2013年9月の読書 読書メーター

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2013年9月の読書のまとめです。  先月の前半は「北方水滸」、途中からは岩波少年文庫1色となりました。  

2013年9月の読書メーター
読んだ本の数:16冊
読んだページ数:4988ページ
ナイス数:60ナイス

まぼろしの白馬 (岩波少年文庫)まぼろしの白馬 (岩波少年文庫)感想
物質的には豊かな環境に暮らしつつも、どこか現実感に乏しい少女。  ある意味で俗世間にはほとんど汚されず、美しい空想の翼を広げることを心の喜びとしていた少女。  この物語に濃厚に漂うどこか夢見がちな雰囲気はそんな作者の実生活の中で純粋培養された結晶みたいなものなのかもしれません。
読了日:9月29日 著者:エリザベスグージ


クローディアの秘密 (岩波少年文庫 (050))クローディアの秘密 (岩波少年文庫 (050))感想
クローディアの家出の本当の理由は「親の庇護からの脱出」だったんじゃないのかな?  親に何がしかの不満を持つぐらいまでに親から精神的に分離し始めている感覚、別の言い方をするならば親への感情が絶対的なものではなくなってきていたということなんだろうと思うんです。  要するに自我の芽生えってヤツです。  そうであればこそ、「家に帰る時は出てきた時とは違う自分になっていたい。  そのためにはミケランジェロ作(?)の天使像の秘密を解明することが絶対に必要なこと。」という突拍子もない理屈も成り立ちます。
読了日:9月26日 著者:E.L.カニグズバーグ


聊斎志異 (岩波少年文庫 (507))聊斎志異 (岩波少年文庫 (507))感想
暗くて視界が効かない中で聞こえてくる物音、風に揺れるろうそくの火が描き出す揺れ動く影というような舞台背景があってこそ立ちのぼってくる魑魅魍魎の世界。  その中にポツネンと1人置かれたか弱い存在である自分を意識すると、その孤立感・隔絶感が次第に社会における自分の存在感の希薄さとないまぜになっていく感覚。  そういうものが感じられるような気がしました。  そうこうしているうちに幽鬼とであってさえもお友達になれちゃうという摩訶不思議な連帯感とも呼べるような感覚まで生まれてきたりもする・・・・。  夢うつつの世界
読了日:9月25日 著者:蒲松齢


ネギをうえた人―朝鮮民話選 (岩波少年文庫)ネギをうえた人―朝鮮民話選 (岩波少年文庫)感想
少しは知っている中国の民話にもどことなく似ているような似ていないような、我が日本国の民話にも似ているようなところもあるけどどこか違う・・・・。  もっと言えば「こんな話、グリムにもあったよなぁ」な~んていうことを感じることもあったんだけど、何故か途中から「え?  そっちへ行っちゃうの??」と予想を裏切ってくれたりして、知っているパターンを外されて意表を突かれることが多かったように感じます。  それにしても表題作の冒頭は結構意表をついています。  ネギ好きで良かった・・・・ ^^;
読了日:9月24日 著者:


森は生きている (岩波少年文庫)森は生きている (岩波少年文庫)感想
現代人の生活ぶりは実はこの物語の女王様とさして変わりはないのかもしれません。  女王様は季節外れの「マツユキソウ」を所望し、そのためには籠いっぱいの金貨と暖かい衣類を報酬として支払うと言います。  私たち現代人は1年中スーパー・マーケットの棚から「本来夏野菜であるはずのトマト、キュウリ、ナス」を買い、「本来冬野菜であるはずの白菜」を対価を払うことで得ています。  私たちは「当たり前」のこととして、「対価を支払う当然の権利」としてそうしていて、その背景に何があるのかについて滅多なことでは考えようとはしません
読了日:9月23日 著者:サムイルマルシャーク


