱いたことはなかった。」

な~んて言っちゃって、天子さまからの招安を受けると有頂天っていう風情だし、そして詔勅を受けて向かったいくつもの戦で仲間たちをどんどん失っちゃうしで、KiKi がメンバーだったらこんなリーダーの下はご遠慮被りたいっていう感じです。

 

水滸伝 中 施耐庵

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昨日に引き続きこちらの中巻を読了しました。

水滸伝 中
作:施耐庵  編訳:松枝茂夫  岩波少年文庫

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虎退治で名をはせた大酒飲みの力持ち武松は、罪をつぐなうために行者の道を選ぶ。  宋江は各地で様々な事件に巻きこまれながら仲間を増やしてゆく。  平和を愛し不正を憎む、民衆の願いと祈りがこめられた物語。  (文庫本裏表紙より転載)

いやはや、なかなかもってこれは激しい物語ですねぇ。  上巻の Review で KiKi は登場人物の1人、魯智深について

あっち(北方版)の魯智深はイマドキの言葉で言えば「フィクサー」だったり「メンター」だったり「プロモーター」だったり「プロデューサー」だったりともっと知的な雰囲気が漂っていたんですけど、これじゃ単なるハチャメチャな暴れん坊じゃん!

と書いたわけだけど、その時からあっち(北方水滸)では108人の豪傑たちを梁山泊に集めるうえでスカウトマンさながらに暗躍していた魯智深がこっち(少年文庫)では単なる暴れん坊にすぎなくて、尚且つ、楊志と一緒に山塞にこもりっきりだったら、どうやって人を集めるんだろうと思っていました。

そうしたら宋江の名声というかブランドに勝手に引き寄せられてくるか、さもなければ味方に取り込むために家を焼きはらっちゃったり(帰る場所をなくすため)、濡れ衣を着せたり(居場所をなくすため)、奥さん・子供を殺しちゃったり(未練を残させないため)と目的を達成するためには手段を選ばないハチャメチャぶり・・・・・・ ^^;  どうやら現代日本人と彼らを比較すると「卑怯」という概念が大きく異なるようです。

  

水滸伝 上 施耐庵

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先日もこのエントリーでお話したとおり、北方水滸 & 楊令伝を一巡したのを記念(?)して、子供時代以来久々のこちらを読了しました。

水滸伝 上
作:施耐庵 編訳:松枝茂夫  岩波少年文庫

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武芸の達人や妖術使いたちなど、宋江をはじめ108人の豪傑が梁山泊に集まって、弱きを助け強きをくじいて大活躍。  「三国志」「西遊記」とともに、中国と日本で長く愛読されてきた、豪快な物語。  (文庫本裏表紙より転載)

この作品紹介の文章にもある「三国志」「西遊記」は子供時代に読んだときからかなり気に入り、ストーリーも詳細まで・・・・とはいかないまでも大筋ではしっかり頭に残っていたのに比べ、こちらの「水滸伝」はほとんど印象に残っていませんでした。  ただ、「北方水滸」を読み始めた際に強烈に感じたのは

「あれ?  この水滸。  昔読んだものとかなり違うような気がする。」

ということでした。  今回、本当に久々にこの上巻を読んでみて「気がする」どころかやっぱりこの2つは似て非なるモノであることを改めて認識しています。

そもそも子供時代にどうしてこの物語がほとんど心に残らなかったのかと言えば、少なくともこの上巻に関して言うならば、登場人物の誰も彼もが気が短い(苦笑)  そして酒癖が悪い。  「好漢」って何? と思わずにはいられない・・・・・。  そんな感じなんですよね~。

冒頭の「洪大尉、百八の妖魔を逃がすこと - 物語の発端」で、しょ~もない役人がしょ~もない感覚でお寺に封印されていた魔王を解き放ってしまうというお話があり、ある意味で「役人」とか「公権力」みたいなものを絶対悪として規定しているように読めちゃうんですよね。  そしてそうであるだけに役人を殺したり役人の金を奪ったりという行為が「好漢」として世に認められる必須条件みたいに読めたりもすれば、あそこで逃がした妖魔が百八ということで梁山泊に集う豪傑の人数が百八であることにより「妖魔」≒「好漢」みたいに読めちゃったりもするわけで、内容を覚えていないだけにこの先がちょっと楽しみです。

