ベートーヴェン ピアノソナタ第9番 Op. 14-1

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今日はクラシック音楽関連エントリーです。  7月末から再開した「ベートーヴェン・ピアノソナタ特集企画」。  今日は第9番のソナタです。  こちらはピアノ・レスナーの方には「全音 ソナタアルバム 第1巻の第14番」と呼んだ方が通りがいいかもしれません。

ベートーヴェン ピアノソナタ第9番 Op. 14-1
ASIN: B00000E4TV  演奏:C. アラウ (pf)

414CTMWHPFL__SL500_AA240_.jpgのサムネール画像  (Amazon)

肝心な曲のお話に入る前にちょっと雑談めいたお話を1つ。  昨今の「ピアノのおけいこ事情」には疎い KiKi ですが、KiKi の子供時代のピアノのおけいこには定型的と言ってもいいようなカリキュラムがありました。  多くの子供が最初に手掛けるのは「メトードローズ」か「バイエル」。  そして「バイエル」が終了すると、「ハノン」 - 「ツェルニー」 - 「ブルグミュラー」というセットに進み、その後は「ハノン」 & 「ツェルニー」は継続(ツェルニーには100番練習曲、30番練習曲、40番練習曲、50番練習曲とやってもやっても終わりがない ^^;)し、「ソナチネ・アルバム2巻」に進みました。  

そして「ソナチネ・アルバム」が終了すると(と言っても全曲やったな~んていう話は聞いたことがなかったりする)、いよいよロマン派が登場し、一般的なところでは「ショパン・ワルツ集」あたりが出てきました。  そしてそれとほぼ並行して「ソナタ・アルバム」やら「シューマンの比較的簡単な組曲」やら「ドビュッシーの子供領分」やら「チャイコフスキーの四季」やらと色々な曲が顔を出し始めました。  「ソナチネ・アルバム」あたりまでのピアノのお稽古では使う楽譜が4種類ぐらいまでで、そこから数が増えることも滅多になく、そこに掲載されている曲を頭から(もしくは抜粋で)練習していったのですが、「ソナチネ・アルバム」を卒業するとお稽古の度に楽譜が1冊、又1冊と増えていく・・・・・  そんな感じでした。

でね、かなり多くの人のその増えていく楽譜の中に必ずと言っていいほど「ソナタ・アルバム 上下2巻」が入っていたんですけど、KiKi が子供時代に師事していた先生は KiKi に「ソナタ・アルバム」を買わせることはありませんでした。  先生が KiKi に買わせたのは「モーツァルト ピアノソナタ全集」とか「ハイドン ピアノソナタ全集」とか「ベートーヴェン ピアノソナタ全集」といった楽譜ばかりで、音大受験を考え始めるまではその多くは「春秋社版」の楽譜でした。  そして音大進学を視野に入れ始めた頃からは当時としてはべらぼうもなく高価だった輸入版の「ヘンレ版」とか「ペーレンライター版」といった楽譜に「春秋社版の楽譜」がとって変わられていきました。

せっかく1冊の楽譜を購入しても、レッスンで使うのはその中の数曲だけという状況で、次、次、次と楽譜が変わっていくのを傍で見ていた(というよりやりくりが大変な家計の財布から楽譜代を支払っていた) KiKi の母(ばぁば)なんぞはそのことに文句を言っていたものでした。  こんなに高くていっぱい曲が入っている楽譜を買ってもその中の数曲しかやらないならピアノ・ピース(1曲で楽譜1つ)で十分じゃないか!ってね(苦笑)  あ、ちょっとばぁばの話は脱線のし過ぎでした。  

でね、話は元に戻して、今日の曲紹介の冒頭で KiKi は

この曲は「全音 ソナタアルバム 第1巻の第14番」と呼んだ方が通りがいいかもしれません。

と書いたわけだけど、実はそうであることは今回このエントリーを書くにあたって手持ちの「ソナタアルバム」を確認してみて初めて知ったんですよね~。  因みにその「ソナタ・アルバム」は大人になってから KiKi の稼ぎの中で入手したもので、実は練習では1度も使ったことがありません。  で、何が言いたいことかって言うとね、子供時代のKiKi は同じようにピアノを習っているお友達とお喋りをしていてもそのお友達が「ソナタ・アルバムの○番の曲ってさぁ・・・・・・・」と話題をふられてもそれがどの曲なのか分からなかったんですよ。  キョトンとしている KiKi にお友達はその冒頭部分をハミングしてくれてようやく「ああ、それは○○(作曲家の名前)の△番、Op. × のソナタかぁ・・・・」とようやく話題に入っていける・・・・・そんな感じだったんですよね~。  つまり子供時代の KiKi には「ソナタ・アルバム ○番のソナタ」という曲紹介はまったく意味をなさないものだったのです。

