ショパン バラード第1番 Op. 23

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今日は久々にクラシック音楽関係のエントリーを。  と言うのも、現在 KiKi は自分のピアノレッスン曲としてモーツァルトのピアノソナタ K. 310(300d) とメンデルスゾーンのロンド・カプリッチオーソ Op. 14 の2曲に取り組んでいたんだけど、どちらもそろそろ熟成期に入ってきたので、ず~っと昔、この先生から教えを受けていた頃に言われたことを思い出して、そろそろ次の曲の譜読みを開始しようと考えたからです。  そしてその候補に選んだのが今年になって更新したばかりのこのリスト(いつかは弾きたい曲リスト)にも入っているこの曲です。

ショパン バラード第1番 Op. 23
ユニヴァーサル・クラシック  ASIN: B001RVITEA 演奏:C.ツィマーマン(pf)

51u19qTkTGL._SL500_AA300_.jpgのサムネール画像  (Amazon)


本格的なピアノの練習を再開してまだたった4か月。  本当だったらあのリストの中のもう少し難易度の低い曲(例えばグリーグの「抒情小曲集」とかシューマンの「幻想小曲集」とかチャイコフスキーの「四季」とかマクダウェルの「森のスケッチ」あたり)を手掛けるべきかな?とも考えたんですけど、そちらはもっと KiKi が年老いて、運動能力が衰えてからの楽しみにとっておくことにしました。  

と言うのもね、あの先生に言われたことの中に「新しい大曲に取り組むことができる限界は50代までと考えておいた方がいい」というのがあるんですよ。  で、自分の最近の衰え方(体力、気力、視力、記憶力)や認知症に罹患したばぁばの様子(アルツハイマーが遺伝するならば、ばぁばの姿は将来の KiKi の姿とも言える)を見ているとこの言葉が現実のものとして迫ってきている危機感(?)みたいなものをヒシヒシと感じずにはいられない今日この頃・・・・。  だったら、残された50代の日々のうちに「本命候補たち」にできるだけたくさん手をつけておく必要がある・・・・・と思っちゃったっていうわけです。

因みにこの「バラード 第1番」は東京でピアノレッスンを受けていた最後の頃に半分位譜読みをしたことがありました。  そういう意味では「中途半端に手をつけた作品」として認識されているため、KiKi としては何となく落ち着かない気分にさせられちゃう目の上のタンコブ的な存在だったんですよね。

 

さて、この曲はショパンが作曲した最初のバラード(譚詩曲)で、同時に彼の初期の代表作と考えられている作品です。  ショパンが故国ポーランドを離れ、パリで暮らすようになった1831年から1835年に作曲され、1836年に出版されました。  献呈された相手はシュトックハウゼン男爵。  この人はハノーファ王国のパリ大使だった人で、ショパンからピアノのレッスンを受けていたと言われています。  まあ、レッスンにかこつけた「生活援助」だったのかもしれませんけどね(苦笑)  因みにシューマンはこの曲をとても気に入っていて(但し、彼による芸術的な評価は決して高くはなかった)、後に第2番のバラードを献呈されたんですけどそちらはあまり気に入らず、第1番を献呈してもらえなかったことを後々までグチグチと言っていたとかいなかったとか・・・・・(苦笑)

ま、それはさておき、「バラード」と題される音楽ジャンルを作ったのは他ならぬショパンでした。  イマドキの人には「バラード」と言う言葉は「ゆったりしたテンポで美しいメロディラインやハーモニーに特徴があるラブソングを中心とした感傷的な歌詞を持つ楽曲」というような感覚で捉えられているようなところがあるけれど、元を正せば中世の吟遊詩人が炉辺あたりで竪琴を手に弾き語っていた物語性のある叙情的な歌(バラッド)のことでした。  それをピアノ音楽の世界に初めて持ち込んだのがショパンです。  ショパンの「バラード」と題される4つの作品は、古い歴史物語を詠んだ詩(アダム・ミツキェヴィッチ作)にインスパイアされて作られたと言われています。  

もっとも KiKi はこの逸話に実はあまり興味がありません。  と言うのも、ショパンという作曲家はシューマンを代表とするロマン派の作曲家たちとは一線を画していて、標題音楽にはどちらかというと否定的(というより興味がない?)で、絶対音楽を志向した人だったはずだからです。  確かに作曲の動機として「何かにインスパイア」されたことはあったかもしれないけれど、そこにそれ以上の意味があったか否かと言えば、ショパンに限ってはそんなことはあるまいと思うんですよね。  ただ、この「バラード」という音楽ジャンルの大元に吟遊詩人がいた・・・・というのはロマン派の皆様方にはとても意味のあるものだったわけで、彼が作った4曲の後、リスト、ブラームス、グリーグ、チャイコフスキーといった錚々たる顔ぶれの作曲家の皆様方がこのジャンルの作品を作るようになりました。

この曲の冒頭はラルゴの7小節からなる変イ長調のレチタティーヴォ風の序奏で始まります。  そして陰鬱なト短調の第1主題に続いて登場する変ホ長調の第2主題は、いかにもショパンらしい叙情性に満ちた美しい旋律が印象的で、「これぞピアノ音楽!」という感じです。  この曲もやっぱり「カッコイイ!」「自己陶酔にはピッタリ系」の音楽ではないかしら(笑)

それを証拠に(? というわけでもないのだろうけれど)、ピアノを実際に弾く人と専ら聴くだけの人とでは、ショパンの4曲のバラードの人気度はかなり違うような印象があるんですよね。  実際にピアノを弾く人の間では第1番の人気がダントツなんですけど、聴く専門の人の間では第4番を好む人が結構多いような気がするんですよ。  KiKi が思うにこれは第1番が若々しく覇気に満ちているうえに演奏効果も高くて、華麗に 弾きこなすことができればかなり強い自己満足を味わえる作品であるのに対し、第4番は何気に重々しく、それでいて聴く分にはあまりにもさりげないようなところでも、実は技術的に大変難しくて「労が多い割には満足度が少ない」難曲だから・・・・・じゃないかと思うんですよね。  だからこそ KiKi は第4番のバラードの Review

あのマンガ(「のだめカンタービレ」)ではパリで遊び呆けていたロシアン・ギャルにしか見えなかったターニャだけど、やっぱり本当にコンバトの学生だったんだ・・・・・と納得させられた選曲だと KiKi には思えました。  そう、バラード4曲、どれも素晴らしい曲ばかりだけど、コンクール用の選曲だったらやっぱり第4番だと思うから・・・・・。

な~んていう感想を書いたぐらいです(笑)  さて、ちょっとネットの世界をお散歩してみたら、ツィマーマンが弾くバラードのこんな動画を見つけちゃいました。  KiKi 自身は今日ご紹介したCDをもっとお高いお値段の時代に購入して聴いてきたんだけど、今ではタダで、インターネットでこんな演奏に出会えちゃうなんて、ホント、いい時代になったものです。

  

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