2010年月別読書まとめの最近のブログ記事

 

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2011年1月1日。  とうとう新年ですね~。

本当だったら「今年の抱負」な~んちゅうことを語っちゃうタイミングだとは思うのですが、「今年の抱負」の前に「昨年の振り返り」を終わらせておきたいと思います。  2010年12月の読書です。

12月の読書メーター
読んだ本の数:17冊
読んだページ数:5471ページ

辺境のオオカミ (岩波少年文庫)辺境のオオカミ (岩波少年文庫)
ローマン・ブリテン4部作の最終編・・・・と言いつつも、若干これまでの3部作とは毛色が異なる物語だと思います。  どちらかといえばこれまでの3部作が主人公単独(銀の枝は2人セットだけど)の冒険という描かれ方の物語だったのに対し、この最終作は最後まで「個人」ではなく「組織の隊長」として任務を遂行する男の姿を描いた物語となっています。  他の作品との違いは他にもあって、女性がほとんど出てこないということ。  更には今作では主人公アレクシオスとアクイラ家の親族との関係性も極めて希薄・・・・・(?)で、「イルカの紋
読了日:12月31日 著者:ローズマリ サトクリフ


ともしびをかかげて〈下〉 (岩波少年文庫)ともしびをかかげて〈下〉 (岩波少年文庫)
前作でもケチョンケチョンの扱いだったサクソン人は今作でも引き続きケチョンケチョン・・・・ではあるものの、そこに主人公アクイラ(「第九軍団のワシ」のアクイラの子孫)の愛してやまない妹フラビアの存在と、彼女が略奪され不本意ながらも嫁ぐことになったサクソン人との間の息子、マルの存在があることにより、善 vs. 悪の対立軸からはちょっと離れ、もっと深い1人の人間の精神性・生き様というものが浮き彫りにされた、人間性回復の物語になっていることに感銘を受けました。  そいういう意味ではこれは「児童書カテゴリー」に入って
読了日:12月27日 著者:ローズマリ サトクリフ


ともしびをかかげて〈上〉 (岩波少年文庫)ともしびをかかげて〈上〉 (岩波少年文庫)
前作「銀の枝」ではちょっと消化不良気味の感想しか抱けなかった KiKi。  そういう意味ではこの第3作を読み始めるまでは正直ビクビクものでした。  でも、「カーネギー賞受賞作品」だし、上巻の表紙の写真は KiKi 好み(?)だし、おっかなびっくりの期待を込めて読み始めたのですが、前作で感じた「中ダルミ感」は冒頭2章であっという間に吹っ飛び、この物語の世界観に吸い込まれていきました。  で、上下2巻を一気読み!(笑)  それぐらい面白かったし、魅せられたし、多くのことを考えさせられました。  「第九軍団のワ
読了日:12月27日 著者:ローズマリ サトクリフ


銀の枝 (岩波少年文庫)銀の枝 (岩波少年文庫)
いわゆる「冒険度」(RPGのダンジョンの難易度)みたいなものがあるとしたら、「第九軍団のワシ」の方がこの「銀の枝」よりも上をいっているような気がします。  いかに不本意ながらも正規ローマ軍団を離れ脱走兵扱いされていると言えども、「狩られる」描写が細緻と言えども・・・・です。  その理由の1つは「第九軍団のワシ」のマーカスにはエスカという連れがいたと言えどもやはり「1人」だったのに対し、こちらではフラビウス & ジャスティンという2人連れだということが強く影響しているような気がします。  方や元百人隊長、方
読了日:12月25日 著者:ローズマリ サトクリフ


第九軍団のワシ (岩波少年文庫 579)第九軍団のワシ (岩波少年文庫 579)
この本は15年位前、一度途中まで(というよりは最初の方)を読みかけたのです。  でも、当時の KiKi は「落ちこぼれながらも会計人」として、かなりお仕事に邁進していた時期で、深夜残業・休日出勤は当たり前という生活をしており、そんな中で夜中に眠い目をこすりながら読書をするのは睡魔との闘いという側面もあったのです。  で、冒頭部分ではちょっと物語に乗り切れないものを感じ、結果、常に睡魔には負けてしまい読み通すことができない・・・・・ということを数回繰り返し、読了するのを諦めたという前科がありました。  今回
読了日:12月23日 著者:ローズマリ サトクリフ


アネイリンの歌―ケルトの戦の物語 (Y.A.Books)アネイリンの歌―ケルトの戦の物語 (Y.A.Books)
KiKi が高校時代の世界史で学んだ英国史では、ほんの数行で語り終えてしまっていたケルト民族(ブリトン人やピクト人)とゲルマン民族(アングル人やサクソン人)の戦い。  多くの戦の結果とその後に続く歴史以外には目を向けることさえなかった KiKi は不勉強のためこの物語のベースになっている「ゴドディン」という叙事詩の存在さえもこの本を読むまでは知りませんでした。  これで「大学時代は英文学を専攻していました。」な~んていうことは、恥ずかしくてとても言えないなぁ・・と反省することしきりです ^^;  この物語
読了日:12月20日 著者:ローズマリ サトクリフ


ケルトとローマの息子ケルトとローマの息子
ふぅ・・・・・。  あまりにも没頭して読まされてしまったが故に、最後の1行を読み終え本を閉じた瞬間、KiKi は大きなため息をついてしまいました。  そのため息にはちょっとした安堵と、何かを成し遂げたあとに感じる充足感と、長大な歌を歌い終えた際の大きな呼吸に似たような何かが含まれていたように感じます。  この日本語のタイトルがいいですねぇ。  原題は「Outcast」(「追放者」とか「見放された者」とか上橋さん風に「流れゆく者」とでも訳せばいいのでしょうか?)。  確かに居場所を失った若者の放浪物語ではあ
読了日:12月19日 著者:ローズマリ サトクリフ,Rosemary Sutcliff


イギリス・ファンタジーへの旅イギリス・ファンタジーへの旅
う~ん、扱っている素材はトコトン KiKi 好みなのにどうしてこんなに読みにくいんだろうか・・・・。  正直なところ途中で読むのを辞めようかと思っちゃったぐらい、KiKi には読みにくい文章でした。  何て言ったらいいんだろう??  要するに何を伝えたい文章なのかよくわからない文章だと思うんですよね~。  書きたいことを整理しないまま、だらだらと言葉だけを羅列した・・・・そんな印象の本なんですよ。  おまけに「イギリス・ファンタジーへの旅」というタイトルの本にも関わらず、「赤毛のアン」やら「ゲド戦記」まで
読了日:12月16日 著者:岩野 礼子


イギリス7つのファンタジーをめぐる旅イギリス7つのファンタジーをめぐる旅
やっぱり楽しいなぁ、こういう本って!!  図版も写真もふんだんに使われていて、読む・・・というよりは眺めて楽しめるところが魅力です。  もしも KiKi が大学時代、イギリスに暫く滞在していた時期にこの本が既に出ていたなら、絶対にこの本を片手にすべての土地を歩き巡り、作者と同じように多くの事物に直接手を触れて大興奮したであろうこと、疑う余地もありません。  最もこういう本がないとそういう行動には移れなかったこと自体が KiKi が文学を学んでいく上での限界の証左だったのかもしれませんが・・・・ ^^;  
読了日:12月15日 著者:さくま ゆみこ


闇の女王にささげる歌闇の女王にささげる歌
これも面白かったぁ!  いえ、面白いというのとはちょっと違うかな。  グイグイ引き込まれて読み進み、時に胸が震え、時にため息をつき・・・・と、時代を遡ってあたかも竪琴弾きの歌を広い宴会場の片隅で聴いているような錯覚を覚えました。  こちらの作品の語り部は竪琴弾き。  タイトルが与えるイメージ・インパクトと扱っている題材のショッキングさが相俟って、ゾクゾクしながら読み進むことができる物語だと思います。  学校の歴史の授業では支配者側となるローマ帝国の目線でさらっと触れられるイケニ族の叛乱。  華々しいローマ
読了日:12月13日 著者:ローズマリー サトクリフ


ヴァイキングの誓いヴァイキングの誓い
これは面白かった!!  この時代のことを正直なところあまりよく知っているとは言い難い KiKi にとっては目からウロコの作品でした。  こういう物語を読むとつくづく KiKi は思うのです。  ああ、KiKi が学んできた歴史って本当に「受験対策のための歴史だけ」だったんだなぁ・・・・ってね。  物語は主人公ジェスティンの回想という形で語られていて、ところどころ記憶が曖昧になったりぼやけたりしちゃっているがゆえに「え~!  そんな、期待だけさせてぇ!!  もっと深堀りして、語っちゃって~!!」ってなことを
読了日:12月13日 著者:ローズマリー サトクリフ


エルフギフト〈下〉裏切りの剣 (ポプラ・ウイング・ブックス)エルフギフト〈下〉裏切りの剣 (ポプラ・ウイング・ブックス)
う~ん・・・・。  上下巻読み通してみて、やっぱりちょっとビミョーかも・・・・ ^^;  確かに北欧神話(というよりゲルマン神話)をベースにしていて、オーディンなんかもうま~く登場させているし、「生と死」を必要以上に美化も嫌悪もせず描ききった異色作だとは思うんですよ。  エルフギフトの最期と再生の描写なんかは迫力も満点だし、そういう意味では不満に思うことは何もないはずなんですよ。  ないはず・・・・にも関わらず、何かが足りない・・・・・。  そう感じちゃうんですよね~。  エルフギフトとウルフウィアードの
読了日:12月11日 著者:スーザン プライス


エルフギフト〈上〉復讐のちかい (ポプラ・ウイング・ブックス)エルフギフト〈上〉復讐のちかい (ポプラ・ウイング・ブックス)
う~ん、上巻だけ読んで判断するのは危険だけど、ちょっとビミョーかも・・・・・。  KiKi の大好きな北欧神話やケルトの匂いが香りたっているわりには、あっさりしているというか、淡々としているというか・・・・・。  起こっている出来事自体はまさに「ザ・ゲルマン」っていう雰囲気で、生々しく陰惨なんだけど、それを表現する言葉があっさりしているというか、もたついているというか・・・・・・。  エルフギフトの人物造詣もどことなく中途半端な感じがするんですよね~。  半分は人間で、半分はエルフという出自を持つエルフギ
読了日:12月07日 著者:スーザン プライス


大人のファンタジー読本 ~未知なる扉をひらく180選~大人のファンタジー読本 ~未知なる扉をひらく180選~
この本、いわゆる「読書案内本」なんですけど、結構楽しめました。  やっぱり翻訳なんていう膨大な時間を要する作業を生業とされていらっしゃる方のご紹介なので、ご紹介文そのものに作品に対する愛情・・・・というか、強い思い入れが感じられるんですよね~。  要するに「評論家」の書く「それ」とは一線を画している・・・・とでも言いましょうか。  それにね、この本のもう1つの良さは例えば冒頭の荻原規子さんの「西の善き魔女」のご紹介の下に、彼女のその他の作品「これは王国のかぎ」「空色勾玉」三部作、「樹上のゆりかご」なども紹
読了日:12月06日 著者:やまねこ翻訳クラブ


巨人の本 (世界の民話館)巨人の本 (世界の民話館)
KiKi にとって「巨人」っていう存在は、多くの神話に出てくる原初の時代に生きていて神様とスッタモンダのある存在という意識の方が実は強かったりするんだけど、この本に集められている「巨人」たちは、もっと後世(?)に現れた、人間とスッタモンダのある存在ばかりです。  そしてその多くが日本語に言うところの「独活の大木」さながら、どことな~くオツムが弱くて(力だけが強い・・・・とも言える ^^;)、人間たちに退治されちゃう物語ばかり・・・・・。  ここまで徹底的に退治(≒排除)されちゃうということを考えると、西洋
読了日:12月06日 著者:ルース マニング=サンダーズ


決戦のとき (クロニクル千古の闇 6)決戦のとき (クロニクル千古の闇 6)
満足のいく最終巻でした。  トラク自身の成長もそこそこ感じられる物語だったと思いますが、それより何より、ウルフ・黒毛・小石、そしてレンとの「トラクの群れ」に幸あれ!と心の底から思える物語だったと思います。  今回のハラハラ・ドキドキはトラクの盟友・ウルフとその家族に関する部分が圧巻でした。  トラク自身の旅はどちらかというと「予定調和的」 & 「毎度おなじみ的」でさらっと読み飛ばしてしまった感がなきにしもあらず・・・・・ ^^;  KiKi の場合、その物語の世界観にどれだけのめりこむことができたかの1つ
読了日:12月04日 著者:ミシェル ペイヴァー


復讐の誓い (クロニクル千古の闇 5)復讐の誓い (クロニクル千古の闇 5)
本作も挿絵を含め、グイグイと引き込まれる内容でした。  ちょっと冒頭に起こる事件がショッキングすぎたこと、シアジとの闘いがあまりにも呆気なく片がついてしまったこと、トラクが大人なんだか子どもなんだか戸惑うことを除けば・・・・ですけどね(笑)  太古の時代にスンナリと読者をいざなう筆致は相変わらず冴えていて、そこには何ひとつ不満はないし、冒頭の事件がショッキングに思えたのは KiKi 自身が結構ベイルびいきだったので、ちょっと置いておくとして、シアジとの闘いの顛末はちょっと肩透かし・・・・・。  さんざんこ
読了日:12月02日 著者:ミシェル ペイヴァー

読書メーター

ひたすらサトクリフに読み耽った1か月だったみたいです。(笑)

 

因みに2010年を総括すると

読んだ本の数: 211冊
読んだページ数: 63,248ページ

だったようです。  ま、そんな結果だったことを踏まえ、このブログの右側に表示している「読了目標のカウントダウン」を、年間180冊だったのを200冊に月間15冊だったのを17冊に変更してみようかな・・・・と思います。  別に冊数を追いかけているわけじゃないんだけど、一応、一つの励み(?)として・・・・(笑)

  