  

久々の読書関連エントリー

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さて、半年に及ぶ実家での介護生活の間、ピタっとストップしていた読書関連エントリーですが、まだまだ落ち着くかどうか定かではないものの、とりあえずじぃじとばぁばの老人ホーム入居ということで、再開できそうな目処がたってきました。  この間、読書そのものは細々と続けてきたものの、とてもじゃないけどその感想を文章にしてアップするな~んていう精神的 & 体力的余裕のなかった KiKi です。

とりあえずここまでの読書を「2013年月別読書のまとめ」カテゴリーで振り返ってみるとこんな感じになっていました。


2013年1月の読書

2013年2月の読書

2013年3月の読書

2013年4月の読書

2013年5月の読書

2013年6月の読書


大半の読書が「北方水滸」のシリーズで占められていて、一部、大河ドラマ触発読書、司馬遼太郎作品なんかもあったわけですが、この「北方水滸シリーズ」の感想をアップしていないのが何とも悔やまれます。  ま、てなわけで、立て続けに・・・・・となってしまう嫌いはあるものの、ここから暫くの間は水滸伝の世界にどっぷり浸ってみたいと思っています。

まずはずっと積読状態にしてあった(子供時代に1度は読んだことはあるけれど)、岩波少年文庫の「水滸伝」からスタートし、まだ未読の北方作品「楊家将」&「血涙」も含めもう一度水滸伝を読み直したうえで感想をアップしてみたいと思っています。

7月9日。  最初の一晩を老人ホームで過ごしたじぃじとばぁば。  その様子を見がてら、じぃじからリクエストのあったTV(2台)の調達をして、ダーリン & KiKi は老人ホームへ向かいました。  

Lothlórien_山小舎の電化製品のほぼすべてを調達した「ヤマダ電気 渋川店」に8日のうちに立ち寄った ダーリン & KiKi。  じぃじとばぁばは番組の録画をするな~んていう器用なことはしない(というより今ではもうできなくなった)人達だし、イマドキの若者が欲しがる多くの機能は全く必要ありません。  実際、沼津の実家ではパラボラ・アンテナさえ設置していなかったので、Lothlórien_山小舎でBS放送ばかりを堪能していたダーリン & KiKi は見たいTV番組が全くと言っていいほどない状態でこの半年を過ごしていたぐらいです。

店に入って開口一番、ダーリンが口にしたセリフは

「32型のTVを2台、現金で購入します。  一番お買い得なTVはどれですか?  機能には全く拘りません。」

というものでした。  すると店員さんは

「在庫を確認の上、ご案内しますので少々お待ちください。」

とのこと。  暫く待つと「お待たせしました、こちらです。」と展示してある中から1台のTVの前に連れていかれました。  そこには「大特価」の文字と一緒に「お1人様1台限り」「限定5台」の文字が書かれた POP がついていました。

「お1人様1台の商品なんですけど、せっかくお2人でいらしていただいたので、お1人お1人で1台ずつという形にさせていただければこちらが今、一番お買い得です。」

とのこと。  LED Aquos (型式までは記憶にない)なんだけど1台あたり35,000円ちょっと。  2台で71,000円ぐらいという破格のTVをオススメしていただきました。  確認すると限定5台のうち、残っている在庫数も何とも都合の良いことにカッキリ2台とのこと。  8日のうちに支払いを済ませ、9日の午前中に取りに来るということで「お取り置き」をお願いしました。

そして、その2台を KiKi の愛車のFit に載せて、最初の一晩を老人ホームで過ごしたじぃじをまずは訪問しました。  一人ぼっちの苦手なばぁばがじぃじの部屋にいる、もしくは、ばぁばの部屋に2人でいることを想定していたのですが、居室のドアをノックするとじぃじが1人きり。  ちょっと唖然。 

