老人ホーム探しのきっかけ

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さて、とにかく日中たまの一日であってさえもばぁばを預かってもらえる当てもなく(実際には1軒だけ可能性のあるところはあったけど)、四六時中ばぁばの周辺行動に悩まされ、気分転換をする余裕もない日々を送っていた KiKi。  そうこうしているうちにあれこれ自分なりの考えに没頭していた様子だったじぃじが「話がある。」と言ってきました。  ようやくばぁばを週一ぐらいの低頻度ででもあの気に入らなかった施設に預かってもらう決心がついたのか?と思いきや、じぃじの口から出てきたのはまったく別のセリフでした。

「あのなぁ、あれから更に色々考えてみたんだけど、やっぱりあのデイ・サービスに預けるのはどうしても気が進まないんだ。  他の施設は今の段階では受け入れてもらえないのもわかっている。  そのうえ、私の介護保険の認定結果が出たとしても、あのケアマネが言っていたみたいに『自立』かもしれないだろう??  仮に『要支援』が出たとしても、やっぱり自宅での生活はもう無理になってきていると認めざるをえないところまできていると思うんだ。  そのうえ、お前たちだってお前たちの生活があるのに、もう何ヶ月もここにいてもらっているし。  特に○○さん(ダーリン)には本当に申し訳ないと思っているんだ。」

「で、考えたんだけど、元々『いずれは老人ホームに』と思っていたのはお前も知ってのとおり(← これはKiKi が就職活動を始めた頃から、じぃじとばぁばの口癖でした。  「お前には迷惑をかけない代わりにお前も独立した以上は親に甘えるな。  いずれ自分たちは老人ホームに入る。」と言い続けていました。  じぃじが70代の頃は2人で老人ホームの見学にも行っていました。)だし、そろそろ本気でそうすべき時になったと思うんだ。」

「そこで・・・・だ。  もう私は自力でホームを探すのは困難になってきているから、そこはお前たちに助けてもらって、色々調べてもらって、その中からいくつか候補をあげて欲しいんだ。  最後は俺が決める。」

とのこと。  ものすごく正直に言ってしまうとこのセリフを聞いた時、KiKi は少しホッとしました。  両親と同居するのがイヤだと思ったことはなかったし、ばぁばの相手をするのが嫌で嫌でたまらない・・・・とまでは思っていなかったけれど、「普通の生活(夜は眠れて、ごはんの支度はしかるべき時間にするだけでよくて、洗濯ものも突然の雨でも降らない限りは普通に取り込めて、探し物に追われることもなく、家出したばぁばを探し回ることもなく、携帯やPCも普通に充電できる生活)」を1日でも送ることができれば・・・・というのが当時の KiKi の最大の希望でした。  

もしもじぃじ & ばぁばが老人ホームに入ってくれたら、KiKi はその普通の生活を送りながら介護生活をすることができるようになるのです。  そうなれば、もうかなり「病んできている自覚」がある自分の精神状態を立て直すこともできるし、そうなって初めて今よりももっともっと「優しい気持ち」を持つことが容易になるような気がしました。  でも、同時に自分の親を老人ホームに預けることに対する後ろめたい気持ちみたいなものも湧きあがってきました。  だから即答はせず、少し考える時間が欲しい旨をじぃじに伝え、その日の会話はそれで終わりました。

たまたま父方の親戚に KiKi の叔母にあたる方を「特養」に10年以上預けていたいとこがいました。  そのいとこや、母方の祖母をずっと自宅介護していた叔母、更にはついこの間まで自宅で同居していた95を超える叔母を持ついとこなど、介護経験のある親戚筋に色々と相談してみました。  経験者は皆、口を揃えて言いました。

「デイやショートが使えないなら、施設利用を考えた方がいい。  KiKi ちゃんが肉体的・精神的に参っちゃったらそれこそ本当にどうしようもなくなるんだから・・・・。  まして、認知症という病気はどんなに献身的に介護しても良くなることはないんだから・・・・・・。  施設に預けたからって親を捨てたことにはならないよ。  預けっぱなしじゃそう言われても仕方ないようなところもあるかもしれないけど、時々顔を見せてあげられるならそれでいいと思う。」

「お父さんの希望が2人一緒がいいというなら、その通りにしてあげた方がいい。  お父さんだけでも面倒をみたいという気持ちはわかるけど、それはある意味では KiKi ちゃんの自己満足のようなもの。  そして2人一緒がいいというのはお父さんの自己満足のようなものだけど、同じ自己満足ならどっちを優先すべきかは明らかでしょ。」

というような趣旨のご意見でした。  そうこうしているうちに、上記の95を超えた叔母(当時は入院中)が亡くなり、両親の名代として葬儀に参列した KiKi は否応なく、親戚中の人たちと久々に再会することになりました。  その叔母とじぃじが唯一生存していた姉弟だったため、かなりの数になるいとこたちから両親の最近の様子を聞かれ、報告し、結果、様々なご意見を拝聴することになりました。  

さて、ちょっと話は横道に逸れますが、この叔母のお通夜に参加した日、お通夜が終わるなり可能な限り早く帰宅したダーリン & KiKi は家から閉め出されてしまいました。  出かける前にじぃじには