早いもので今年も師走を迎えてしまいました。  残り1ヵ月かぁ・・・・。  年々、時間が経つのが速くなっているように感じる KiKi です。  ま、それはさておき、11月の読書のおさらいをしておきたいと思います。  23冊!!  よくもまあ、読んだものだ!!(笑)  あ、でも読書メーターへの登録の関係で「ムーミン谷の彗星」は単行本と文庫本でそれぞれ1冊ずつ、合計2冊がカウントされちゃっているけれど、実際にはこれは1冊でしか読んでいないから、正しい数字は22冊ですね。  それに、KiKi の場合は児童書メインなので、サクサク読めちゃうっていうのがあるので冊数には実はほとんど意味はないんですけどね ^^;  

11月の読書メーター
読んだ本の数:23冊
読んだページ数:6607ページ

追放されしもの (クロニクル千古の闇 4)追放されしもの (クロニクル千古の闇 4)
前巻でトラクの胸に刻まれた「魂食らい」の刺青が呼び起こすトラクの悲劇。  ああ、あんまりだ!と思う気持ちがある反面、とにかく氏族を無事に生き永らえさせるためには、トラクを「ハズシ(村八分みたいなものだけど、森で氏族に属するものに出会うことがあったら抹殺される!)」にしなければならなかった人たちのことも、理解できないわけじゃない・・・・・。  それにしても未だにトラクは青年ではなく少年なのに・・・・と思うと胸が痛みます。  本当は「生きる」って「生き抜く」ってそれだけで大変なことなんだと改めて感じさせられた
読了日:11月28日 著者:ミシェル ペイヴァー


獣の奏者 外伝 刹那獣の奏者 外伝 刹那
う~ん、これは女性だから書くことができた物語だと思います。  しかもそれはイマドキの女性ではなくて、KiKi も過ごしてきたあの何とも微妙で窮屈な「社会的男尊女卑」が残っていた時代に、キャリアを重ねてきた上橋さん世代の女性でなければ書けなかった物語ではなかったかなぁ・・・・と。  特にそんな思いを強くしたのは、エサルが若かりし頃の苦い恋を思い返す「秘め事」です。  読み方によっては単なる「不倫賛歌」とも読めなくもない、エサルとその学友の刹那的な恋。  でも、これって賛成するか否かはともかくとして、「何かを
読了日:11月28日 著者:上橋 菜穂子


魂食らい (クロニクル千古の闇 3)魂食らい (クロニクル千古の闇 3)
第1作が森、第2作が海、そしてこの第3作では氷河地帯が舞台です。  文明の力に頼り切っていて、己の持てるものを最大限利用して生き抜く術を持たない KiKi なんかでは1日ともたないような極限の世界の中、トラクの試練は続きます。  第1作、第2作と比べると色彩感も乏しく、寒さのためか全体的にくすんだトーンのまま進む本作。  何となく神秘的な雰囲気も前作までに比べると弱め・・・・のような気がします。  ま、これは KiKi がこの物語の世界観に馴染んできているせいかもしれませんが・・・・ ^^;  日本人の感
読了日:11月25日 著者:ミシェル ペイヴァー


生霊わたり (クロニクル千古の闇 2)生霊わたり (クロニクル千古の闇 2)
第1巻に引き続き第2巻もサクサクと読み終えてしまいました。  読んでいて感じたのは第1巻の Review でも書いたことだけれど、上橋菜穂子さんの「守り人シリーズ」との類似性です。  扱っている時代も舞台設定も人物造詣も異なると言えば異なるんだけど、どこか似ている・・・・・。  それは文章の持つ息遣いのようなもの。  舞台で生きる人々の生き様の説得力の強さ・・・・のようなもの。  そしてそこに説得力があるだけに、太古の時代には人間はかくも自分が属する「村」や「里」、「族」独自の文化を持ち、そこにはそれぞれ
読了日:11月24日 著者:ミシェル ペイヴァー


オオカミ族の少年 (クロニクル 千古の闇 1)オオカミ族の少年 (クロニクル 千古の闇 1)
案の定です。  KiKi のアンテナはやっぱりさびついていなかったみたい!!  KiKi が大好きな上橋菜穂子さんの「守り人」シリーズを読み始めたときとまったく同じ興奮を味わわせてもらっちゃいました!!  やっぱり KiKi はこういう「どこかにある本当の人間の世界」から彼らの生き方、生活の仕方、道具・食べ物等々の着想を得た物語には滅法弱いみたい ^^;  最近になって KiKi は改めて気がついたんだけど、どうやら KiKi はキャラの魅力だけで引っ張っていくような物語よりも、世界観そのものに魅せられ、
読了日:11月19日 著者:ミシェル ペイヴァー


悪魔の本 (世界の民話館)悪魔の本 (世界の民話館)
今回もとても楽しむことができました。  前回の「魔法使い」「魔女」を読んだときにはあまり感じなかったのですが、今回、この2冊を読んで初めて気がついたこと。  それは「国別童話集」とか「作者別童話集」とは異なり、こうやって1つのテーマであちこちの国のお話を集めている童話集を読むと、自分の中に存在するある種の「固定概念」みたいなものが覆されるなぁ・・・・ということです。  と言うのもね、KiKi にとって「竜」とか「悪魔」のプロトタイプっていうのは、「人間に仇をなすもの」で「退治されるべきもの」だったんですよ
読了日:11月18日 著者:ルース マニング=サンダーズ,Ruth Manning‐Sanders,西本 鶏介


竜の本 (世界の民話館)竜の本 (世界の民話館)
今回もとても楽しむことができました。  前回の「魔法使い」「魔女」を読んだときにはあまり感じなかったのですが、今回、この2冊を読んで初めて気がついたこと。  それは「国別童話集」とか「作者別童話集」とは異なり、こうやって1つのテーマであちこちの国のお話を集めている童話集を読むと、自分の中に存在するある種の「固定概念」みたいなものが覆されるなぁ・・・・ということです。  と言うのもね、KiKi にとって「竜」とか「悪魔」のプロトタイプっていうのは、「人間に仇をなすもの」で「退治されるべきもの」だったんですよ
読了日:11月17日 著者:ルース マニング=サンダーズ


三つの冠の物語―ヒース、樫、オリーブ三つの冠の物語―ヒース、樫、オリーブ
こちらは古代を舞台にしたサトクリフの短編集です。  タイトルどおり3つの冠にまつわるお話で、1作目の「ヒースの花冠」が1,2世紀頃にブリテン島に住んでいたケルト人部族での物語、2作目の「樫(オーク)の葉の冠」が3,4世紀頃のピクト人と戦うローマ軍での物語、3作目の「野生のオリーブの栄冠」が紀元前ギリシャのオリンピックでの物語です。  どの作品も戦いや対立の中で出会う2人の人物の友情の物語で、その友情にこれら3つの冠が関わっているという仕掛けになっています。  舞台も登場人物もバラバラな3つの物語であるにも
読了日:11月17日 著者:ローズマリ サトクリフ


ムーミン谷の彗星 (講談社文庫 や 16-2)ムーミン谷の彗星 (講談社文庫 や 16-2)
アニメ版ムーミンもさほど真剣には観たことがない KiKi ですが、ムーミンと言うと何となく「ほのぼの」という印象が強くあります。  これはあのちょっぴり間延びしたような味のある「アニメ主題歌」の功績だと思うんですけどね(笑)  で、これは児童書だし、シリーズ名も「ムーミン童話全集」だし、読み始めるまでは「ほのぼの」「明るい」「暖かい」という先入観があったのですが、第二章でいきなりそんな KiKi の勝手なイメージは覆されました。  な、な、なんと、彗星が地球に衝突して、地球が滅びるというお話なんですよ、こ
読了日:11月16日 著者:トーベ・ヤンソン


ム-ミン谷の彗星 (ムーミン童話全集)ム-ミン谷の彗星 (ムーミン童話全集)
アニメ版ムーミンもさほど真剣には観たことがない KiKi ですが、ムーミンと言うと何となく「ほのぼの」という印象が強くあります。  これはあのちょっぴり間延びしたような味のある「アニメ主題歌」の功績だと思うんですけどね(笑)  で、これは児童書だし、シリーズ名も「ムーミン童話全集」だし、読み始めるまでは「ほのぼの」「明るい」「暖かい」という先入観があったのですが、第二章でいきなりそんな KiKi の勝手なイメージは覆されました。  な、な、なんと、彗星が地球に衝突して、地球が滅びるというお話なんですよ、こ
読了日:11月16日 著者:トーベ・ヤンソン


魔法使いの本 (世界の民話館)魔法使いの本 (世界の民話館)
この本、どうやら過去に発刊されていて絶版になっていたものが、復刊ドットコムの投票により蘇った作品群だったみたいです。  シリーズものになっていてシリーズ全体のタイトルが「世界の民話館」。  そして全10冊から構成されていて「魔法使いの本」「魔女の本」「竜の本」「悪魔の本」「王子と王女の本」「怪物の本」「こびとの本」「巨人の本」「人魚の本」「王と女王の本」となっているらしい。  たまたま吾妻郡図書館の「ファンタジー棚」にズラッと並んでいるのが目に入り、こういう切り口でまとめているシリーズ本って珍しいなぁと興
読了日:11月15日 著者:ルース マニング=サンダーズ


魔女の本 (世界の民話館)魔女の本 (世界の民話館)
この本、どうやら過去に発刊されていて絶版になっていたものが、復刊ドットコムの投票により蘇った作品群だったみたいです。  シリーズものになっていてシリーズ全体のタイトルが「世界の民話館」。  そして全10冊から構成されていて「魔法使いの本」「魔女の本」「竜の本」「悪魔の本」「王子と王女の本」「怪物の本」「こびとの本」「巨人の本」「人魚の本」「王と女王の本」となっているらしい。  たまたま吾妻郡図書館の「ファンタジー棚」にズラッと並んでいるのが目に入り、こういう切り口でまとめているシリーズ本って珍しいなぁと興
読了日:11月14日 著者:ルース マニング=サンダーズ


埋もれた世界 (岩波少年文庫 (3011))埋もれた世界 (岩波少年文庫 (3011))
KiKi はね、歴史に興味のある方だとは思っていたのですが、正直なところ「シュリーマンの物語」だけは知っていたものの、この物語の中に出てくるその他の古代遺跡を発掘した多くの考古学者のことはほとんど知りませんでした。  学校で学んできた歴史の教科書や美術の教科書で、彼らのお仕事の成果物である多くの遺物の写真を見てきているけれど、KiKi にとってそれらの遺物は「太古の昔から存在していたもの」にしか見えず、ミュケーナイの獅子門も、アガメムノンの金の仮面も、ティリュンスの壁画も、ミノスの宮殿も、ツタンカーメンの
読了日:11月13日 著者:A.T.ホワイト


金の鍵 (岩波少年文庫 (2130))金の鍵 (岩波少年文庫 (2130))
しまったぁ!!!  これは KiKi の一生の不覚・・・と言っても過言ではなかったかもしれません。  これこそもっと早くに読んでおくべき物語でした。  思いっきり KiKi 好みのお話ばかりじゃありませんか!!  そして、この美しい文体!!!  どの作品も妖精が登場する幻想的で神秘的ないかにも英国らしいファンタジー。  個人的には「金の鍵」が一番素敵だと感じました。  この物語に登場する「おばあさま」や女の子と金の鍵を持つ男の子の導き手となる「魚」、さらには「海の老人」「大地の老人」「火の老人」にどんな意
読了日:11月12日 著者:ジョージ・マクドナルド


木いちごの島をとりかえせ (岩波少年文庫)木いちごの島をとりかえせ (岩波少年文庫)
この物語、普遍性のあるテーマを扱っていると言えばそうかもしれないけれど、やっぱりアイルランドという国の成り立ちを知らないで読むと、ちょっと戸惑ってしまう作品かもしれません。  と言うのも、そもそも物語の舞台となるヘッドラインの子どもたちとそこを訪れた都市部ベルファストの学生たちがどうして反目しあうのか?がよくわからないから・・・・・・。  上記の扉に書かれた情報にある「民族間、宗教間の抗争がつづく、不安定な社会」に関する描写っていうのはあまりにもさりげなくて、特に子供の読者だと読み飛ばしてしまうような気が
読了日:11月11日 著者:キャサリン・セフトン


野うさぎの冒険 (岩波少年文庫)野うさぎの冒険 (岩波少年文庫)
これはかなり KiKi 好みの作品ですね~。  児童書によくあるような野生動物を擬人化した物語ではなく、うさぎはうさぎとして、鳥は鳥として、ふくろうはふくろうとして、人間は人間として描かれている物語です。  どういうことかって言うとね、要するに主人公のリーパスが喋ったり洋服を着たりすることはなく、畑仕事をしたり食事の支度をしたりすることもなく、うさぎらしく普通に野原で生活していて、時々人間の畑を荒らしたり、それゆえに狩人に狩られそうになったり、罠をしかけられたりするお話なんですよ。  で、リーパスの気持ち
読了日:11月10日 著者:B.B.