「あれ?  ばぁばは?」

と聞くと、

「知らない。  多分自分の部屋で昼寝をしているんじゃないか??」

とのこと。  ここへの到着直後にあれだけ「一人ぼっち」に抵抗を示していたのに、ちょっと肩透かしを食らった気分です。

「夕べ、寝る前は大丈夫だった??  ばぁばは別の部屋で寝るのが嫌だって愚図らなかった??」

と聞いてみると、そこは案外簡単にクリアできたとのこと。  まずは一安心です。  

さて、問題はTVです。  TVの初期設定には結構時間がかかるだろうなぁと思っていたのですが、ホームに到着後の運搬から初期設定まで、全てスタッフさんが対応してくださり、あっという間にじぃじの部屋のTV設置が終了しました。  ああいう所の職員さんはたいしたものです。  それぞれの居住者が、バラバラなTVを持ち込むだろうに、説明書も見ないでちゃっちゃと設定してくれちゃいます。

「お母様の部屋の設置はどうしましょうか?」

と聞かれたので

「昼寝中らしいので、寝ているようなら起きてから設置してやっていただけますか??  起きているようだったらすぐ設置しちゃってください。」

と言うと、介護担当スタッフさんに様子を聞いて、設置しますとのこと。  その後、昨晩もじぃじはあまり熟睡できなかった(どうやらばぁばのことが心配で寝付けなかった模様 苦笑)という話やら、初日の感想やらを聞いていると、介護スタッフに付き添われたばぁばがじぃじの部屋に登場しました。  昼寝をしている もしくは 一人ぼっちの部屋で寂しそうにして暗い顔をしているばぁばを想像していたんですけど、登場したばぁばは自宅でもごくごく稀にしか見せなかったような明るい笑顔で

「あら~、お珍しい。  あなた方いらしてらしたの??」

と言います。

「あら、○○さん。  こんにちは。  そうなの、たった今こちらにお邪魔して、○○さんはお昼寝中だって伺ったので、お目覚めになった頃にお部屋をお訪ねしようと思っていたのよ。」

と言うと

「私は昼寝なんてしていませんよ。  すぐに訪ねてくださっても良かったのに。  でも、わざわざ来ていただいたの?  悪いわねぇ・・・・・。」

と言います。  そこで

「○○さん、あのね、今日はTVをお届けしに来たの。  これから○○さんのお部屋でこちらの方に(とスタッフさんを紹介しつつ)設置してもらおうと思うんだけど、ご迷惑じゃないかしら?」

と聞くと

「あら、あなた、TVを買ってくださったの。  悪いわぁ。  (父に)ちょっと、こちらがTVを買ってくださったそうだからお代をお支払いしなくちゃ。」

と言います。  こういう会話だけを聞いていると認知症であることをまったく感じさせないばぁばです。  挙句、TVの設置をお願いしたスタッフさんに

「じゃあ、私の部屋にご案内しますね。」

な~んて言って、スタッフさんと一緒にじぃじの部屋を出ていくばぁばです。  決して自力では自分の部屋に帰ることができず、お部屋にご案内するのはばぁばではなくスタッフさんの方になることは目に見えているけれど、そこは KiKi もスタッフさんも心得たもの

「じゃあ、○○さん。  ご案内してさしあげて。」

「よろしくお願いします。  僕を連れて行ってください。」

と応じます。                   

7月8日。  予定していた「介護付き有料老人ホーム」への入居の朝を迎えました。  今回は、じぃじとばぁばの当面の生活用品(+ PC と じぃじが老人ホーム入居後の暇つぶしのために入会した通信教育の教材)と、ダーリン & KiKi の衣類他沼津へ持ち込んだ様々な荷物、そして人間4人とワンコ1匹という大量の輸送物資がありました。  全部並べてみるととてもじゃないけど1回で運びきれる量ではありません。

結局じぃじの碁盤 & 碁石とか水墨画の画材とか礼装用の衣服等は別途取りに戻ることにし、同時にダーリン & KiKi の荷物もPCと衣類以外は沼津の家に残し、通常なら持ち運ぶ野菜類のストックも冷蔵庫に残しての移動となりました。  もともと他にもいくつかの事務手続きを残していたので1週間以内にダーリン & KiKi は群馬⇔沼津の移動をしなければならなかったのです。

さて、これまで体験入居やら何やらで何度も家を空ける経験を積んできたばぁばですが、どうやらこの日の荷物の多さ、ものものしさには若干の不安を覚えたようで、出しなギリギリに抵抗を試み始めました。  こんな時は無理強いしてもいいことはないので、一旦は片付け終わったお茶セットを再度出し直し、ばぁばの気分が変わるのを待ちました。

