NHK 昭和の選択 を観て・・・・

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ちょっと間が空いてしまったのですが、先日NHKの歴史番組「英雄たちの選択」の特別版(?)、「昭和の選択」をリアルタイムで観ました。  その時のことを少しだけ振り返っておきたいと思います。


第1回 「国際連盟脱退 松岡洋右 望まなかった決断」
8月21日(木) 午後8時~9時

第1回は、昭和8年(1933)の「国際連盟脱退」。  これまで連盟脱退は、満州事変や満州国建国をめぐり日本の主張が受け入れられなかったため、自ら進んで脱退したというイメージで一般的に語られてきました。  しかし近年の研究によれば、政府が当初考えていたのは「脱退回避」。  しかも脱退という最終決断は、国際協調や経済制裁回避のための苦肉の策だったという側面があることがわかってきた。  なぜ日本はこのような真逆の選択をするに至ったのか?  日本全権・松岡洋右の視点から、日本がこの重大な「選択」に至った過程をつぶさにドキュメントし、その実相に迫る。  (NHK HP より転載)


物知らずの KiKi にとってこの話はかなり衝撃的でした。  何に衝撃を受けたかって、己の無知さ加減、無関心加減を赤裸々に炙り出されたかのような感慨をもったことに対してでした。  あの歴史の教科書にも必ず出てきた「国際連盟脱退」が実はこういう裏話があったな~んていうことは、想像だにしていなかったからです。

もちろんこの番組の内容のみを鵜呑みにするのは危険だと思うけれど、KiKi の認識とはあまりにも大きな乖離があることに正直戸惑いました。  そこで手元にある2003年第8版刊行の山川出版の「詳説 日本史研究」の該当ページを紐解いてみました。  以下、該当部分を転記します。


中国は満州事変勃発直後、これを日本の侵略行動であるとして国際連盟に提訴し、もとより「満州国」の独立を認めなかった。  はじめ、事変をごく局地的なものとみて楽観的だった列国は、日本政府の事変不拡大の約束が実行されないため、日本の行動は不戦条約と九ヵ国条約に違反するとして、しだいに対日不信感を強めた。  (中略)  国際連盟は満州問題調査のためにイギリスのリットンを代表とするリットン調査団を派遣し、1932年10月、調査団はリットン報告書を発表した。  これは、「満州国」が自発的な民族独立運動の結果成立したものとする日本の主張を否定していたが、満州に対する中国の主権を認めると同時に日本の権益も保障しており、満州に中国の主権下に自治政府をつくり、治安を守るための憲兵隊をおいて、それ以外の軍隊は撤廃するという解決案を提示していた。  

ところが日本政府(斎藤実内閣)は、軍部のつくりあげた既成事実を認め、リットン報告書の発表直前、1932年9月に日満議定書を取り交して、いち早くその独立を承認しており、さらに日本軍は1933年2月には、熱河省にも軍事行動を拡大した。  これは国際連盟を著しく刺激し、同年2月の連盟臨時総会では、リットン報告書をもとに満州に対する中国の主権を確認し、満州における自治政府の樹立と日本軍の撤退を勧告した決議案が、42対1(反対は日本だけ)で可決された。  全権松岡洋右はただちに退場し、3月12日、日本は国際連盟脱退を通告した。  こうして日本はアメリカなどの列国の反発のなかで国際的に孤立していった。  (山川出版 「詳説 日本史研究」より転載)


KiKi の記憶が正しければ、この記述(↑)だって KiKi が学んだ時代の教科書には書かれていなかったようなことまで書き込まれている印象があるけれど、この文面からだけでは「日本政府が当初考えていたのは『脱退回避』。  しかも脱退という最終決断は、国際協調や経済制裁回避のための苦肉の策だったという側面がある」な~んていうことは、どんなに読解力に長けた人であっても読み取るのは難しいのではないかしら・・・・・。


もちろん教科書やら学校で学んだことに全責任を負わせるつもりは毛頭ないけれど、ただでさえ駆け足で通り過ぎてしまった現代史の授業です。  それに輪をかけて戦後の自虐史観はあるは、平和ボケゆえかあの戦争にさしたる興味もないは、「戦争アレルギー」により「戦争」「軍隊」と聞いただけでどこか拒否反応を示していたような部分もあるはで、自国の歴史なのに、自分なりに積極的に振り返ってみようとしてこなかったその端的な一例がここにあると強く感じました。

世間では例の「閣議決定された集団的自衛権」絡みのニュースが多々流れ、隣国との関係は緊張状態、海の向こうではきな臭い出来事が連発している昨今。  これから起こることを冷静に見つめ、一つ一つの事象に自分なりの立ち位置をもって判断ができるようにするためには、今ほど「あの戦争を振り返ってみる」ことが必要な時期はないのかもしれない・・・・・と感じました。

いたづらに危機感を募らせる必要もないだろうけれど、安穏とばかりしていてもいけないよなぁ・・・・と。  まして KiKi は今のマスコミに全くと言っていいほど信頼を置いていないので、尚更です。

ま、てなわけで、遅ればせながら・・・・ではあるけれど、これからは「児童書」「ファンタジー」ばかりにかまけていないで、少しずつあの戦争を振り返る読書もしていきたいなぁ・・・・と。  そしてその手始め・・・・というわけではないのですが、図書館からこんな本を借り出してきました。

日本海軍400時間の証言 軍令部・参謀たちが語った敗戦
NHKスペシャル取材班  新潮社

NHK_Special.jpeg  (Amazon)

昭和55年。  東京・原宿にある旧海軍将校のOB団体「水交会」に、日本海軍の中枢にいたエリートたちが集まった。  元大尉から中将まで、参加者はのべ40人。  月1回の会合は「反省会」と呼ばれ、平成3年まで130回以上、開かれた。  「戦争の真実を語り残す」という目的のもと、「門外不出」を条件に、会はすべて録音されていた。  開戦を巡り陸軍と海軍では水面下でどのような動きをしていたのか、特攻作戦の本当の発案者は誰でどのような理由で決行されたのか、戦後の東京裁判で海軍軍人を守るために、海軍はどのような手をうったのか----など、幅広いテーマが議論されたのである。  録音されたテープは計400時間。  時には出席者間で激論を交わし、戦時中は雲の上の存在だった上官に真実を厳しく追及する場面もあった。  この貴重な記録を基に、証言者、その遺族、関係者や史・資料など、広範な関連・裏付け取材を行い、埋もれていた太平洋戦争の裏面史に光をあてる。  (Amazon 内容紹介より転載)


今のマスコミに全くと言っていいほど信頼を置いていない癖に、とりあえずのとっかかりがマスコミ監修のコレというところに何とも言えない皮肉を感じないでもないけれど、まあとりあえずのとっかかりということで・・・・・(苦笑)  戦争絡みの本というと極端な厭戦派の人、逆に極端な好戦派の人のものが多い印象があるので、気をつけなくちゃいけないと自分を戒めながら、少しずつ自分なりの素人研究してみたいと思い始めている今日この頃です。    

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2014年8月23日 11:01に書いたブログ記事です。

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