まほうのレンズ (岩波少年文庫 (2131))まほうのレンズ (岩波少年文庫 (2131))
これは・・・・・どう評価したらいい作品なんだろう???  ストーリーは奇想天外って言えば奇想天外なんだけど、どちらかというとデタラメっていう感じ??  ある朝起きてみたら子供が目をキラキラさせながら寄ってきて「あのね、あのね、夕べ変な夢を見たんだよ。  それでね・・・・。」といった感じで興奮して前後の脈絡もちょっと怪しいままお喋りされちゃったお話・・・・みたいな感じとでも言いましょうか・・・・・ ^^;  ところどころホラーっぽさ(でも KiKi の苦手な血みどろホラーではないパターン)やら、ナンセンスさ
読了日:11月09日 著者:リチャード・ヒューズ


ケルト神話 黄金の騎士フィン・マックールケルト神話 黄金の騎士フィン・マックール
昨日読了した「炎の戦士 クーフリン」が英雄叙事詩的な物語だとすると、こちらは炉辺の民話風。  読み進めている間、KiKi は「フィン・マックール」のお話を読んでいるのか、「アーサー王と円卓の騎士」のお話を読んでいるのか、混乱してしまうことがありました。  どのエピソードも、フィンとフィアンナ騎士団の戦士たちのヒロイックな騎士道精神が主軸にあって、フィン自身の活躍・・・・と言うよりは、彼が統率する騎士団の面々の物語っていう感じなところも、アーサー王の物語とそっくりです。
読了日:11月09日 著者:ローズマリー サトクリフ


ケルト神話 炎の戦士クーフリン (ケルト神話)ケルト神話 炎の戦士クーフリン (ケルト神話)
以前はどうしてあんなに眠くなっちゃったんだろう???  それが KiKi の大きな疑問になってしまうぐらい、今回はとっても楽しめました。  いいなぁ、クーフリン。  いいなぁ、ケルトの英雄譚。  いいなぁ、この原始的でどこか荒々しい世界観。  あ、ひょっとするとこういう物語の荒々しさを難なく受け容れられるようになってきた背景には、KiKi の山小舎暮らしが功を奏している・・・・っていう面もあるかもしれません。  なんせ山で暮らしていると都会生活では目の前で見ることはないような「自然の荒々しさ」と直面するこ
読了日:11月08日 著者:ローズマリー サトクリフ


ケルトの白馬ケルトの白馬
実は KiKi はサトクリフ作品っていうのは正直なところ苦手意識があったりします。  まあ、初めてサトクリフ作品に出会った頃には、まだまだ KiKi が幼すぎたせいもあるんだろうと思うんですよね。  なんていうかお子ちゃまにはちょっと物足りないワクワク感・・・・とでも言いましょうか。  「ドキドキ感はあってもワクワク感が湧いてこない作家」というのが長らく KiKi が手前勝手に描いていたサトクリフ作品に対する評価でした。  これはたまたま当時の KiKi があれやこれやと忙しすぎて、読書が絶好の睡眠剤だっ
読了日:11月07日 著者:ローズマリ サトクリフ,Rosemary Sutcliff


ぼくがぼくであること (岩波少年文庫 86)ぼくがぼくであること (岩波少年文庫 86)
これは面白い!!  面白い・・・・のと同時に多くのことを考えさせられる物語でした。  でも正直なところ子供時代にこの本を読んでいたら、KiKi には秀一の気持ちが今ほどは理解できなかったような気がします。  なぜなら、KiKi は秀一タイプの子供ではなく、どちらかと言えば妹のマユミタイプの子供だったと思うので・・・・・。  つまり、そこそこ勉強もできるし、大人の気に入る子供を演じることもできる子供。  まあ、マユミとの違いがあったとすれば、「自分を可愛く見せる」というセンスには欠けていた(少なくとも Ki
読了日:11月04日 著者:山中 恒


水の子―陸の子のためのおとぎばなし (岩波少年文庫 (2086))水の子―陸の子のためのおとぎばなし (岩波少年文庫 (2086))
う~ん、これは正直辛かった・・・・・。  その辛さは切なくて・・・・とか、悲しくて・・・・とかといった物語の登場人物への感情移入から出てくる辛さではなくて、とにかく読み通すのに苦痛を伴ったという辛さ・・・・だったんですよね~。  このブログで「岩波少年文庫全作品制覇!」という目標を掲げてさえいなかったら、恐らく途中で「や~めた!!」と放り出してしまっていただろうと思います ^^;  最初のうちには期待しながら読み始めたのですよ。  みなしごで煙突掃除をしている可愛そうな少年な~んていう人物造詣は結構昔なじ
読了日:11月04日 著者:キングスレイ


歌う石歌う石
これは Hit! です。  「妖精月の王」も「ドルイドの歌」もよかったけれど、乙女チックなきらいがあるところがちょっとビミョーだったのに比べると、この物語にはさほどそれを感じません。  他の2作同様プチ・ハーレクイン的な要素もなくはないんですけど、それ以上に叙事詩的な物語進行のパワーのほうが強くて、どちらかというと「歴史大河小説」を読んでいるような気分でした。  と、同時に過去につまみ食いをして記憶の欠片になってしまっている「侵略の書」のそこかしこが想い出され、読み進めながら空想の世界をあっちへ行ったりこ
読了日:11月01日 著者:O.R.メリング,井辻 朱美,O.R.Melling

読書メーター

ついこの間まで「あっつぅいぃ~!!」と叫んでいたような気がするんですけど、あっという間に季節はめぐって10月も終わってしまいました。  Lothlórien_山小舎付近もチラホラと紅葉が見えるようになってきています。  秋と言えば「芸術の秋」「読書の秋」、そして「食欲の秋」。  そんな秋の入り口の10月、KiKi が読了した本をおさらいしておきたいと思います。  10月は16冊。  4000ページ弱だったみたいですねぇ。  

ところで・・・・・このページ数ってちゃんとしたデータをもとに集計されているんでしょうか???  確認してみる気はないし、これが正確な数字じゃなかったとしても何ら問題はないんだけど、こうやって数字で表示されると、ふと、そんなどうでもいいことが気になるのは KiKi だけでしょうか?

10月の読書メーター
読んだ本の数:16冊
読んだページ数:3774ページ

ドルイドの歌ドルイドの歌
ケルト伝承の中ではとっても有名な「クーリーの牛捕り」に題材を得た、少女向けファンタジーという感じでしょうか?  メリングさんの作品2冊を読了して思うのは、やっぱり彼女の作品はどことなく乙女チックだなぁ・・・・ということです。  まあ幸いにして KiKi は♀なので、その乙女チックさ加減がさほど難点には感じられないんですけど、世の男性 & 少年にはちょっとついていきにくいものがあるかもしれません ^^;  とは言いつつも、この「ドルイドの歌」がバリバリ少女向けかっていうとそこもちょっとビミョーかもしれません
読了日:10月31日 著者:O.R・メリング


妖精王の月妖精王の月
評判 & 期待に違わず、面白かったぁ!!!  この世界観!  これこそが KiKi の読書に求める「ワクワク・ドキドキ」の典型なんですよね~。  ファンタジーと言えばファンタジーなんだけど、KiKi には神話・叙事詩に近いものに感じられます。  で、舞台がアイルランドでしょ。  ベースがケルト伝承でしょ。  これはもしも誰かに素通りしろと言われていたとしても、絶対に KiKi には通り過ぎることができなかった物語だし、これからも何回か読み直してみたい作品だと感じました。  まあ、プロットが乙女チックにすぎ
読了日:10月29日 著者:O.R・メリング


日本霊異記 (岩波少年文庫―遠いむかしのふしぎな話 (3134))日本霊異記 (岩波少年文庫―遠いむかしのふしぎな話 (3134))
う~ん、なかなかビミョーな物語だなぁ・・・・・^^;  これを読んでいて最初に思ったこと。  それは「ああ、このビミョーな感じが KiKi に日本文学より英文学を選ばせた理由だったなぁ・・・・・」と。  まあ今にして思うとそれは日本文学 vs. 英文学という対比ではなくて、説教臭い物語 vs. ワクワク・ドキドキさせてくれる物語という対比なんですけどね。  編者の水上さんがあとがきでおっしゃっているように、この「日本霊異記」という物語は薬師寺のお坊様が仏教思想を民間に根付かせるために書いた物語がベースなの
読了日:10月28日 著者:水上 勉


海のたまご (岩波少年文庫 (2142))海のたまご (岩波少年文庫 (2142))
「リビイが見た木の妖精」の自然描写も美しかったけれど、こちらも負けず劣らず素晴らしいものでした。  「リビイ」が「森、林、川、田園」が舞台ならこちらはタイトルからも明らかなように「海」を舞台にした自然賛歌です。  しかもその自然賛歌はいわゆる「観光レジャー的」なそれではなく、どちらかというと原始的・・・・というか、ありのまま・・・・というか、要するに「美しくて癒される」という類のものじゃなくて、プリミティブな信仰に近いもの。  畏れと憧憬と親しみがないまぜになったもの。  自然の厳しさは厳しいままに、現代
読了日:10月27日 著者:ルーシー・M. ボストン


チェーザレ 破壊の創造者(8) (KCデラックス)チェーザレ 破壊の創造者(8) (KCデラックス)
前巻が出てから1年強という長~~いお休みがあり、満を持して・・・・という感じでようやく発売されたこの第8巻。  今回も実に美しく、そして読み応えがありました。  KiKi の心の恋人(?)チェーザレ様は美しくも大人びた美青年からあっという間に脱皮し、表舞台に出る直前の助走期間の 男 になっていました。  なんというふてぶてしさ!!  そしてなんという鮮やかさ!!  さて、一応 KiKi は高校時代に「世界史」を専攻していたはずなんだけど「レコンキスタ」こそは記憶にあったものの、「パッツィ家の陰謀」っていう
読了日:10月25日 著者:惣領 冬実


リビイが見た木の妖精 (1980年) (岩波少年文庫)リビイが見た木の妖精 (1980年) (岩波少年文庫)
う~ん、これは素敵な物語でした。  この本に収録されている「リビイが見た木の妖精」も「よみがえった化石へび」も KiKi の大好きな世界観です。  もっとも爬虫類が大の苦手な KiKi にとって「よみがえった化石へび」は蛇の描写部分になると何だか落ち着かない気分になったりもしたんですけどね(笑)  どこが素敵かって、まずは美しい自然の描写が挙げられます。  そしてそれ以上に KiKi を魅了したのはこの2つの物語で紡がれる自然に対する素朴で、素直な畏敬の念・・・・・とでも呼ぶべきもの。  美しくも厳しい田
読了日:10月24日 著者:ルーシー・M.ボストン


台所のおと みそっかす (岩波少年文庫)台所のおと みそっかす (岩波少年文庫)
幸田文さんと言えば、幸田露伴のお嬢さん。  ず~っと昔、幸田露伴の「五重塔」を読んだ直後に、そのお嬢さんである幸田文さんの「父・こんなこと」を読んでみようとしたことがあるのですが、当時の KiKi にはどことなく古臭く感じられる一切合財(特に露伴さんのあれこれ)が何となくうざったく感じられ、なかなか前へと読み進めることができず挫折したというありがたくない思い出があります。  そして当時の KiKi は日本人の女流作家の描く日常的なアレコレを言語化したものに対する興味がすこぶる薄くて、そのことが「読み進めら
読了日:10月21日 著者:幸田 文


走れメロス 富嶽百景 (岩波少年文庫 (553))走れメロス 富嶽百景 (岩波少年文庫 (553))
久々の太宰作品を読み直してみるにあたり、正直、ちょっとした期待で胸が弾むのと同時に、不安もありました。 高校時代の KiKi を魅了した作家ということは、今の KiKi にとってはあんまり感銘を受けない作家であるという可能性が高いということになってしまうので・・・・・ ^^; で、読み終わってみての感想ですが、「走れメロス」はまあ、可もなく不可もなく。 富嶽百景は KiKi の出身が静岡県であるということもあり、作品そのものに対する感慨よりもある種の郷愁を誘われたという感じ。 太宰に嵌った高校時代の Ki
読了日:10月17日 著者:太宰 治


山椒魚・しびれ池のカモ (岩波少年文庫)山椒魚・しびれ池のカモ (岩波少年文庫)
「しびれ池のカモ」が中編、「山椒魚」「おコマさん」「屋根の上のサワン」の3作が短編という感じでしょうか。  1作、1作、少しずつ書き方・・・というか、スタイル(筆致とでも呼ぶべきもの)に違いがあってとても楽しめる1冊だと思います。  どの作品もとても味わい深い趣があると思うのですが、特に KiKi のお気に入りになったのが、「しびれ池のカモ」です。  自然に対する著者の暖かい眼差しを感じるのと同時に、「人間」というしょうもない生き物をどことなく風刺しているようなテイストも感じられ、思わず2度、3度と読み返
読了日:10月14日 著者:井伏 鱒二


羅生門 杜子春 (岩波少年文庫 (509))羅生門 杜子春 (岩波少年文庫 (509))
いや~、こちらもホントお久しぶりの芥川作品の数々です。  芥川作品はそれこそ KiKi の小学生時代、夏休みや冬休みの宿題、読書感想文の課題本だったり、通常の学期の「○学年課題図書」なんかによくなっていて、ここに収録されているほとんどの作品を学校の課題の一環として繰り返し繰り返し読み込んだ記憶があります。  最後の数行にどことはなしに「道徳的」というか、「説教じみた」ことが書かれているのが、そういう「○○図書」に選抜された理由の1つだったんでしょうね。  子供時代からそういう「大人の好む良い子の条件」みた
読了日:10月12日 著者:芥川 龍之介


坊っちゃん (岩波少年文庫)坊っちゃん (岩波少年文庫)
いや~、久しぶりです。  この物語を初めて読んだのは KiKi が小学校高学年の頃だったと記憶しています。  で、小学生にも関わらず当時の KiKi は背伸びしたい年頃だったためか、はたまた今ほど「少年文庫」そのものが充実していなかったためかは定かではないのですが、KiKi の父親の蔵書である「日本文学全集」の中の1冊として読んだことを思い出します。  当時の KiKi には坊っちゃんの「べらんめい調」がなかなか受け容れがたくてねぇ・・・・・ ^^;  かと言って「狸」も「赤シャツ」も好きにはなれなくて、
読了日:10月11日 著者:夏目 漱石


白いオオカミ―ベヒシュタイン童話集 (岩波少年文庫)白いオオカミ―ベヒシュタイン童話集 (岩波少年文庫)
魔法使い、ヒキガエル、鳥の骨、暗い森など、など、など・・・・。  ドイツの昔話には必ずといっていいほど登場するお馴染みの、そして独特の雰囲気を持つ人物やアイテムがぞろぞろ登場する楽しい童話集です。  どの物語を読んでもそこかしこにデ・ジャ・ヴ感が漂います。  うんうん、これよこれ!  こういう何とも怪しげ(?)で、ワクワクやハラハラに満ちた物語。  これが幼かりし頃の KiKi を読書に惹き付けた魔法でした。
読了日:10月09日 著者:ルードヴィヒ ベヒシュタイン


火の誓い (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)火の誓い (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)
今日の読了本はここ最近の KiKi の読書傾向からすると、ものすご~くゆっくりと、時間をたっぷりかけて味わった1冊でした。  これは、本当に良書だと思います。  書かれている内容も深いんだけど、それより何より、こんなに美しくも雄弁な日本語を久々に読んだような気がします。  それも日本人のDNAに浸み込んでいる何ものかに、静かに、それでいてストレートど真ん中を射ぬく勢いで訴えかけてくる言葉・・・・・。  そんな言葉に溢れた珠玉の随筆集だと思います。
読了日:10月07日 著者:河井 寛次郎,壽岳 文章,河井 須也子


