モーツァルト 幻想曲/ピアノソナタ第14番 K. 475/457

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時間的には短かったけれど、精神的には長かった介護生活からちょっとだけ距離を置くことができるようになった KiKi。  この開放感の中で時間を無駄に使うことはじぃじやばぁばにも申し訳ないし、何よりも KiKi の気持ちが治まりません。  あの時間に何よりも辛かったのは KiKi が音楽とほとんど触れる時間が持てなかったこと。  特に、自分の半生をかけて準備してきたピアノと向き合う時間が全くと言っていいほど取れないまま、年齢だけを重ねていくことに対する焦りでした。  ず~っと昔、師事していた先生に言われていたんですよね。  「新しい楽曲に取り組むことができる限界は60歳ぐらいと思っていた方がいい」って。  ま、てなわけで、ようやく落ち着いてきたところで KiKi のピアノレッスン(あくまでも独学だけど ^^;)を再開することにしました。

幸い、今年に入ってこんなエントリーを書いてあって、取り組んでいきたい楽曲のリストアップはできています。  今日はその中からこの曲を選んで久々に譜読み付きの音楽鑑賞です。

モーツァルト 幻想曲/ピアノソナタ第14番 K. 475/457
DENON COCQ-83689-93 演奏:I. ヘブラー(pf)

414XCCEPP1L__SL500_AA240_.jpgのサムネール画像  (Amazon)

あのリストの中からこの曲(というよりモーツァルトのピアノソナタ)をまず選んだのは、

1. 久しくソナタのようなカッチリした曲の練習をしていないということ
2. あそこにリストアップされているピアノソナタの中で技巧的には比較的難易度が低いということ
3. やっぱり久々のレッスンは「古典」でしょ♪ というような感じ

まあ順当にいけばあのリストの中のモーツァルトのピアノソナタの最初の1曲、K. 310(330d) のイ短調ソナタにいくべきだろうとは思ったんだけど、それは既にこのブログでエントリーを書いているので今日は幻想曲(K. 475)とセットで演奏される機会の多いこちらを選んでみました。

実際にはこの曲、幻想曲(K. 475)とピアノ・ソナタ(K. 457)という別の楽曲で、作曲されたのも別々でした。  最初に書かれたのがK.番号でも分かるようにピアノ・ソナタ。  後から幻想曲が作曲されたんですけど、このソナタを最初に出版する際にセットで印刷され、それ以降慣習的に一緒に(幻想曲が先でその後にピアノ・ソナタという順番)演奏されるようになりました。  でも、モーツァルト自身も幻想曲だけをとりあげて演奏したことがあるそうなので、別々に演奏しちゃいけないというほどのことでもないみたいですけどね。

   

ま、それはさておきこの2曲、どちらもハ短調という同じ調性、曲が持つ劇的な一貫した流れによりセットで演奏されると曲の規模観・厳格さが際立つと感じられます。

幻想曲の方はスタートこそハ短調で厳しい表情なんですけど、途中で転調を繰り返しニ長調の優しい旋律に到達します。  でも、そこで終わらないのが天才・モーツァルト。  突如として情熱的なアレグロが出てくるは、カデンツァに引き続き軽やかな音楽ありと音楽は二転三転します。  それでも最後は冒頭の厳しい表情のアダージョに回帰し、そのままハ短調ソナタへ自然と誘います。

そして続くのがソナタの第1楽章で、緊迫感のある力強い上昇和音で第1主題が表れます。  個人的にはこの緊迫感のある第1主題も印象深いけれど、右手と左手が会話しているかのような第2主題が結構お気に入りです。

そして穏やかでゆったりとした第2楽章。  ロンド形式のほっとする音楽です。  せっかくほっとしたのも束の間、第3楽章はシンコペーションのリズムが不安感を煽ります。  しかも「アジタート」。  アレグロ・アッサイ(とってもアレグロ)のうえにアジタート(激情的に 急き込んで)だから、どう考えても落ち着いてなんかはいられません(苦笑)  しかも何とも効果的な半音の使い方です。  それでもロンド形式の優雅さは失っていないあたりが「さすが、モーツァルト」です。

ところがふと気が付くと曲はどんどん短調に向かってまっしぐら。  時に明るさも見せたはずの楽曲を暗い影が支配しています。

うんうん、これはなかなか面白そうな構成の音楽です。  とりあえず今からもう一度この曲と K. 310(300d) を聞き比べて久々のレッスン曲をどちらにするか決めようと思います。


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コメント(2)

ソナタの方の一楽章と三楽章をユウチューブで聴いてみましたが
(なぜかうちのパソコンでは音量が全然上らないので箱庭みたいな
感じでしたが)少なくとも一楽章はとてもむつかしそう
ですね。 短調のせいもあるかもしれませんが、甘く歌うとか
そういう感じがないみたい。 音符はいっぱい詰め込まれてるし
知らない人に「このベートーヴェンの曲、聴いたことある?」と
話しかけてもひっかかる人があるんじゃないかしら。
何にせよ、これほどの曲を、いわば手慣らしに弾こうかと
いうKiki様の腕は、たいしたものですね。
Katz of Kuzuha拝

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