宝島 (岩波少年文庫)宝島 (岩波少年文庫)感想
昨今の刺激に満ちた「アドベンチャーもの」と比べるとどことはなしに地味な気がしないでもない・・・・。  その原因はジム少年の向こう見ずな行動(別の言い方をすれば「冒険」)の話を始める際に、必ずと言っていいほど出てくるフレーズのせいだと思うんです。  曰く「私の選択は無謀であったが結果的にそれが私たちの幸運を招くことになったのだ。」  つまり読者は結果オーライであることを知ったうえでジム少年の冒険を読むことになるので、「海そのものや海賊との死闘」やら「捕虜生活」の話はどうしてもどこか緊張感に欠けちゃう・・・。
読了日:9月21日 著者:R.L.スティーヴンスン


ロビンソン・クルーソー (岩波少年文庫)ロビンソン・クルーソー (岩波少年文庫)感想
「サバイバリスト、ロビンソン・クルーソー」というよりは「生活者、ロビンソン・クルーソー」という印象を強く抱きました。  ただ物語の根底を流れている発想がやっぱりどこか「大英帝国」的だし、人種的偏見みたいなもの(しかも悪意はさほど強くない)がそこかしこに香り立つし(特にフライディという名のカリブ人の従者を得るあたりから)、大航海時代から帝国主義時代に至るまでの発想(ただ単に漂着して仮住まいしただけなのに、その無人島の所有権を当たり前のように主張する)があっさりと出てくるのは時代のせいなのかなぁ・・・・。
読了日:9月16日 著者:ダニエル・デフォー


飛ぶ教室 (岩波少年文庫)飛ぶ教室 (岩波少年文庫)感想
この物語、児童文学の体裁をとっているし、実際小学校高学年から中学校低学年ぐらいまでの読み物としては素晴らしいと思うけど、案外、大人にこそ読んでもらいたい読み物なのかもしれません。  ま、ちょっと直球勝負すぎて白々しいと感じちゃうところもあるかもしれないけれど・・・・・。  でもね、寺田寅彦先生名付けるところの「国民的健忘症」の日本人、せめて本の中でぐらい「理想論かもしれないけど、やっぱりこういうことって大事だよね。  ちゃんと考えないと・・・・・。」と思う時間も大切なんだと思います。
読了日:9月14日 著者:エーリヒケストナー


長い長いお医者さんの話 (岩波少年文庫 (002))長い長いお医者さんの話 (岩波少年文庫 (002))感想
ここに収録されているお話はどれもこれもおとぎ話風のホンワカムードのお話ばかり(これには挿絵の影響もかなりあります)なんだけど、話の進め方に至っては結構奔放であっちへ飛んだりこっちへ飛んだりするんですよね~。  でもそれが不思議と不快じゃなくて何だかチャペックモードに乗せられているうちにスイスイと読み進めちゃうんですよ。  で、もともと語られたお話に忘れた頃に戻ってきたりもして、挙句そこでちょっと意表をつかれるようなこともあって、どこか人を食っていると言うか手玉にとって遊んでいるというかそんな物語集です。
読了日:9月12日 著者:カレル・チャペック


ウサギどんキツネどん―リーマスじいやのした話 (岩波少年文庫 (1003))ウサギどんキツネどん―リーマスじいやのした話 (岩波少年文庫 (1003))感想
日本人の感覚からするとキツネは悪賢いヤツだけどウサギはさほど悪人キャラではないと思うんだけど、こちらのお話ではウサギどん、かなりのワルです。  でもね、落ち着いて考えてみると見た目は愛らしいのに案外悪賢いウサギどんがいて、どちらかというと悪役キャラが板についているはずのキツネどんがこれといった理由もなく痛い目にあわされるというのはある種の「世の不条理」みたいなものを視覚化できている構図なのかもしれません。  しかも語り部が南部の黒人奴隷のおじいさんなんですから・・・・・。
読了日:9月11日 著者:J.C.ハリス


くろて団は名探偵 (岩波少年文庫)くろて団は名探偵 (岩波少年文庫)感想
これは実に楽しめる本でした。  物語3頁+イラスト1頁の合計4頁で1章が出来ていて、イラスト頁には犯人が残した手がかりなんかが描かれていてそれを読者が探し出すという趣向の本で、その答は次の章の最初の方に書かれているため答え合わせもすぐできます。  言ってみれば「ウォーリーをさがせ!」にイラストクイズがついた軽妙なミステリー小説・・・・っていう感じでしょうか。  ただ難点を言うなら今となっては老眼がすすんでしまっている KiKi にとってこのサイズの絵は特にお布団の中だと実に見難い・・・・ ^^;
読了日:9月9日 著者:ハンス・ユルゲン・プレス