ガラガラヘビの味――アメリカ子ども詩集 (岩波少年文庫)ガラガラヘビの味――アメリカ子ども詩集 (岩波少年文庫)
この本、正直タイトルを見た時には「えぇ?? (疑いの目)」っていう感じだったんですよ。  このイラストのヘビはどことなく可愛げがあるものの、ガラガラヘビですよ。  しかも、その味とは、何て趣味の悪いタイトルだろう・・・・・ってね。  恐らく「岩波少年文庫全冊読破」という企画がなかったら、そして文庫本裏表紙に書かれているコメントがなかったら、KiKi はこの本を「見なかったことにする・・・・・」と即座に棚に戻してしまったんじゃないかと思います。  でもね、そうしなくてよかった!というのが KiKi の読後感
読了日:10月04日 著者:


ペガーナの神々 (ハヤカワ文庫 FT 5)ペガーナの神々 (ハヤカワ文庫 FT 5)
なんて言うか不思議な物語ですよね~。  どことなくもや~っとしている世界観。  配置されている登場人物(と言っていいんだろうか??  ほとんどが神様なんだけど・・・・ ^^;)の階層だけはものすご~くはっきりくっきりしているんですけど、それ以外はもやもや~っとしているんですよ。  そのはっきりしている階層構造は簡単に言うとこんな感じです。  <マアナ=ユウド=スウシャイ> → < ペガーナの神々> → <地霊たち> → <人間の預言者> → <地球上に生きる普通の人間など>  こんなにはっきりした構造にも
読了日:10月03日 著者:ロード・ダンセイニ


雪 (岩波文庫)雪 (岩波文庫)
この本の読みやすさの1つは中谷博士の実験がある意味でとても原始的な方法によっていることにもあるような気がします。  とかく最先端の理系の研究を表した書物は「専門家でなければ理解できない複雑な理論や関数」に溢れ、実験装置も高額で技術の粋を極め(≒ 素人にはその装置の構造そのものが理解できない)、実験手法も素人には複雑怪奇に過ぎて完璧にお手上げ状態・・・・となってしまうものが多いのに対し、昭和10年代という時代・・・・ということもあるのでしょうけれど、中谷博士のこの研究はある意味で素人にもイメージしやすいもの
読了日:10月02日 著者:中谷 宇吉郎

読書メーター

2010年9月の読書のまとめです。  今月は23冊!!  とは言うものの、その中に漫画が7冊プラス2冊(岩波少年文庫の「おとうさんとぼく」も漫画だったから、プラス2ね♪)、絵本が1冊と計11冊も普通にはカウントできそうにない本が含まれているし、2冊で1作というやつもいるので、実際の読書量からするとたいしたモンではなかったように思います。  しかも「神曲」の「天国篇」では相変わらず行き詰りっぱなしだし・・・・・ ^^;  

「岩波少年文庫全冊読破企画」に関しては9月はそこそこ進捗したと言えるかもしれません。  10月は「松岡正剛千夜千冊フォロー」がメインになってしまう予感があります。  だってまずは「雪」を読まなくちゃいけないし、その後の何冊かもいきつけの図書館で取り寄せをお願いしていたんだけど、それらが一挙に揃ったというメール通知がきていたので、返却日までにせっせと読まなくちゃいけないし・・・・・ ^^; 

ああ!  こうやって結局「神曲 天国篇」は忘れ去られ、結果として「神曲は結局読破できていない記録」を更新し続けていくことになるんだろうなぁ・・・・・。  

9月の読書メーター
読んだ本の数:23冊
読んだページ数:5964ページ

雪は天からの手紙―中谷宇吉郎エッセイ集 (岩波少年文庫)雪は天からの手紙―中谷宇吉郎エッセイ集 (岩波少年文庫)
この本の大元のエッセイを書かれた中谷宇吉郎博士って、以前 KiKi が同じく岩波少年文庫で読んで「しまったぁ~!!  この本はもっと早く読んでおきたかったぁ!!!!」と後悔(?)した「科学と科学者のはなし」の寺田寅彦さんのお弟子さんだったんですねぇ。  最初に「あとがき」から読んで、その一事をもってして俄然この本に興味を持った KiKi。  ついでに言うと、この本の後には「千夜千冊」の「雪」が待ち構えているわけですから、かなりの期待感で胸を膨らませながら、読み進めていきました。 
読了日:09月30日 著者:中谷 宇吉郎


童話の国イギリス―マザー・グースからハリー・ポッターまで (中公新書)童話の国イギリス―マザー・グースからハリー・ポッターまで (中公新書)
う~ん、これは KiKi としては失敗でしたねぇ~。  ろくろく表紙扉にある内容紹介を読まずに、本のタイトルと値段だけに惹かれて(何せ半額でしたから・・・・・)手を出したのが敗因でした。  一応大学で「英文学」な~んていうものを専攻していた KiKi にとって、これって単なる名作案内(それもものすご~く大雑把な)以上でも以下でもない本でした。  イギリスの22の児童文学を取り上げていて、著者のとりとめのない感想を書き散らしているっていう感じで、そこに魅力あるエピソードとか興味深い考察みたいなものがあるわけ
読了日:09月27日 著者:ピーター ミルワード


神曲 煉獄篇 (河出文庫 タ 2-2)神曲 煉獄篇 (河出文庫 タ 2-2)
地獄と比べてここ煉獄にいる人たちは KiKi にとってあまり馴染みのない人が多かったです。  そうそう、それとですね、地獄と煉獄って形からすると地獄をひっくり返したのが煉獄・・・・みたいな形になっているみたいです。  要は地獄はすり鉢状・・・というか漏斗状で下へ行くほど狭まってその先っちょにあるのが氷漬けの世界なんだけど、煉獄はそれを上下ひっくり返したような形の急峻な岩山でその天辺にあるのが天国・・・・らしい。  地獄から天国に移動する際には地獄の底に埋まったルシフェロの体づたいにダンテはウェルギリウスに
読了日:09月22日 著者:ダンテ


神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1)神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1)
そう言っちゃなんだけど(ひょっとしたら不謹慎?)、面白かったぁ!!!!  「神曲」というタイトルからして「どこか説教じみた抹香くさい話なんじゃないか?」と思ったり、これまでにチャレンジした難解な文語調翻訳で「う~ん、よっぽど余裕がないとこれは読み終えることができない・・・・・(溜息)」という先入観があったりで、興味を持ちつつもどうしても読み進めることができなかった作品だけど、この平川版の「神曲」は「読み易い」「面白い」「翻訳日本語が美しい」の3拍子 + ギュスターヴ・ドレの挿絵のインパクトであっという間に
読了日:09月16日 著者:ダンテ


大きな木のような人 (講談社の創作絵本)大きな木のような人 (講談社の創作絵本)
KiKi の大好きな絵本作家は基本的には2人です。  1人は「ガブリエル・バンサン」。  そしてもう1人がこの絵本の作者「いせひでこ」さんです。  どちらの絵もものすご~く丁寧で絵を見ているだけで何だかウキウキワクワクしてくるんですよね~。  で、どちらの絵も半端じゃなく雄弁なんですよ。  この本は「ルリユールおじさん」と一緒に購入してもう何度も何度も読み返しているのですが、何度手に取っても飽きるということがありません。  だいたい、KiKi がLothlórien_山小舎暮らしを始めるに当たってある種背
読了日:09月15日 著者:いせ ひでこ


ぼうしネコのたのしい家 (岩波少年文庫 (2147))ぼうしネコのたのしい家 (岩波少年文庫 (2147))
うんうん、やっぱりこれは楽しい物語だなぁ。  この本で起こる出来事は Amazon の内容紹介のところにほとんど書かれているんだけど、とにかく台本調の書き方をしているので、まるで実際に目の前で起こっていることみたいにイメージしやすいんですよね~。  で、会話があまりにも生き生きしているのでついつい物語の世界に没頭しちゃうんですよ。  どうしてこんなに楽しめるのか、色々考えてみたんだけど、訳者さんがあとがきでも仰っているみたいにこの「ぼうしネコ」の家に集まっている面々はかなり変わっているとはいえ、でも誰もが
読了日:09月14日 著者:ジーモン・ルーゲ,デージ・ルーゲ


チェーザレ 破壊の創造者(7) (KCデラックス)チェーザレ 破壊の創造者(7) (KCデラックス)
いやはや、今号は本当に読み応えがありました。  やっぱり今号の白眉は「新説(? でもないか・・・)カノッサの屈辱」と「チェーザレ vs. ランディーノ教授の『神曲』談義」ではないでしょうか?  世界史の授業で学んだ「カノッサの屈辱」とこの漫画で描かれる「カノッサの屈辱」では結構違いがあるのもなかなか新鮮だし(とは言えども、これに似た話はどこかで読んだことがある記憶はあるのです。  その時はこの解釈にはちょっと懐疑的だったんですけどね 笑)、ピサ大聖堂に安置されているハインリッヒ7世の墓を見、そしてダンテの
読了日:09月12日 著者:惣領 冬実


チェーザレ 破壊の創造者(6) (KCデラックス)チェーザレ 破壊の創造者(6) (KCデラックス)
今号で再びこの時代の庶子というのがどういう存在であったのかを思い知らされました。  考えてみると不思議ですよね~。  日本ではどちらかと言えば殿様の血を残すことに重点が置かれ、いわゆる側室を持つことが支配者階級であれば言わば常識であったのに、海の向こうでは逆に正式な婚姻を経ていない男女間に生まれた者であれば、仮にそれがそこそこの立場の人であったとしても「人としての存在そのもの」が認められないとは・・・・・・。  確かにミゲルが言うとおり「それが教義」であり、その教義をベースにした信仰生活を否定しない以上「
読了日:09月12日 著者:惣領 冬実


チェーザレ 破壊の創造者(5) (KCデラックス)チェーザレ 破壊の創造者(5) (KCデラックス)
いや~、今号では絵の迫力にやられっ放しです。  物語としてはさほど進んでいないのですが、ピサ大学で催された騎馬試合の様子がこれでもかっていうぐらい丁寧に描かれているんですよね~。  実写版の大河ドラマ系やら騎士物語系の騎馬試合よりもはるかに迫力があります。  さすが、美大出身の漫画家さんですねぇ~。
読了日:09月12日 著者:惣領 冬実


チェーザレ 破壊の創造者(4) (KCデラックス)チェーザレ 破壊の創造者(4) (KCデラックス)
第1巻の終わりから第2巻の最初までは「世事に疎いアンジェロのための社会化見学」だったのが、今号では「庶民生活に疎いチェーザレのための社会科見学」っていう感じでしょうか(笑)。  企画:ボルジア、遂行:メディチの産業振興プロジェクトで問題が発生したのを機にチェーザレが工事現場視察(偵察?)に行くエピソードが楽しいです。  政治的なことには年齢を感じさせない「大人顔」のチェーザレが、工事現場視察をほっぽらかしてついでに出向くピサでのお祭り観光では、以前ダ・ヴィンチに見せたのと同じような子供の顔を見せてくれます
読了日:09月12日 著者:惣領 冬実


チェーザレ 破壊の創造者(3) (KCデラックス)チェーザレ 破壊の創造者(3) (KCデラックス)
KiKi が歴史上の人物の中でもっとも魅了されている男がチェーザレ・ボルジアであることは以前にもお話しましたが、同時に興味がありつつもまったくその正体が見えない男で、魅力的なのかどうかの評価さえできない人物の1人がチェーザレの腹心・ドン・ミケロット(漫画上のミゲル)です。  いわゆる「暗殺者」という形以外でドン・ミケロットについて触れた日本語の作品を KiKi は見たことがありません。  そういう意味で、この漫画でのミゲルの人物設定には非常に興味を覚えます。  チェーザレの影に常に寄り添い、ダークサイドの
読了日:09月11日 著者:惣領 冬実


チェーザレ 破壊の創造者(2) (KCデラックス)チェーザレ 破壊の創造者(2) (KCデラックス)
ず~っと昔、何かの本か雑誌で以下のようなお話に出会ったことがあります。  曰く、とあるパーティーでちょっとダサイけれど高名な文学者と、時代の先端を行くようなハイセンスな女性が出会った。  その女性は会話の中でとあるベストセラー作品の話題を出し、その文学者に感想を聞いたところまだ読んでいないという返事だった。  するとその女性は「まあ、先生。  あのベストセラー作品をまだ読んでいらっしゃいませんの?  早くお読みになるべきですわ。  発売されてもう何ヶ月にもなりますもの・・・・」と言った。  するとその文学
読了日:09月10日 著者:惣領 冬実


ぼうしネコとゆかいな仲間 (岩波少年文庫 (2146))ぼうしネコとゆかいな仲間 (岩波少年文庫 (2146))
これは楽しい!!!  最初にさほど期待していなかった KiKi ですが、その期待(?)を見事に裏切ってくれました。  ドイツの童話ってどうしても「グリム」のイメージが強くて、こんな風にナンセンスで、こんな風に風刺の効いた物語を期待していなかっただけに、尚更楽しい物語だと思います。  訳者の若林さんもあとがきで仰っているように、「ドイツモノなのにどことなくイギリス風」というのが KiKi も大きく頷いちゃう感想です。 「ぼうしネコ」本人(?)もかなり面白い、愛すべきキャラクターだと思うんだけど、それ以上に笑
読了日:09月09日 著者:ジーモン・ルーゲ,デージ・ルーゲ


チェーザレ 破壊の創造者(1) (KCデラックス)チェーザレ 破壊の創造者(1) (KCデラックス)
とにかく KiKi はこのチェーザレ・ボルジアという人物には半端じゃなく興味を持っていました。  過去に「歴史上の人物の中で誰が好き?」というような問いを投げかけられたとき、「チェーザレ・ボルジア」と答え、「誰、それ??」と逆に聞き返されたことの何と多かったことか!!  歴史の教科書にも出てこない彼の存在をどうやって知ったのかはもう覚えていないし、何にそんなに惹かれたのかは今もって定かではないんだけど、何故かこの男、KiKi の興味を捉えて離さないんですよね~。  で、高校生ぐらいの頃にマキャベリの「君主
読了日:09月08日 著者:惣領 冬実