何だか長~い雑談 兼 前置きになってしまいました ^^;

 

どうして前置きがこんなに長いかと言うと、先日もお話した通り、この第9番から第12番までのソナタってあんまり興味がなかったので、実はあんまり聴きこんでいないんですよ(苦笑)。  「聴きこんでいない ≒ あんまりお話するエピソードがない ≒ 曲の構成みたいなものもさほど理解できていない」ということで、何から筆を起こしていいのかよくわからない・・・・・・。  ま、でも、せっかくの企画ですし、一時期は「ベートーヴェンのピアノソナタ全曲をライフワークとする」と思い定めていたのですから、今日は頑張って真面目にこの曲の鑑賞にとりくんでみたいと思います。


第1楽章 Allegro

一聴してすぐに感じたことは「何とも室内楽的な音楽だなぁ」ということでした。  それもそのはず、楽譜を確認してみると各楽章に4声部をおもわせる書法がとられていることがわかります。  そしてさらに調べてみると、「弦楽四重奏ヘ長調 Hess34」に編曲もされているのだそうです。  全体的に規模は大きくなく、シンプルかつ整った形式のソナタだと思います。  単純なんだけど、飽きる事無く軽快に聴くことができる音楽だと感じました。  この前の第8番の「悲愴ソナタ」であんなにも直情的に曲を書いた同じ人がこんな風に古典に回帰したかのようなシンプルな音楽を書いたなんて・・・・・と不思議な気がしちゃうほどです。

第2楽章 Allegretto

アレグレット-マジョーレ-アレグレットという三部形式の音楽です。  冒頭の少し暗めなフレーズでは低音と高音が掛け合うように響いているんですけど、そこにはかすかな緊張感が漂っています。  中間部に相当するマジョーレは3声部のトリオを思わせます。  ここはまるで低音と高音の緊迫したやりとりを間に立って様子伺いしているみたい・・・・・(笑)  これ、一応、スケルツォなのかなぁ。  あんまりそんな雰囲気ではないんだけど、じゃあ何だ?と聞かれると「さぁ、これは何なんでしょうか?」としか言いようがない・・・・そんなちょっと不思議な音楽です。

第3楽章 Rondo, Allegro comodo

これまた、シンプルな作りの音楽ですねぇ。  第一主題の作りが面白いと思うんですよね。  前半4小節と後半4小節が実に対照的なんですよ。  前半4小節は右手が上昇、左手が下降で緊張感を煽るんですけど、頂点に達したあと後半4小節は一気に下降するんです。  でもね、何せ4小節ぽっきりの運動ですから、その動きは必ずしも大きくないんですけど、4小節目の頂点まではクレッシェンドで盛り上げておいて、あっさりとピアノで脱力。  ついでに下り坂。  何て言うか意図的に小さな箱庭みたいな世界の中に変化を作って楽しんでいる、そんな感じがするんですよね~。  

で、第一主題は音の運びといい強弱と言い、小さいながらもそこに軽快な動きがあるわけだけど、これに対して第二主題は「静的」というか、ちょっと一服というか。  こちらもこじんまり。  そしてベートーヴェンお得意のシンプルな動機の弄繰り回しが始まって、転がり続けるようなフレーズを軽快さはそのままに、でも極めてテクニカルにその響きに厚みを加えていって、コーダはちょっとトッカータみたい。

楽譜をさらっと眺めてみた限りでは技術的に比較的やさしい曲なのではないでしょうか?  でもこのソナタ、ピアノ学習者の教材には良質な音楽でピッタリという雰囲気だけど(だから「ソナタ・アルバム」に収録されているのか?)、演奏効果にはちょっと乏しいので(辛うじて第3楽章の後半にはそこそこの演奏効果アリか?)なかなか演奏会向き(発表会向き)とは言えない曲のような気がします。  でもまあ、もしも KiKi が変わらず「ベートーヴェンのピアノ・ソナタをライフワークに」し続けるなら、もうこの年齢では手も足も出ず体力も続かなそうな「ハンマークラーヴィア」を落としても、こちらは取り組んでみてもいいかなと思える音楽でした。    

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2013年8月13日 11:23に書いたブログ記事です。

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