"認知症800万人"時代 行方不明者1万人

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日曜日、NHKスペシャルで標題の番組を観ました。  KiKi の母(ばぁば)は認知症を患っており、昨年半年ほど同居介護をしたのですが、その間、ばぁばの徘徊には何度も悩まされたので KiKi にとってこの問題は他人事ではありません。

それにしても実際に長期にわたって行方不明という方が約1万人とはものすごい数です。  我が家の場合は行方不明になっても最長で2時間ぐらいで何とか見つけ出して家に連れ帰ることができていたので、そういう意味ではラッキーだったけれど、一歩間違えば1万人分の1になっていた可能性もあったかもしれないと思うと心底ぞっとしました。

番組では群馬県館林市で保護された認知症を患った方が7年間もどこの誰なのか判明しないままであることが紹介されていました。  その後、昨日のニュースであのNHKスペシャルの番組をきっかけにその方の身元が判明し、ご主人と再会を果たされたと報じられており、ほっとするのと同時に、TVの力の威力を感じました。

でもそれは逆に言えば、TV以外には認知症で行方不明になった方を探し回っているご家族とご本人を結びつける仕組みがこの国にはないことを示してもいます。


警察は、届けが出された全国の行方不明者の情報をオンラインのシステムで共有しています。  警察関係者によりますと、このシステムには、行方不明者の名前や住所、生年月日のほか、身長など体の特徴も登録できるようになっています。しかし、このシステムは、まず名前で検索する仕組みになっているため、今回の柳田さんのように警察が「エミコ」という違う名前で検索した場合はそれ以上、調べることができないということです。

また、家族から提供を受けた顔写真や服装などの情報は、登録する仕組みにはなっておらず、そうした手がかりがあっても別の警察本部がシステム上、確認することはできないということです。(← この背景には「個人情報保護法」の影響もあるらしい KiKi 追記)

ことし4月、大阪市内の施設で暮らす男性がNHKのニュースをきっかけに行方不明になってから2年後に兵庫県内の74歳の男性と判明したケースでも男性の写真などの情報は兵庫県警の内部で共有されただけで大阪府警には伝わっていませんでした。  警察関係者は、「システムで共有されている情報は膨大で、同姓同名でも数百件の検索結果が出ることもある。  事件性が薄いと判断された場合、一件一件確認作業を進めるということはほかの業務との兼ね合いで集中的にできないのが現状だ」と話しています。

そのうえで「断片的な情報で検索しても効率よく絞り込めるよう、情報の登録や検索の方法について、システムの見直しが必要だ」と指摘しています。  (NHK NEWS WEB より転載)

もちろんシステムの不備という問題もあるのでしょうけれど、KiKi が個人的に感じるのはこの問題に対して社会全体の認識がまだまだ甘いのではないか?ということです。  人一人が行方不明になっており、しかもそのご本人が自分がどこの誰なのかを忘れかけているということが分かっているにも関わらずそれを「事件性が薄い」と言えてしまう風土みたいなものに問題があるような気がしてなりません。  決して警察の怠慢だと言いたいわけではありません。  今ではもう警察と介護家族だけの問題として放置しておける状況にはないのではないか?ということを感じずにはいられないのです。

警察や行政、民間などがネットワークを組んで、地域ぐるみで行方不明者を捜す「SOSネットワーク」という取り組みも稼働し始めているそうです。  この取り組みは釧路で20年前に始まったそうで、国もその導入を後押ししたらしいのですが、実際に導入しているのは全国の自治体の3分の1にとどまっているのだそうです。  しかも、活発に稼働しているのはその半数以下にとどまっているとのこと。

こういうネットワークの稼働には、警察や行政だけでなく、地域の人たちの力をも結集する必要があるのですが、そこで立ちはだかる阻害要因の1つに「個人情報保護」という問題があるのだとか・・・・・。  さらにもうひとつの阻害要因として、本人や配偶者・介護家族の中に家族の誰かが認知症であることを公にしたくない(≒ 恥と感じている)という心理が働いていることも挙げられるような気がします。

実際、我が家の場合も日に何度も繰り返されるばぁばの徘徊に悩まされていた時、KiKi は実家の自治体が運営している「徘徊ネットワーク」にばぁばの情報を登録することを考えました。  ところがこれに大反対だったのがじぃじでした。  「しっかり者だったばぁばが認知症になっちゃったことを公にしたくない」 「家族だけで対応すべき問題で、世間様を巻き添えにするような問題ではない」という意識が強く、ばぁばが徘徊するたびに自分一人だけの力では問題解決できていないという現実を頑なに受け入れようとしませんでした。

もちろんじぃじの性格的な問題もあるだろうし、我が家の場合、じぃじとばぁばはある意味でマイペースを貫いて生きてきた(親戚づきあいも最低限、介護経験なし)ので「お互い様」というような意識とは極めて相性が悪いということもあったとは思うけれど、それ以上にどこかに「認知症患者を家族から出したのは家族の不始末」というような刷り込みのようなもの(特にじぃじやばぁばの世代は「他人様に迷惑をかけないのが最善」というような意識が強い)があるように感じます。

何かよい手立てはないものか、今回の報道を機に KiKi もあらためて考え直してみたいと思わせられた番組でした。

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