クオレ―愛の学校 (下) (岩波少年文庫 (2009))クオレ―愛の学校 (下) (岩波少年文庫 (2009))
う~ん、いい話だぁ!  確かに説教臭いと言えば説教臭いし、現代感覚からすると冗長に感じられるところもないわけじゃないけれど、それでもこの本の説教は KiKi には鼻につかないんですよね~。  それは根底に「人に対する尊敬」だとか「親子の間に流れる愛情(それもベタベタしたものではない)」だとか「自分を育ててくれた人・国に対する感謝」だとか、ちょっと眩しすぎるけれどそれでも可能であればそういう気持ちを自分も持ちたいと思わせてくれる、人間の根源にある「社会性への指向」みたいな部分の一番ピュアな形が描かれているか
読了日:09月07日 著者:エドモンド デ・アミーチス,前田 晁,Edmondo De Amicis


クオレ―愛の学校 (上) (岩波少年文庫 (2008))クオレ―愛の学校 (上) (岩波少年文庫 (2008))
う~ん、いい話だぁ!  確かに説教臭いと言えば説教臭いし、現代感覚からすると冗長に感じられるところもないわけじゃないけれど、それでもこの本の説教は KiKi には鼻につかないんですよね~。  それは根底に「人に対する尊敬」だとか「親子の間に流れる愛情(それもベタベタしたものではない)」だとか「自分を育ててくれた人・国に対する感謝」だとか、ちょっと眩しすぎるけれどそれでも可能であればそういう気持ちを自分も持ちたいと思わせてくれる、人間の根源にある「社会性への指向」みたいな部分の一番ピュアな形が描かれているか
読了日:09月06日 著者:エドモンド デ・アミーチス,前田 晁,Edmondo De Amicis


四人の姉妹 (下) (岩波少年文庫 (3059))四人の姉妹 (下) (岩波少年文庫 (3059))
(上巻から続く)どうしてあの時代の KiKi にとってさほど面白い物語でなかったのかと言えば、友人たちが興じるほど KiKi には「私は○○タイプ」と言えるほど、自分が気持ちを寄せる相手を四姉妹の中に見出すことができなかったし、憧れて「○○がいいよね♪」と言える存在もいなかったというのが大きな理由だと思うんですよね。  もっといえば KiKi 自身が子供時代には「自分の家は貧しいか裕福か?」ということにはまったく無頓着だったし、いつも親戚のお姉さんのお古ばかりを着ていてそれが当たり前だと素直に受け容れてい
読了日:09月05日 著者:ルイザ・メイ・オルコット


四人の姉妹 (上) (岩波少年文庫 (3058))四人の姉妹 (上) (岩波少年文庫 (3058))
「四人の姉妹」というとどんな物語なのかご存じない方も「若草物語」と言えば、特に女性ならかなり多くの方が「ああ!、 あれ?」と思われるのではないでしょうか?  少なくとも KiKi が小学生だった時代には女子小学生にとっては必読本と言ってもいいほど人気の高かった作品ですね。  多くの友人たちが「私はメッグ・タイプ」「私はジョー・タイプ」と自分と姉妹の類似点を探したり、「誰それがいいよね♪」と評したりしていたものでした。  そんななか、KiKi も一応「必読書」ということで読んでみたことはあるのですが、正直な
読了日:09月05日 著者:ルイザ・メイ・オルコット


黒馬物語 (岩波少年文庫 (2011))黒馬物語 (岩波少年文庫 (2011))
この物語を初めて読んだとき、KiKi はびっくりしたのです。  と言うのも、「馬の自叙伝」っていう感じで、とことん馬目線になって、馬の言葉(と言っても当然それは人間言葉 ^^; だけど、要するに1人称が馬なんです。)で書いている物語なんですよ。  でもね、物語冒頭が「わたしが~」で始まっているんだけど、最初は「わたし≒馬」とは思えなくて、そのすぐ後に「小さい頃は草が食べられないので」と出てきたとき、「え?  く、草??  そりゃ大きくなったって食べられなさそう・・・・」とまず思って、次に「あ、ひょっとして
読了日:09月03日 著者:シュウエル


あそびあいてはおばあさん (岩波少年文庫 (1053))あそびあいてはおばあさん (岩波少年文庫 (1053))
この本の表紙も素敵なんですよね~。  千代紙や日本てぬぐいなんかにありそうな図柄が、なんとはなしに KiKi の和心をくすぐります。  よくよく眺めてみると、どことなくグロテスクだったり、ちょっと恐ろしかったりもするのですが、これが日本人が元来持って生まれているある種の世界観なんだと思うんですよね。  だから、そのグロテスクさや歪みのようなものの中に美を見出すとでも言いましょうか・・・・・。  今、たまたま NHK の朝ドラで「ゲゲゲの女房」というのをやっていて、妖怪大好き人間の水木しげるさん一家の物語の
読了日:09月02日 著者:木島 始


おとうさんとぼく (2) (岩波少年文庫 (2109))おとうさんとぼく (2) (岩波少年文庫 (2109))
これは本当に楽しい漫画だと思うんですよね。  どことなく「おとうさん」が「サザエさんちの波平さん」んに似ているんですよ。  波平さんから「父親の威厳」をごっそりそげ落として、お茶目なところだけを残したらこうなるんじゃないかっていうような雰囲気なんです。  で、「ぼく」は「カツオ君」をもっと幼くして、ついでに「現代っ子ぽい計算高さ」をごっそりそげ落として、ちょっとだけ幼くして、「やんちゃさ」だけを際立たせるとこうなるんじゃないかっていうような雰囲気です。
読了日:09月01日 著者:E.O.プラウエン


おとうさんとぼく (1) (岩波少年文庫 (2108))おとうさんとぼく (1) (岩波少年文庫 (2108))
これは本当に楽しい漫画だと思うんですよね。  どことなく「おとうさん」が「サザエさんちの波平さん」んに似ているんですよ。  波平さんから「父親の威厳」をごっそりそげ落として、お茶目なところだけを残したらこうなるんじゃないかっていうような雰囲気なんです。  で、「ぼく」は「カツオ君」をもっと幼くして、ついでに「現代っ子ぽい計算高さ」をごっそりそげ落として、ちょっとだけ幼くして、「やんちゃさ」だけを際立たせるとこうなるんじゃないかっていうような雰囲気です。
読了日:09月01日 著者:E.O.プラウエン


フィオリモンド姫の首かざり (岩波少年文庫 (2135))フィオリモンド姫の首かざり (岩波少年文庫 (2135))
「針さしの物語」でも書いたけれど、こちら「フィオリモンド姫の首かざり」は彼女が残した出版物としては2冊目です。  1冊目に比べるとさすがに中身がより充実し、多くの示唆に富み、より哲学的・・・・というか、人間描写に深みみたいなものが出てきていると思うんですよね~。  もともと彼女の作品は女性らしい感性にあふれた女性目線の物語が多いと思うんだけど、その女性たちがグリム童話集などの女性に比べるとより主体的で、自らが行動し、そして得られる「何か」をベースにした女性目線ならではの社会批判のようなものが色濃く出ている
読了日:09月01日 著者:ド・モーガン

読書メーター

今月は暑くて寝苦しい日が続いたということもあり、結構読書が進みました。  先月も積み残しということで再確認した内山節さんの本には結局、手がつけられなかったのが心残りと言えば心残りです。  

8月の読書メーター
読んだ本の数:23冊
読んだページ数:8606ページ

針さしの物語 (岩波少年文庫 (2136))針さしの物語 (岩波少年文庫 (2136))
針さしに刺されたきり出番のめっきり少なくなったブローチや留め針のお喋りという設定が何とも楽しいなぁ。  この時代の女性と針仕事というのがとても近しい関係だったことを彷彿とさせます。  「オパールの話」と「炎のかなたに」にはどことなく類似性が感じられます。  そして結構深いのが四季さんのコメントにもある「おもちゃのお姫さま」です。  詳細はブログにて
読了日:08月31日 著者:メアリ・ド・モーガン


ぼんぼん (岩波少年文庫)ぼんぼん (岩波少年文庫)
う~ん、この本は凄い!!  戦時中の話だからめちゃめちゃ暗いかと言えばそんなことはなく、あの時代の市井の人たちの暮らしぶり(とは言え、タイトルからもわかるように、どちらかというと裕福な家の子の話だけど)や、時代の空気感はちゃ~んと伝わってくるし、そして最後の最後で大阪空襲の悲惨さもきっちりと描かれていて、ぐいぐい引き込まれながら読み進めることができました。 構成もものすご~く凝っていると思うんですよね。  物語冒頭は昭和16年、主人公の小松洋(小学4年生)は中1のお兄ちゃん洋次郎に連れて行ってもらったプラ
読了日:08月30日 著者:今江 祥智


昭和史 戦後篇 1945-1989 (平凡社ライブラリー)昭和史 戦後篇 1945-1989 (平凡社ライブラリー)
これまで KiKi は昭和史に関連する本を一切読んでこなかったわけではないのですが、それは例えば「満州国」について書かれた本だったり、「日中戦争」に関して書かれた本だったり、「太平洋戦争」に関して書かれた本だったり、「東京裁判」に関して書かれた本だったり、「安保闘争」に関して書かれた本だったりと、ある意味で事象の1つ1つを捉えた本ばかりだったような気がします。  それらの既読本と比較してこの「昭和史 2冊セット」は非常によくまとまった「昭和通史」だったために、様々な事件が発生する時代の空気感、事件ごとの因
読了日:08月29日 著者:半藤 一利


ハゲタカ2(下) (講談社文庫)ハゲタカ2(下) (講談社文庫)
ドラマより数段面白い!!  そして今回この2作(ハゲタカ & ハゲタカⅡ)を読んで一番感じたのは久々に新渡戸稲造の「武士道」と坂口安吾の「堕落論」を読み返してみようかな・・・・ということです。  「ハゲタカ」でチャプターが変わるたびに新渡戸稲造の「武士道」からの引用があるのは何故か、正直なところ???だったのですが、このハゲタカⅡに結ぶための1つの伏線みたいなものでもあったのですねぇ・・・・・。  ただ逆にこのⅡで同じようにチャプターが変わるたびに坂口安吾の「堕落論」「続堕落論」からの引用があるのには「上
読了日:08月26日 著者:真山 仁


ハゲタカ2(上) (講談社文庫)ハゲタカ2(上) (講談社文庫)
ドラマより数段面白い!!  そして今回この2作(ハゲタカ & ハゲタカⅡ)を読んで一番感じたのは久々に新渡戸稲造の「武士道」と坂口安吾の「堕落論」を読み返してみようかな・・・・ということです。  「ハゲタカ」でチャプターが変わるたびに新渡戸稲造の「武士道」からの引用があるのは何故か、正直なところ???だったのですが、このハゲタカⅡに結ぶための1つの伏線みたいなものでもあったのですねぇ・・・・・。  ただ逆にこのⅡで同じようにチャプターが変わるたびに坂口安吾の「堕落論」「続堕落論」からの引用があるのには「上
読了日:08月25日 著者:真山 仁


ハゲタカ(下) (講談社文庫)ハゲタカ(下) (講談社文庫)
ドラマにしろ、この小説にしろ、「このど阿呆な国、全部買うてしもたるわ」「腐った日本を買い叩く」というある意味ショッキングなフレーズと、死肉を貪る「ハゲタカ」というイメージが強烈で、そこに善悪みたいな一見わかりやすくその実メチャクチャややこしい、日本人の好きな感情論が入り込む余地があるオハナシっていう感じがします。  又、Amazon のどなたかの書評に「みんな出来ればより安価なコストでそういう世界(億単位の金を動かして債権を買ったり、会社を買ったりというような世界)を知りたい、もっと言えば、誰か教えて、っ
読了日:08月24日 著者:真山 仁


ハゲタカ(上) (講談社文庫)ハゲタカ(上) (講談社文庫)
ドラマにしろ、この小説にしろ、「このど阿呆な国、全部買うてしもたるわ」「腐った日本を買い叩く」というある意味ショッキングなフレーズと、死肉を貪る「ハゲタカ」というイメージが強烈で、そこに善悪みたいな一見わかりやすくその実メチャクチャややこしい、日本人の好きな感情論が入り込む余地があるオハナシっていう感じがします。  又、Amazon のどなたかの書評に「みんな出来ればより安価なコストでそういう世界(億単位の金を動かして債権を買ったり、会社を買ったりというような世界)を知りたい、もっと言えば、誰か教えて、っ
読了日:08月22日 著者:真山 仁


八月の暑さのなかで――ホラー短編集 (岩波少年文庫)八月の暑さのなかで――ホラー短編集 (岩波少年文庫)
KiKi はね、どちらかというと「ホラー」っていうやつが苦手です。  でもね、昔はそんなには苦手意識がなかったはずなのです。  子供時代はポーの作品の愛読者でもあったぐらいですから・・・・・。  それがいつから苦手になってきたかと言えば、「背筋がゾクっとくるようなホラー」は決して苦手じゃないんだけど、「おどろおどろしく、グロテスクなホラー」はダメ、つまりあとがきで金原さんが仰っている「血や内臓が飛び散ったりする派手なホラー」っていうやつが苦手なのです。 今回この本を購入するに当たってはちょっとだけ迷いまし
読了日:08月20日 著者:


大日本帝国の時代―日本の歴史〈8〉 (岩波ジュニア新書)大日本帝国の時代―日本の歴史〈8〉 (岩波ジュニア新書)
この時代のことをあれこれ考える際に、どうしても世界規模の帝国主義動向のダイナミズムやら、一つ一つの戦争や事変のあらまし、さらにはそこで出てくる歴史的登場人物がどうした、ああしたということに捕われがちになります。  もちろんこの本でもそのあたりに関しては、比較的客観的な記述で説明されているとは思うのですが、それより何より今回この本を読んでいて KiKi が一番感じたこと。  それはもっと別のことでした。  それはアジアの小国日本が背伸びしながらも弱肉強食の帝国主義世界を相手にするために、払ってきた一般人の犠
読了日:08月17日 著者:由井 正臣


あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書 (新潮新書)あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書 (新潮新書)
前回の「昭和史」とこの本を2冊続けて読むことにより、ある意味でポイントになる様々な出来事の時間軸 & 因果関係みたいなものがある程度頭に定着できたような気がします。  まあ、それがいつまで持続できるのか?と言うと、最近の KiKi は甚だ心許ないんですけどね ^^;  この本で結構面白かったのは第1章の「旧日本軍のメカニズム」でしょうか。  まあ、こういうことは男子はそれなりに興味を持っていて知っていたりもするのかもしれませんが、少なくとも KiKi はこういう機会でもないと、自主的に調べてみようとは思え
読了日:08月16日 著者:保阪 正康


昭和史 1926-1945 (平凡社ライブラリー)昭和史 1926-1945 (平凡社ライブラリー)
KiKi には子供がいないので、昨今の学校教育で歴史がどのように教えられているのか知る由もないのですが、少なくとも自分が学生だった時代には「昭和史」というのは「受験に必要な最低限の事件の名前と発生年、その概略のあらまし」のみを覚えるもの・・・・・・という位置づけだったと思います。  だから、この本の裏表紙に書かれているような「通史」としての理解とはかけ離れたものが昭和史の理解だったと言っても過言ではありません。  大人になってから「これじゃいかん!」と幾つかの本を試みに読んでみたことは何度もあるのですが、
読了日:08月16日 著者:半藤 一利


小人たちの新しい家―小人の冒険シリーズ〈5〉 (岩波少年文庫)小人たちの新しい家―小人の冒険シリーズ〈5〉 (岩波少年文庫)
文庫本のあとがき(訳者のことば)によれば、この最終話「小人たちの新しい家」はその前の「空をとぶ小人たち」から21年という年月を経たのちに再び書かれた物語なのだそうです。  発表されたのが1982年。  その時には既に「大人」と呼ばれる年代に入っていた KiKi は英文学を学んでいたとは言えども、この作品のことは一切知らず、気にも留めないで過ごしていたことになります。  今にして思えば当時の KiKi は花のお江戸で自由を満喫し、将来に対するさしたる不安も感じることなくコンパだなんだと浮かれていた時代です。
読了日:08月13日 著者:メアリー ノートン


空をとぶ小人たち―小人の冒険シリーズ〈4〉 (岩波少年文庫)空をとぶ小人たち―小人の冒険シリーズ〈4〉 (岩波少年文庫)
この物語はいいなぁ・・・・・。  大人になった今、こうやって読み返してみる(ひょっとするとこの2冊は初めてかもしれないけれど)と、本当に大切なことが数多くこの物語には含まれていると感じられます。  自らの手を使って工夫をしながら生活を豊かにするということ、自分の力で自分の生き様を守り構築していくということ、生きていくためにそして生活を継続させるために何かを選択する際に必要な覚悟について、勇気と無謀の違いについて・・・・・・そういうことが、この小人一家を見舞う災難とそれに伴う冒険の描写の中でさりげな~く書か
読了日:08月11日 著者:メアリー ノートン


川をくだる小人たち―小人の冒険シリーズ〈3〉 (岩波少年文庫 (064))川をくだる小人たち―小人の冒険シリーズ〈3〉 (岩波少年文庫 (064))
この物語はいいなぁ・・・・・。  大人になった今、こうやって読み返してみる(ひょっとするとこの2冊は初めてかもしれないけれど)と、本当に大切なことが数多くこの物語には含まれていると感じられます。  自らの手を使って工夫をしながら生活を豊かにするということ、自分の力で自分の生き様を守り構築していくということ、生きていくためにそして生活を継続させるために何かを選択する際に必要な覚悟について、勇気と無謀の違いについて・・・・・・そういうことが、この小人一家を見舞う災難とそれに伴う冒険の描写の中でさりげな~く書か
読了日:08月10日 著者:メアリー・ノートン


野に出た小人たち―小人の冒険シリーズ〈2〉 (岩波少年文庫)野に出た小人たち―小人の冒険シリーズ〈2〉 (岩波少年文庫)
第1作の「床下の小人たち」の最後で永年住みなれた大きな家を追い立てられた「借り暮らしの人たち」が野原へ脱出し、危険と隣り合わせの自由な世界の中でアレヤコレヤと珍騒動が持ち上がるのが「野に出た小人たち」なんですけど、この第2作では「借り物」をする相手(≒ 人間)がほとんど出てこないためにちょっと1作目とは雰囲気が異なります。  この「野に出た小人たち」から登場する正体不明(?)の小人族の1人、スピラーがいい味を出しています。  なんていうか、生命力にあふれた「タフガイ」っていう感じなんですよね~(笑)
読了日:08月09日 著者:メアリー ノートン


床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫)床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫)
この本を初めて読んだころ、KiKi もちょうど箱に入れて大切にしていたボタンをなくしてしまった直後でした。  当時の KiKi は洋服と言えば親戚のお下がりばかり・・・・だったのですが、そのボタンがついていた服はそんな中、珍しくも KiKi のために新品を購入してもらったもので、さすがにその頃にはもう小さくて着られなくなってしまい、ボタンだけをまるで宝物のようにしてとっておいたのです。  その大切なボタンの行方がわからなくなってしまったことは当時の KiKi にしてみると大事件で何日も何日も家中を探し回り
読了日:08月07日 著者:メアリー ノートン


村田エフェンディ滞土録 (角川文庫)村田エフェンディ滞土録 (角川文庫)
ああ、この物語は好きだなぁ・・・・。  正直なところ「沼地の~」にはあまり感銘を受けなかった KiKi にとって、次の梨木作品に手を出すのにはささやかな抵抗・・・・というか、迷い・・・・のようなものがあったんですよね~。  でも、この物語はあの「沼地の~」を読んだ時点で感じた居心地の悪さみたいなものとは無縁でした。  今から遡ること百年以上前の土耳古(トルコ)を訪れた、古き良き日本人の美徳を満々と湛えたような留学生・村田エフェンディの、かの地で出会った各国から訪れた人々とのかけがえのない邂逅と離別の物語で
読了日:08月06日 著者:梨木 香歩


王女グリンダ〈下〉 (中公文庫)王女グリンダ〈下〉 (中公文庫)
この本と「デル戦」との関係を正しく理解しないまま読み始めた KiKi は途中で頭が???に・・・・・。  「デル戦」ではシェラの正体を初めて知ったシャーミアンが激昂のあまり剣を抜き、イヴンがそのシャーミアンの前に立ちはだかり回復不能な傷を負ってしまい、そのイヴンの傷をリィが不思議な力で治し・・・・となっていたはずだったのに、この物語ではそんなことが起こりようのない設定になっているじゃありませんか!!  おまけにシェラが育った場所の設定も異なるし、何がどうしてどうなっているんだ??と混乱してしまったのです。
読了日:08月04日 著者:茅田 砂胡


王女グリンダ〈上〉 (中公文庫)王女グリンダ〈上〉 (中公文庫)
この本と「デル戦」との関係を正しく理解しないまま読み始めた KiKi は途中で頭が???に・・・・・。  「デル戦」ではシェラの正体を初めて知ったシャーミアンが激昂のあまり剣を抜き、イヴンがそのシャーミアンの前に立ちはだかり回復不能な傷を負ってしまい、そのイヴンの傷をリィが不思議な力で治し・・・・となっていたはずだったのに、この物語ではそんなことが起こりようのない設定になっているじゃありませんか!!  おまけにシェラが育った場所の設定も異なるし、何がどうしてどうなっているんだ??と混乱してしまったのです。
読了日:08月03日 著者:茅田 砂胡


伝説の終焉〈6〉―デルフィニア戦記 第4部 (中公文庫)伝説の終焉〈6〉―デルフィニア戦記 第4部 (中公文庫)
いや~、さすがに長かったですぅ・・・・。  でも、最後までとってもスピード感を持って読み進めることができました。  あちらこちらに突っ込みどころは満載だし、途中までは誰が誰だかわからなくなってしまうこともあった(だって何となく主要登場人物のキャラが似ているんだもん・・・・ ^^;)りしたけれど、さすがに全巻、皆さんとお付き合いしてくると最後にはそれぞれのキャラの特徴みたいなものもはっきりしてきてよかったです。  特にこの第4部はデルフィニアが迎えた最大級の動乱とそのデルフィニアを勝利に導いた勝利の女神の伝
読了日:08月02日 著者:茅田 砂胡


伝説の終焉〈5〉―デルフィニア戦記第4部 (中公文庫)伝説の終焉〈5〉―デルフィニア戦記第4部 (中公文庫)
いや~、さすがに長かったですぅ・・・・。  でも、最後までとってもスピード感を持って読み進めることができました。  あちらこちらに突っ込みどころは満載だし、途中までは誰が誰だかわからなくなってしまうこともあった(だって何となく主要登場人物のキャラが似ているんだもん・・・・ ^^;)りしたけれど、さすがに全巻、皆さんとお付き合いしてくると最後にはそれぞれのキャラの特徴みたいなものもはっきりしてきてよかったです。  特にこの第4部はデルフィニアが迎えた最大級の動乱とそのデルフィニアを勝利に導いた勝利の女神の伝
読了日:08月02日 著者:茅田 砂胡


デルフィニア戦記 - 第IV部 伝説の終焉4 (中公文庫)デルフィニア戦記 - 第IV部 伝説の終焉4 (中公文庫)
いや~、さすがに長かったですぅ・・・・。  でも、最後までとってもスピード感を持って読み進めることができました。  あちらこちらに突っ込みどころは満載だし、途中までは誰が誰だかわからなくなってしまうこともあった(だって何となく主要登場人物のキャラが似ているんだもん・・・・ ^^;)りしたけれど、さすがに全巻、皆さんとお付き合いしてくると最後にはそれぞれのキャラの特徴みたいなものもはっきりしてきてよかったです。  特にこの第4部はデルフィニアが迎えた最大級の動乱とそのデルフィニアを勝利に導いた勝利の女神の伝
読了日:08月02日 著者:茅田 砂胡


デルフィニア戦記 - 第IV部 伝説の終焉3 (中公文庫)デルフィニア戦記 - 第IV部 伝説の終焉3 (中公文庫)
いや~、さすがに長かったですぅ・・・・。  でも、最後までとってもスピード感を持って読み進めることができました。  あちらこちらに突っ込みどころは満載だし、途中までは誰が誰だかわからなくなってしまうこともあった(だって何となく主要登場人物のキャラが似ているんだもん・・・・ ^^;)りしたけれど、さすがに全巻、皆さんとお付き合いしてくると最後にはそれぞれのキャラの特徴みたいなものもはっきりしてきてよかったです。  特にこの第4部はデルフィニアが迎えた最大級の動乱とそのデルフィニアを勝利に導いた勝利の女神の伝
読了日:08月01日 著者:茅田 砂胡

読書メーター

2010年7月の読書のまとめです。  今月は「デル戦」のおかげ(?)で冊数だけは稼いだ読書でした。  その「デル戦」も残りわずかです。  8月はせっかくジブリ映画も公開されていることですし、「小人たちシリーズ@岩波少年文庫」に集中してみようかなぁ・・・・と思っている今日この頃ですが、どうなることやら。  考えてみると内山節さんの著作も2冊ほど、中途半端に読みかけているんですよね~。

7月の読書メーター
読んだ本の数:24冊
読んだページ数:7660ページ

デルフィニア戦記 第四部 伝説の終焉2 (中公文庫)デルフィニア戦記 第四部 伝説の終焉2 (中公文庫)
いや~、さすがに長かったですぅ・・・・。  でも、最後までとってもスピード感を持って読み進めることができました。  あちらこちらに突っ込みどころは満載だし、途中までは誰が誰だかわからなくなってしまうこともあった(だって何となく主要登場人物のキャラが似ているんだもん・・・・ ^^;)りしたけれど、さすがに全巻、皆さんとお付き合いしてくると最後にはそれぞれのキャラの特徴みたいなものもはっきりしてきてよかったです。  特にこの第4部はデルフィニアが迎えた最大級の動乱とそのデルフィニアを勝利に導いた勝利の女神の伝
読了日:07月31日 著者:茅田 砂胡


伝説の終焉〈1〉―デルフィニア戦記 第4部 (中公文庫)伝説の終焉〈1〉―デルフィニア戦記 第4部 (中公文庫)
いや~、さすがに長かったですぅ・・・・。  でも、最後までとってもスピード感を持って読み進めることができました。  あちらこちらに突っ込みどころは満載だし、途中までは誰が誰だかわからなくなってしまうこともあった(だって何となく主要登場人物のキャラが似ているんだもん・・・・ ^^;)りしたけれど、さすがに全巻、皆さんとお付き合いしてくると最後にはそれぞれのキャラの特徴みたいなものもはっきりしてきてよかったです。  特にこの第4部はデルフィニアが迎えた最大級の動乱とそのデルフィニアを勝利に導いた勝利の女神の伝
読了日:07月31日 著者:茅田 砂胡


動乱の序章〈5〉―デルフィニア戦記 第3部 (中公文庫)動乱の序章〈5〉―デルフィニア戦記 第3部 (中公文庫)
うんうん、さすがに「内乱記」から「近隣各国とのすったもんだ」になってからのほうが面白いなぁ。  と言うのも、基本的にこの物語、ウォルの敵になる相手が小物すぎるきらいがあると思うんですけど、それでもさすがに相手が近隣王国の王様となってくると、少しは期待が持てそうな雰囲気が漂ってくるんですよね~。(まだ、定かではないんですけど・・・・)  それと同時にこの第3部ではウォルの本当の意味での愛妾問題とか、バルロやナシアスの恋の物語なんかもでてきて、特徴(個性)の乏しかったウォルを取り巻く人々の本質・・・・みたいな
読了日:07月29日 著者:茅田 砂胡