「できるだけ早く帰ってくるけど、玄関のカギは空けておくか、ドアチェーンだけは外しておくかしておいてね。」

とお願いしてありました。  もちろんじぃじはそれを守る努力はしてくれていたようでした。  でも我が家には「必殺! 戸締り確認人」たるばぁばがいます。  夜になると、「戸締り、戸締り」とブツブツ言いながら、そこかしこの戸締りを数秒おきにして家中を歩き回っています。  じぃじがわざとかけずにおいたドアチェーンを閉め、それでもそのことを忘れ、確認に次ぐ確認に歩き回っていました。  もっと言うなら、じぃじから「今日は、KiKi たちが夜遅くに帰ってくるから、ドアチェーンは空けておくんだよ。」と何度言われても、数秒後にはその話を忘れちゃって毎日のお努めに励んでいました。

その日 KiKi たちが帰宅し、予想していた通りに閉め出されたことがわかり、何とかドア・チェーンを外してもらおうとドア・チャイムを鳴らしたり、電話をかけたりと思いつく限りの行動をとってみたのですが、残念なことにそれらの音はツンボのじぃじには聞こえません ^^;  そしてドア・チャイムの何たるか、電話の何たるかを覚えていないばぁばは聴力こそ問題ないものの、いつものようにそれに応答しようとしないのみならず、じぃじに「何かが鳴っている」ことを伝えることさえもしてくれません ^^;  時は夜の9時半過ぎ。  ご近所の手前、大騒ぎをするわけにもいきません。  

寒空の中、1時間以上戸外での待機を余儀なくされた ダーリン & KiKi。  この事件が「じぃじ & ばぁばの老人ホーム入所」を KiKi に最終的に決心させる出来事の1つになりました。  ばぁばと一緒に外出しない限り、家にさえ入れないことがままある生活な~んていうのはどう考えても耐え続けられそうにはありませんでした。     


さて、いざ老人ホーム探しをする・・・・と言っても、闇雲に探し始めるわけにはいきません。  まして我が家の場合、ホーム探しを始めた段階では「自立のじぃじ」と「要介護4の認知症患者のばぁば」という組み合わせです。  特養などはばぁばはともかくとして(それだってデイでの経験からすると怪しいけれど)じぃじはほぼ絶対に入所できないだろうし、「老健」も同じです。  とにかく探す施設を絞り込むためにも最低限の「前提条件」ははっきりさせておかなければいけません。  そこで、じぃじに尋ねてみました。

「これはどんな老人ホームを探すかにも関わる問題だから、最初に聞いておきたいんだけど、老人ホームには2人で入るの??  少なくともお父さんは、家事をやってくれる人さえいればまあまあ普通の生活はできる状態だし、お母さんを預かってもらえるようになればお母さんの相手だって四六時中しなくてよくなるのよ。  お母さんだけを預けるということは考えないの?」

「いや、入る時は2人で入る。  もう50年以上、ずっと一緒にやってきたんだし、私だって今は誰かに家の中のことを助けてもらえば何とか生活できているけど、いつ何時もっと世話をかけるようになるとも限らないわけだから・・・・・。  あの人のことは後手になってしまったけど、私まで・・とはしたくない。  それに今更別々の生活は考えられないし・・・・・。  なんのかんの言いながらも、あの人も私を頼っているところがあるし・・・・・・。」

「うん、わかった。  じゃあ2人で入ることを前提に探すのね?  その場合、夫婦部屋がいい?  それとも個室2つがいい??  夫婦部屋だとずっと一緒にいられる代わりに、たまには一人になりたいと思ってもかなり厳しくなると思う。  家みたいにあっちの部屋に避難・・・・というわけにはいかなくなるんだから。  もちろん、お父さんがどっちと選んだからって何でも希望通りになるとは保証できないんだけど・・・・・。」

「できれば夫婦部屋のところを探してくれ。」

「次に、もしも探すとしたらかなり大事なことを聞いておかなくちゃいけないんだけど・・・・・。  それは場所はどこがいいかってこと。  住み慣れた静岡県がいい?  それとも私たちの家がある群馬県でもいい??  静岡県だと、どうしても私たちがお見舞いに行く頻度は低くなっちゃう。  もちろんほとんど顔を出さないとまでは言わないけど・・・・・。  群馬県だったらチョクチョク顔は出してあげられるけど、お父さんたちは気候的にも風土的にもちょっと馴染みが薄い所になっちゃう。」

「う~ん、それは今は決められないなぁ。  とりあえず静岡県と群馬県限定で探してみてくれ。」

「うん、わかった。  じゃあとにかくまずは『夫婦2人で入ることができて、できれば夫婦部屋がある静岡県か群馬県の施設』を探してみるね。」

こうして、KiKi & ダーリンのタスクは在宅介護のみならず「老人ホーム探し」が追加されることになったのでした。  

因みに、「特養」、「老健」、「グループホーム」といった類の施設に関しては、それなりの情報・繋がりを持つケアマネさんですが、「有料老人ホーム」となるとほとんど情報も繋がりも持っていないのだとか・・・・・。  静岡県の有料老人ホームに関してだったらある程度はケアマネさんのサポートも期待できるかと思っていたのですが、そこはまったくの期待外れでした。  結局、この段階でケアマネさんや介護保険がわが家の介護生活に役にたったのは「家のリフォーム」と「お風呂グッズの調達」のみでした。  

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2013年11月18日 11:13に書いたブログ記事です。

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