もっと手こずるかと思いきや5分ほどでニコニコしながら外出支度を始めてくれました。  

道中もずっとご機嫌で老人ホームに3時過ぎには到着。  まずは職員さんの案内でばぁばの居室に向かいました。  そこまではご機嫌だったばぁばですが、部屋についてベッドが1つしか置かれていないことに気が付いた途端に表情が変わりました。  ここに自分一人が置き去りにされると感じたようで、「帰る、帰る」と言い始めました。  ばぁばの対応はスタッフさんに任せ、じぃじの部屋に向かおうとすると、KiKi の手をぐっと握りしめ「どこへ行くの?  どうしてこんなことをしなくちゃいけないの?」と尋ねてきます。

「おじいちゃんのお部屋へ行くのよ。  一緒に行く?」

と尋ねると

「行く。  1人じゃ嫌だ。」

と言います。  施設長さんの先導でじぃじ、ばぁば、ダーリン、KiKi 、そしてスタッフさんという大学病院の教授回診よろしく大行列で移動します。  その間、もっと大騒ぎするかと思っていたのですけど、硬い表情のままばぁばも素直についてきました。

そしてじぃじの部屋に到着。  じぃじの部屋とばぁばの部屋はフロア違いでほぼ同じスペース、調度品の類も間取りもほぼ同じなんですけど、ばぁばの部屋は角部屋のために出窓がついていて開放感があるのに比べてじぃじの部屋は窓が1つだけで、ちょっとだけ閉塞感があります。

前回、ここへ見学に来た際、ばぁばの部屋はまだ改装中だったのですが、出窓がついているということでじぃじがかなり気に入っていて、ここへの入居を決心した1つの要素になっていました。  てっきり自分がこの出窓のある部屋、ばぁばはもう1つの部屋(結局じぃじの居室となった部屋)と言うのかと思っていたら、その居心地の良い部屋はばぁばの部屋にするとのこと。  思わぬところで「愛妻家ぶり」を発揮するじぃじです。

  

明日はいよいよ入居予定日

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今日は七夕。  KiKi が昨年の12月以来居候(?)している実家の地区の子供会では七夕に因んだ催しが開催されていました。  でも我が家の場合、七夕もへったくりもあったもんではなく、介護介護そして又介護の1日を過ごしておりました。

ま、そんな1日ではあったものの、今日という日は KiKi にとってはとても感慨深い1日でもありました。  と、言うのもね、今日は「七夕」というよりは「じぃじとばぁば、最後に実家で過ごす日」という意味合いの方が遥かに重要度が高かったのです。  このことが意味するのは「ダーリン & KiKi が自宅(≒ Lothlórien_山小舎)に明日は帰ることができる日」ということであり、「ゴハン攻撃を受ける最後の日」ということでもあります。  さらに言えば「家中のコンセントの状態確認最終日」でもあるし、「徘徊ばぁばを探し回る最終日」でもあります。  明日からは夜中に寝室に乱入されることもなく、探し物に追いまくられることもなく、稼働中の洗濯機がいつの間にか止められることもなく、たった今干したばかりの洗濯物が湿ったまま取り込まれることもなく、不思議な破壊活動に唖然とさせられることもなく、etc.etc.

とにかく明日は長距離ドライブが控えています。  今日は早めに就寝したいと思います。  今日、もしも短冊に願い事を書くとするならば・・・・・・




今日ぐらいは朝までゆっくり寝かせてください。




これに尽きる七夕の夜の KiKi でした。  

  

病んできちゃったのかな?