動乱の序章〈4〉―デルフィニア戦記 第3部 (中公文庫)動乱の序章〈4〉―デルフィニア戦記 第3部 (中公文庫)
うんうん、さすがに「内乱記」から「近隣各国とのすったもんだ」になってからのほうが面白いなぁ。  と言うのも、基本的にこの物語、ウォルの敵になる相手が小物すぎるきらいがあると思うんですけど、それでもさすがに相手が近隣王国の王様となってくると、少しは期待が持てそうな雰囲気が漂ってくるんですよね~。(まだ、定かではないんですけど・・・・)  それと同時にこの第3部ではウォルの本当の意味での愛妾問題とか、バルロやナシアスの恋の物語なんかもでてきて、特徴(個性)の乏しかったウォルを取り巻く人々の本質・・・・みたいな
読了日:07月28日 著者:茅田 砂胡


デルフィニア戦記 第III部 動乱の序章3 (中公文庫)デルフィニア戦記 第III部 動乱の序章3 (中公文庫)
うんうん、さすがに「内乱記」から「近隣各国とのすったもんだ」になってからのほうが面白いなぁ。  と言うのも、基本的にこの物語、ウォルの敵になる相手が小物すぎるきらいがあると思うんですけど、それでもさすがに相手が近隣王国の王様となってくると、少しは期待が持てそうな雰囲気が漂ってくるんですよね~。(まだ、定かではないんですけど・・・・)  それと同時にこの第3部ではウォルの本当の意味での愛妾問題とか、バルロやナシアスの恋の物語なんかもでてきて、特徴(個性)の乏しかったウォルを取り巻く人々の本質・・・・みたいな
読了日:07月28日 著者:茅田 砂胡


動乱の序章〈2〉―デルフィニア戦記 第3部 (中公文庫)動乱の序章〈2〉―デルフィニア戦記 第3部 (中公文庫)
うんうん、さすがに「内乱記」から「近隣各国とのすったもんだ」になってからのほうが面白いなぁ。  と言うのも、基本的にこの物語、ウォルの敵になる相手が小物すぎるきらいがあると思うんですけど、それでもさすがに相手が近隣王国の王様となってくると、少しは期待が持てそうな雰囲気が漂ってくるんですよね~。(まだ、定かではないんですけど・・・・)  それと同時にこの第3部ではウォルの本当の意味での愛妾問題とか、バルロやナシアスの恋の物語なんかもでてきて、特徴(個性)の乏しかったウォルを取り巻く人々の本質・・・・みたいな
読了日:07月27日 著者:茅田 砂胡


動乱の序章〈1〉―デルフィニア戦記 第3部 (中公文庫)動乱の序章〈1〉―デルフィニア戦記 第3部 (中公文庫)
うんうん、さすがに「内乱記」から「近隣各国とのすったもんだ」になってからのほうが面白いなぁ。  と言うのも、基本的にこの物語、ウォルの敵になる相手が小物すぎるきらいがあると思うんですけど、それでもさすがに相手が近隣王国の王様となってくると、少しは期待が持てそうな雰囲気が漂ってくるんですよね~。(まだ、定かではないんですけど・・・・)  それと同時にこの第3部ではウォルの本当の意味での愛妾問題とか、バルロやナシアスの恋の物語なんかもでてきて、特徴(個性)の乏しかったウォルを取り巻く人々の本質・・・・みたいな
読了日:07月26日 著者:茅田 砂胡


異郷の煌姫〈3〉―デルフィニア戦記 第2部 (中公文庫)異郷の煌姫〈3〉―デルフィニア戦記 第2部 (中公文庫)
なんだか呆気なく読めちゃうんですよ。  で、読んでいる間つまらなかったり苦痛だったりするわけじゃないんですよ。  まあ、楽しいか?と問われるとそれも微妙なんですけど・・・・・。  でもね、読み終わった後で何かが残るかっていうと何も残っていない・・・・・そんな不思議な物語ですねぇ。  読んでいる間誰が誰だったかわからなくなるっていうことはないんです。  でも、読み終わった後で思い返してみると、ウォルとイヴンとバルロとナシアスの誰がどこでどうしたのかは思い出せないんですよ。  まあ、かろうじてウォルは王様なの
読了日:07月26日 著者:茅田 砂胡


異郷の煌姫〈2〉―デルフィニア戦記 第2部 (中公文庫)異郷の煌姫〈2〉―デルフィニア戦記 第2部 (中公文庫)
なんだか呆気なく読めちゃうんですよ。  で、読んでいる間つまらなかったり苦痛だったりするわけじゃないんですよ。  まあ、楽しいか?と問われるとそれも微妙なんですけど・・・・・。  でもね、読み終わった後で何かが残るかっていうと何も残っていない・・・・・そんな不思議な物語ですねぇ。  読んでいる間誰が誰だったかわからなくなるっていうことはないんです。  でも、読み終わった後で思い返してみると、ウォルとイヴンとバルロとナシアスの誰がどこでどうしたのかは思い出せないんですよ。  まあ、かろうじてウォルは王様なの
読了日:07月25日 著者:茅田 砂胡


異郷の煌姫〈1〉―デルフィニア戦記 第2部 (中公文庫)異郷の煌姫〈1〉―デルフィニア戦記 第2部 (中公文庫)
なんだか呆気なく読めちゃうんですよ。  で、読んでいる間つまらなかったり苦痛だったりするわけじゃないんですよ。  まあ、楽しいか?と問われるとそれも微妙なんですけど・・・・・。  でもね、読み終わった後で何かが残るかっていうと何も残っていない・・・・・そんな不思議な物語ですねぇ。  読んでいる間誰が誰だったかわからなくなるっていうことはないんです。  でも、読み終わった後で思い返してみると、ウォルとイヴンとバルロとナシアスの誰がどこでどうしたのかは思い出せないんですよ。  まあ、かろうじてウォルは王様なの
読了日:07月25日 著者:茅田 砂胡


デルフィニア戦記 第1部 中公文庫" href="http://book.akahoshitakuya.com/cmt/6956549"> デルフィニア戦記 第1部 中公文庫" align=left src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51JMF7Y432L._SL75_.jpg"> デルフィニア戦記 第1部 中公文庫" href="http://book.akahoshitakuya.com/cmt/6956549">放浪の戦士 <4> デルフィニア戦記 第1部 中公文庫
個人的にはペールゼンをもっと深く掘り下げて欲しかったなぁ・・・・と思うのですよ。  もちろん悪役っていうのは最初から「悪」の要素をプンプンと撒き散らしていてくれてもいいんですけど、「悪には悪なりの論理」みたいなものがあると、そしてその論理が誰もが持っているホンの些細なきっかけで知らず知らずのうちに嵌っていくような類のものであれば尚更物語にある種の深み・・・・みたいなものが感じられると思うんだけど、この物語のペールゼンはちょっと薄っぺらいなぁ・・・・・。
読了日:07月24日 著者:茅田 砂胡


放浪の戦士〈3〉―デルフィニア戦記 第1部 (中公文庫)放浪の戦士〈3〉―デルフィニア戦記 第1部 (中公文庫)
今回の2冊の中の最大の山場は養父・フェルナン伯爵の臨終の場面でしょうか。  前2冊のこのままの筆致で進むと本当に「デルフィニアおとぼけ合戦物語」となってしまいそうなこの物語の中で、このシーンが描かれることにより、ようやくこれが「おとぼけ合戦」ではなく「戦記」であることが納得できた・・・・そんな秀逸な場面だったと思います。
読了日:07月23日 著者:茅田 砂胡


放浪の戦士〈2〉―デルフィニア戦記 第1部 (中公文庫)放浪の戦士〈2〉―デルフィニア戦記 第1部 (中公文庫)
やっぱりウォルとリィの夫婦漫才チックな会話が笑わせてくれますねぇ。  この第2冊ではそこにもう1人、ウォルの旧友イヴンが参戦し、おとぼけ合戦という雰囲気が満載でタイトルの「デルフィニア戦記」は実際のところ「デルフィニアおとぼけ合戦」という意味だったのか?と勘違いしてしまいそうな雰囲気です。  戦記ものにありがちなハラハラ・ドキドキという高揚感は極めて薄く、クスクス・プッ・プフフというお笑いのノリで読めちゃう本っていう感じです。  これには登場人物(特にウォル側の人間が揃いも揃って見目麗しく、ありえない強さ
読了日:07月21日 著者:茅田 砂胡


放浪の戦士〈1〉―デルフィニア戦記 第1部 (中公文庫)放浪の戦士〈1〉―デルフィニア戦記 第1部 (中公文庫)
いや~、こういう本はサクッと読めちゃいますねぇ(笑)  作りはいかにもいかにものRPG風。  Final Fantasy シリーズやドラクエシリーズの大好きな KiKi にとって、これは決して嫌いなタイプの物語ではありません。  このお話の冒頭で異世界から急に現れたリィを見ていると Final Fantasy X のヒーロー、ティーダを彷彿とさせます(笑)  ま、決して嫌いなタイプの物語ではないんですけど、好物か?と言えばそこは微妙なところです。  まだまだ第1部の第1作目、物語は始まったばかりだし、この
読了日:07月21日 著者:茅田 砂胡


沼地のある森を抜けて (新潮文庫)沼地のある森を抜けて (新潮文庫)
う~ん、この物語は KiKi にとってはかなりビミョーです。  恐らく梨木さんがこの物語で語りたかったことは「ぐるりのこと」のそこかしこで匂わしていらした、生命の神秘と命をつないでいくということに対する1つの視座みたいなものなんだろうと思うんですよね。  そしてそこに絡めて生命の連鎖という我々個々人がどうこうできるわけではないストリームの中での「個」、「個体」とは何か? ということに対するこれまた1つの視座みたいなもの・・・・・。  それは漠然とは感じられるんですよ。  でもね、何もそこに「ぬかどこ」が出
読了日:07月17日 著者:梨木 香歩


ぐるりのこと (新潮文庫)ぐるりのこと (新潮文庫)
このエッセイ、KiKi は好きですね~。  ただ読みやすいか、読みにくいかと言えばかなり読みにくいエッセイだと思うんですよね。  話が大きく飛ぶのは梨木さんの特徴・・・・・でもあるからさほどの戸惑いはないのですが、KiKi もこのブログでやりがちな()カッコ書きでの追記・・・・・がかなり多く、その()部分があまりにも長かったりするので、1つの文脈を2度、3度と読み直してみないと何の話だったのかわからなくなってしまった・・・・・ということも多々あって・・・・・。ただね、これは論文ではなく、文学作品でもなく、
読了日:07月15日 著者:梨木 香歩


夢十夜夢十夜
「夢」という言葉には幻想的でロマンチックなイメージがつきものだけど、でははて、自分がこれまでに見てきた夢はそのイメージほどに「幻想的でロマンチックだったか?」と思い返してみると、時にものすごくリアルだったり、残酷だったり、恐ろしかったりすることがあります。  最近でこそあまり「恐ろしい夢」は見なくなってしまった KiKi だけど、ぼんやりとした幻想的でロマンチックな夢を見たときと比べると、そんなリアルな夢であればあるほど、夢の中で出会った人や出来事、その時の感情を必死で思い出そうする。  そんな気がしない
読了日:07月14日 著者:夏目 漱石,金井田 英津子


家守綺譚 (新潮文庫)家守綺譚 (新潮文庫)
KiKi はね、昔から1つの憧れの立場(職業ではない)、生き方、立ち位置というものがありました。  それは明治時代の書生さん。  未だ何者でもない、何を成しているわけでもない、ある意味頭でっかちで一文の得にもならないようなことをああだこうだと考えている、この物語の中の「精神労働者見習い」みたいなポジショニングの人間。  お金はないけれど時間だけはたっぷりとあって、若さとわけのわからない自信と焦燥感を持て余しているようなそんな人間。  でもね、そんな言ってみれば中途半端なポジションに何故自分が憧れているのか
読了日:07月13日 著者:梨木 香歩


エンジェル・エンジェル・エンジェル (新潮文庫)エンジェル・エンジェル・エンジェル (新潮文庫)
女の子は誰もが子供時代は純なもの、美しいもの、優しいものに心惹かれ、自分こそがそれを体現したものになるんだ・・・・・と無意識のうちに思っているようなところがあると思うんですよね。  でも、時を重ねている中でそんな自分の中の秘めた目標と現実のギャップに否応なく気がつかされるんですよ。  思っていた以上に不純で、醜くて、意地悪な自分という現実に。  それを認めたくはないけれど認めざるをえず、必死で言い訳しようとするんだけど言い訳になっていないことに気がつき、「ごめん」と言いたいのに言えない自分。  多かれ少な
読了日:07月12日 著者:梨木 香歩


たのしい川べ (岩波少年文庫 (099))たのしい川べ (岩波少年文庫 (099))
そうそう、こんなお話だった!!  読み進めていくうちにこの本を初めて読んだ小学生の頃に気持ちが少しずつ戻っていくようで、なんだかくすぐったいような、甘酸っぱいような不思議な感覚でした。  出てくる動物の種類は違えども新美南吉の本を読んでいるときと同じような、著者の小さな動物(命)に寄せる暖かい眼差しに気分がホンワカしてきます。  と、同時にこの本は「自然賛歌」の本でもあり、「家賛歌」の本でもあるように感じます。  「田園ファンタジー」という言葉がいったいいつ頃できて、市民権(?)を得たのか、そしてそれが意
読了日:07月11日 著者:ケネス・グレーアム


春になったら苺を摘みに (新潮文庫)春になったら苺を摘みに (新潮文庫)
「理解はできないが、受け容れる」  さらっと書いてあるこの言葉は人間にできる最大限の寛容の精神の行動パターン。  KiKi もね、もっとずっとず~っと若い頃は「人は言葉を操ることができる知的な動物なんだから、心をこめて、時間をかけて、じっくりと話し合うことさえできれば分かり合えるはず・・・・  今は時代が忙しすぎて時間をかけてじっくりと話し合うことができないのが問題」だと思っていたようなところがあります。  でもね、ある年齢を過ぎてからそれが幻想に過ぎないということに気がついたんですよね~。 だいたいにお
読了日:07月10日 著者:梨木 香歩