土曜日はお楽しみ (岩波少年文庫)土曜日はお楽しみ (岩波少年文庫)感想
これも楽しい物語でした。  正直、できれば子供時代にこの物語を読みたかったなぁ。  子どもらしい発想がそこかしこに溢れていて、今となっては子供時代が遠い思い出となりつつある KiKi には甘酸っぱいやら、羨ましいやらで、何だかとてもまぶしいものを覗き見しちゃった・・・・・そんな気分にさせられる物語でした。  文庫本の訳者のあとがきによれば実はこの物語、4冊のシリーズものの第1巻なんだそうです。  で、どうやら残りの3巻は邦訳されていないみたい・・・。  谷口さんの訳で4冊セットで出してくれないかなぁ。  
読了日:9月9日 著者:エリザベス・エンライト


指ぬきの夏 (岩波少年文庫)指ぬきの夏 (岩波少年文庫)感想
この物語、とっても良質な児童書ではあるものの、イマドキの子供たちがどれくらいこの内容に興味を持ったり、この物語世界をイメージすることができるのか、ちょっと不安に感じました。  KiKi のようにもともと田舎モンで子供時代に土に触れた経験があり、そして今もLothlórien_山小舎で世捨て人みたいな暮しをしている人間にとっては余りにもリアリティに溢れた素敵な物語だったんですけどねぇ。
読了日:9月7日 著者:エリザベス・エンライト


水滸伝 (19)  旌旗の章 (集英社文庫)水滸伝 (19) 旌旗の章 (集英社文庫)感想
この巻単体で物語の評価をするなら正直なところ KiKi にとってはさほど面白い本ではありませんでした。  過去にも似たような記述を読んだような気がする戦闘シーンが全体に占める割合が多く、さもなければ続編に続く布石の物語のオン・パレードという印象なんですよね。  滅びの物語だから仕方ないとは言え最後の3巻ぐらいは好漢たちの死にざまの描写もどこか淡々としているし(まあ数が多いうえに戦場のお話だから仕方ないとも言えるけど ^^;)、周辺情報の描き方も物語の最初の頃に比べるとやっぱり雑さ加減が散見されます。
読了日:9月7日 著者:北方謙三


水滸伝 18 乾坤の章 (集英社文庫)水滸伝 18 乾坤の章 (集英社文庫)感想
う~ん、何とはなしにここへきてお話の進め方がちょっと乱暴になってきているような気がしないでもありません。 もちろん童貫さんが出てきた辺りから「あとは滅びるだけ」が運命づけられている梁山泊なので、秦明さんや林冲さんが亡くなるのは仕方ない流れであるとはいえ、どこか雑さ加減が散見されるような気がするんですよね~。 さらに言えば楊令君の活躍の仕方がどこからどう見ても「楊令伝」への布石になっちゃっているんですよ。  だから「童貫軍 vs. 梁山泊の決着は次の『楊令伝』でね~。」って言われている気分・・・^^;
読了日:9月5日 著者:北方謙三


水滸伝 17 朱雀の章 (集英社文庫 き 3-60)水滸伝 17 朱雀の章 (集英社文庫 き 3-60)感想
この巻でかなり印象的だったのは公孫勝が語る彼の生い立ちの物語でした。  原典では道術の仙人・羅真人の弟子という設定で、風を呼んだり神兵を呼び寄せたりという妖術使い系の人物で、途中からは梁山泊を抜けて修行の道に戻っちゃったりもしていたわけだけど、こっちの公孫勝は当然のことながらそんな摩訶不思議な人物というわけではありませんでした。  それでも普通の人では決してなかったその背景にあった物語がまるでダンテの「神曲」もどき・・・・・。  
読了日:9月1日 著者:北方謙三

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2013年10月 1日 10:08に書いたブログ記事です。

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