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認知症を患うばぁばが日に何度も何度も「ゴハン、ごはん、ご飯」と口にすることは以前このエントリーでもお話しました。  そしてこの「ゴハン攻撃」の背景にあるのが自分がお腹が空いた(≒ 満腹中枢が侵されてしまっている)という部分もなきにしもあらずとは言え、それ以上に一家の主婦として、妻として母として、家族に何かを食べさせなければいけないという義務感の残照みたいなものであるということもそのエントリーではお話してあります。

そんな義務感は残しているばぁばだけど残念なことに「お料理」はもうできず、魚を焼いてもらえば真っ黒焦げ、味噌汁を作ってもらおうとすれば鍋のサイズ、水の量、だしをどうやってとる、具をどうする、味噌をどれぐらいという一つ一つのプロセスで躓き、その躓きの度に情緒不安定に陥ります。  とは言っても、KiKi が作るご飯をただ待つというのはどうしてもプライドが許さないようで、結果的にこの「ゴハン攻撃」が始まるとどんな形であれ一度台所に一緒に立つというプロセスを経ないことには治まりません。  要するに食事の支度以外の行動のほとんどがばぁばの「ゴハン攻撃」により中断されます。

それでもそうそう台所ばかりに立ってもいられないというのが普通の人の日常生活であることも又事実です。  時にばぁばを台所に放置な~んていうことも発生します。

一昨日、ばぁば & ワンコの散歩から帰宅した直後の KiKi はまさにそんな感じでした。  暑い中を歩いたので汗はいっぱいかいているし、喉は乾いているし、ついでに言えば時間も4時半過ぎ。  KiKi の感覚では夕飯の支度にはまだちょっと早い時間帯でした。  (因みにダーリン & KiKi の2人生活での夕食;但し仕事を辞めて以降 であれば7時頃が標準でした。  それを沼津で暮らすようになってからはじぃじとばぁばに合わせて5時半から6時頃に変更しています。  おかげで KiKi は夜中にお腹が空いて寝付けないというトラブルを現在抱えています。)  

帰宅直後から相変わらず「ゴハン、ごはん、ご飯」と言い続けるばぁばに

「今日のご飯は4人ですよ。  おかずはサーモン・ムニエル。  今、散歩から帰ったばかりで少し休憩が必要だから、もうちょっとしたら支度を始めるので、その時はお手伝いをお願いね♪」

と言い聞かせ、一応

「はい、わかりました。  ゆっくり休んでください。  じゃ、その時に声をかけてくださいね。」

な~んていう一見まともな返答を受け麦茶を飲みながら一服していると、再びばぁばが姿を現しました。

「今日のご飯は何を食べますか??」


又かい・・・・・・・ ^^;


そして、又同じ問答を繰り返すこと4~5回。


2013年6月の読書のまとめです。  じぃじとばぁばの老人ホーム探しもある程度目処がたってきたためか、先月はここ何か月かの中では比較的多くの冊数を読了することができました。  ただ、司馬遼太郎作品電子書籍販売を記念してついつい読み始めてしまった「竜馬がゆく」なんですけど、おかげで北方「楊令伝」の読書がストップしてしまっています。  これは父の蔵書なので、本来ならちゃっちゃと読み進めないといけないんですけどねぇ・・・・・・ ^^;


2013年6月の読書メーター


読んだ本の数:9冊
読んだページ数:3809ページ
ナイス数:21ナイス

竜馬がゆく〈6〉 (文春文庫)竜馬がゆく〈6〉 (文春文庫)
読了日:6月29日 著者:司馬 遼太郎

竜馬がゆく〈5〉 (文春文庫)竜馬がゆく〈5〉 (文春文庫)
読了日:6月28日 著者:司馬 遼太郎

竜馬がゆく〈4〉 (文春文庫)竜馬がゆく〈4〉 (文春文庫)
読了日:6月27日 著者:司馬 遼太郎

竜馬がゆく〈3〉 (文春文庫)竜馬がゆく〈3〉 (文春文庫)
読了日:6月26日 著者:司馬 遼太郎

竜馬がゆく〈2〉 (文春文庫)竜馬がゆく〈2〉 (文春文庫)
読了日:6月23日 著者:司馬 遼太郎

竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫)竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫)
読了日:6月23日 著者:司馬 遼太郎

楊令伝 9 遥光の章 (集英社文庫)楊令伝 9 遥光の章 (集英社文庫)
読了日:6月22日 著者:北方 謙三

楊令伝 8 箭激の章 (集英社文庫)楊令伝 8 箭激の章 (集英社文庫)
読了日:6月21日 著者:北方 謙三

楊令伝 7 驍騰の章 (集英社文庫)楊令伝 7 驍騰の章 (集英社文庫)
読了日:6月12日 著者:北方 謙三

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