りかさん (新潮文庫)りかさん (新潮文庫)
市松人形を目にすることがほとんどなくなってどのくらいになるのでしょうか?  実際 KiKi も子供時代には市松人形をもっていなかったし、KiKi の子供時代がおそらく「リカちゃん人形」のハシリの時代だったと思うんだけど、 KiKi もようこと同じように「リカちゃんが欲しい」とねだった(≒「市松人形を欲しい」とはねだらなかった)ことを懐かしく思い出しました。  KiKi の子供時代であってさえも古い(格式のある?)お宅とかおばあちゃんが同居しているお宅でこそたま~に見かける不思議な人形が市松人形だったんです
読了日:07月07日 著者:梨木 香歩


日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか (講談社現代新書)日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか (講談社現代新書)
昔語りにあれほど頻繁に出てくるキツネ。  神社やお稲荷さんでも石像や木像を数多く見かけるキツネ。  日本人とキツネの間の関係って昔はかなり近しいものがあったはずで、「だます」「だまされる」はともかくとして、その近しかったはずのものが映像か作り物の像だけになってしまったのはどうしてなんだろう?  KiKi はLothlórien_山小舎付近の林や森の中でも未だに「キツネ」には遭遇していないんだけど、それはなぜなんだろう??  環境破壊の一つの例なのかもしれないけれど、それだけではない「何か」がそこにあるよう
読了日:07月05日 著者:内山 節


からくりからくさ (新潮文庫)からくりからくさ (新潮文庫)
なんとも美しい装丁の本ですよね~。  文庫本の装丁でこんなにきれいなものは「梨木作品」特有の現象(?)のような気がするのは気のせいでしょうか?  昨今ではLOHASだのスローライフだのという言葉が大流行で、表面的にはこの物語で描かれている世界に誰もが目を向け始めているかの如き風潮が跋扈しているように感じているのですが、その世界とここで描かれている女性4名の暮らしは似て非なるものだと思います。  何ていうか、「根っこがある」「ない」の違いのようなものを感じます。
読了日:07月04日 著者:梨木 香歩

読書メーター

2010年6月の読書のまとめです。  6月から1ヶ月の目標読了数を15冊に変更してみた(それまでは10冊だった)のですが、今月は1冊足りなかったみたいです ^^;  ま、いたずらに冊数をこなすつもりはないので、いいんですけど・・・・・。  

う~ん、今月はちょっと児童書が少なかったですねぇ・・・・・・。

 

6月の読書メーター
読んだ本の数:14冊
読んだページ数:3625ページ

裏庭 (新潮文庫)裏庭 (新潮文庫)
う~ん、これはなかなか難しい本ですねぇ・・・・。  まず構成の仕方という点では KiKi の大好きな作家の1人、M. エンデの「はてしない物語」風。  庭という異世界を構成しているという点では、P. ピアスの「トムは真夜中の庭に」風。  「秘密の花園」の匂いもあれば、「不思議の国のアリス」の匂いもあるし、「ムーミン」から登場人物だけちょっと拝借・・・・という感じで、他にも古今西(東西ではない)の子供時代から馴染みの「数多の物語」の残り香が香るお話だと思います。  でも、それらの物語と決定的に違うのは、この
読了日:06月29日 著者:梨木 香歩


森は生きている (講談社青い鳥文庫 (76‐3))森は生きている (講談社青い鳥文庫 (76‐3))
良書だと思います。  とても考えさせられる内容の本です。  でも・・・・・・。  どことなく「川は生きている」の2番煎じ・・・・・という感もなきにしもあらず・・・・です ^^;  結局は「治水」と「森林」の関係に話が落ち着いていってしまうところが、正直なところちょっぴり期待はずれでした。  とは言うものの、スサノオノミコトが「植林の神様」だったというのは、日本人でありながらギリシャ神話や北欧神話ほどには日本神話に親しくない KiKi にとって、「へぇ! x 10」 ぐらいのインパクトがあり、そのお話を知る
読了日:06月29日 著者:富山 和子


道は生きている (講談社青い鳥文庫)道は生きている (講談社青い鳥文庫)
こちらは「自然と人間シリーズ」の中の1冊と言いつつも、昨日読了した「川」とは異なり、長い歴史の中で人間が築いてきた、言わば人工物の「道」のお話です。  人間はどうやって道を築いてきたか、道は人間に何をもたらしてきたか、人間と道はこれからどのように関わっていくべきかということが、これまた難解な言葉を排し、具体的な例を挙げながら綴られています。 あとがきによれば著者の富山和子さんは「交通の研究」を長くされていらしたとのこと。  「川は生きている」のあとがきで書かれていた川とは地図に描かれた1本の線としてとら
読了日:06月24日 著者:富山 和子


川は生きている (講談社青い鳥文庫 (76‐1))川は生きている (講談社青い鳥文庫 (76‐1))
この本は副題として「自然と人間」が冠され、この「川は生きている」と「道は生きている」「森は生きている」の3冊でシリーズ化(?)されている中の1冊です。  対象年齢は小学校中級以上。  ま、そんな対象年齢が設定されているだけに活字は大きいし、ひらがなは多いし、本当にあっというまに読み終えてしまうのです。  もっともこれだけひらがなが多いと正直大人にはちょっと読みにくい観があるんですけどね(笑)。  
読了日:06月23日 著者:富山 和子


戦争という仕事戦争という仕事
この本で語られていることは、すでに読了した「創造的であるということ」の上、下2巻で語られていることとほとんど大差はないなぁというのが率直な印象です。  ただ、それを新聞連載のエッセイとしてとても短い文章で小気味良く、難解な言葉を廃して(これは「創造的であるということ」とも共通することですが・・・・)書かれているので、あとがきも含め333ページの比較的重量感のある本のわりにはサクサクと読み進めることができます。 内容的には KiKi がずっと抱え続けてきたいくつかの命題にある種の目線を与えてくれる本だし、1
読了日:06月21日 著者:内山 節


里の在処里の在処
どうも都会の人というのは田舎を「自然を愛でる場所」「慌しい都会とは異なりゆったりと時間が過ぎる場所」「癒しを求めて行く場所」というプロトタイプで見過ぎているような気がします。  でも実際の田舎暮らしっていうのは「自然を感じながら自然と折り合いをつけながら自然を体感する場所」ではあっても「自然を観賞する場所」ではないし、「ゆったりと時間が過ぎる場所」でもないし、観光ならいざ知らず、暮らすともなれば「癒しがどうしたこうした」な~んていうことを考えていられるほど悠長な世界ではなく「今、この時にやらなければならな
読了日:06月17日 著者:内山 節


「創造的である」ということ〈下〉地域の作法から (人間選書)「創造的である」ということ〈下〉地域の作法から (人間選書)
う~ん、こちらもなかなか読み応えがありました。  読了して第一の感想としては、「ああ、この人のものの考え方と KiKi のものの考え方はかなり似ているところがあるな。」ということです。  多分問題意識の持ち方とか、「人間って何?」とか「人間の理想的(?)な生き方ってどうよ?」みたいなある意味一文の得にもならないことをああじゃこうじゃと考えるところも、その命題に対する自分なりの立ち位置の導き方も学者さんである内山さんのほうが理路整然とはしているけれど、かなり似ているような気がします。  ついでに「ごちゃごち
読了日:06月17日 著者:内山 節


「創造的である」ということ〈上〉農の営みから (人間選書)「創造的である」ということ〈上〉農の営みから (人間選書)
KiKi がLothlórien_山小舎での暮らしを指向し始めた頃、KiKi はいくつかの疑問を自分の中に抱えていました。  その一番核にある問題意識。  それは「自分はいったい何をやっているんだろう???」というものでした。 そんなときに再読したのがミヒャエル・エンデの「モモ」でした。 当時はまだまだ整理できていなかった読後感を行動レベルで突き詰めていった行く手にLothlórien_山小舎がありました。 でもね、KiKi は内山さんのように1つのことを突き詰めて考える「哲学者的」な根気には欠けるために
読了日:06月16日 著者:内山 節


万葉集入門 (岩波ジュニア新書)万葉集入門 (岩波ジュニア新書)
この本はね、KiKi がLothlórien_山小舎に居を構えて以来、いつかは読んでみたいと思っていた本の1冊です。  「Lothlórien_山小舎」と「万葉集」。  その接点がどこにあるかっていうとね、日本最古のこの歌集には「東歌」というジャンルがあるんですよね~。  「東歌」というのは万葉集の巻十四の一巻に収められていて、238首あるんだけど、そのすべてが作者不明。  まあ、このこと自体は万葉集の全歌数のほぼ半数が作者不詳であることから、不思議でもなんでもないんだけど、その東歌のうち、国が銘記された
読了日:06月13日 著者:鈴木 日出男


文化人類学入門 (中公新書 (560))文化人類学入門 (中公新書 (560))
たまたま上橋菜穂子さんに出会って、強烈にインスパイアされて、そしてその上橋さんのもう1つの顔が「文化人類学者」であるということを知らなかったら、決してこのタイミングでこの本を手に取ることはなかっただろうなぁと思うんですよね。  でもね、同時に思うのは恐らく KiKi は人生の中のどこかでこの本には手を出していただろうなぁ・・・・・ということ。  この本こそ、KiKi は高校生の頃に読んでおきたかったような気がします。  KiKi がやりたかった学問は実はこれだったかもしれない・・・・・と思うんですよね~。
読了日:06月11日 著者:祖父江 孝男


銀のスケート―ハンス・ブリンカーの物語 (岩波少年文庫)銀のスケート―ハンス・ブリンカーの物語 (岩波少年文庫)
(再読)この本はねぇ、子供の頃学校の図書館で読んで、当時はまだオランダという国のことをよく知らなかったんだけど、小説なのか、オランダ紹介本なのか、はたまたオランダ旅行記なのかよくわからない(^^;) ようなところがあるこの本を読み進めながら、想像力をたくましくしていたことを思い出すんですよね~。  と同時にこの本の中でも紹介されている「ハールレムの英雄」というお話(1人の少年がふとしたことで見つけた堤防の水漏れを大災害を予防するために自分の手でふさぐというお話)は、今となっては記憶が定かじゃないんだけど、
読了日:06月10日 著者:メアリー・メイプス ドッジ


ローマ人の物語〈10〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(下) (新潮文庫)ローマ人の物語〈10〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(下) (新潮文庫)
カエサルの残した「ガリア戦記」や「内乱期」以前の物語にも章を割いているのが塩野さんのこの「ローマ人の物語」の楽しいところではないでしょうか?  どちらかというとシニカルな目線を持っていらっしゃる(・・・・と KiKi は感じているのですが)塩野さんの真骨頂なのが「カエサルと金」、「カエサルと女」の章だと思うんですよね。  KiKi はね、人の持っている本質的な部分っていうのはそれが「仕事」に於いても、「私生活」に於いても、「恋愛」に於いても共通して表れると思っているんだけど、そういう観点でこの2つの章を読
読了日:06月07日 著者:塩野 七生


ローマ人の物語〈9〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(中) (新潮文庫)ローマ人の物語〈9〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(中) (新潮文庫)
カエサルの残した「ガリア戦記」や「内乱期」以前の物語にも章を割いているのが塩野さんのこの「ローマ人の物語」の楽しいところではないでしょうか?  どちらかというとシニカルな目線を持っていらっしゃる(・・・・と KiKi は感じているのですが)塩野さんの真骨頂なのが「カエサルと金」、「カエサルと女」の章だと思うんですよね。  KiKi はね、人の持っている本質的な部分っていうのはそれが「仕事」に於いても、「私生活」に於いても、「恋愛」に於いても共通して表れると思っているんだけど、そういう観点でこの2つの章を読
読了日:06月02日 著者:塩野 七生


ローマ人の物語〈8〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(上) (新潮文庫)ローマ人の物語〈8〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(上) (新潮文庫)
カエサルの残した「ガリア戦記」や「内乱期」以前の物語にも章を割いているのが塩野さんのこの「ローマ人の物語」の楽しいところではないでしょうか?  どちらかというとシニカルな目線を持っていらっしゃる(・・・・と KiKi は感じているのですが)塩野さんの真骨頂なのが「カエサルと金」、「カエサルと女」の章だと思うんですよね。  KiKi はね、人の持っている本質的な部分っていうのはそれが「仕事」に於いても、「私生活」に於いても、「恋愛」に於いても共通して表れると思っているんだけど、そういう観点でこの2つの章を読
読了日:06月01日 著者:塩野 七生



読書メーター

2010年5月の読書のまとめです。

 

5月の読書メーター
読んだ本の数:17冊
読んだページ数:5134ページ

背教者ユリアヌス (下) (中公文庫)背教者ユリアヌス (下) (中公文庫)
学究肌の皇帝であったからこそ、ユリアヌスが求めた「理想の哲人政治」。  複雑怪奇な現代社会の政治にさらされている現代人の KiKi にとってはあまりに「夢想的」というか「理想主義的」な考え方・アプローチに見えなくもないユリアヌスの姿勢に、胸が痛むと共に、それでも「政治にこそ」このようなある種の理想主義は必要なものなのかもしれないと感じました。  一般人の日々の生活は「理想ばかりは言っていられない」「理想だけではおなかいっぱいにはならない」「理想だけでは雨露を凌げない」という現実の重さ・・・・というか、生活
読了日:05月31日 著者:辻 邦生


背教者ユリアヌス (中) (中公文庫)背教者ユリアヌス (中) (中公文庫)
凡そ実務肌の人間とは思えなかったユリアヌス、学究肌で理想主義者というイメージのユリアヌスが最大の危機(皇帝への反逆罪の嫌疑をかけられたこと)を乗り越え、本来なら片腕として頼みたいはずの人々に恵まれない中、混乱のガリア平定で着々と成果を挙げる姿を描いているこの中篇。  ユリアヌスの度を過ぎているように見えなくもない「御人好しさ加減」にハラハラし、現実世界に生きつつも相変わらず理想主義を貫いている姿に惚れ惚れとし、文字の小ささ & Volumeの多さを苦ともせず、あっという間に読了してしまいました(笑)。
読了日:05月27日 著者:辻 邦生


背教者ユリアヌス (上) (中公文庫)背教者ユリアヌス (上) (中公文庫)
この上巻ではまだまだユリアヌスが何を「自分の核とする考え方」と捕らえているのか、なぜ彼が「背教者」と呼ばれるようになったのか、彼が「背教者」と呼ばれることを潔しとし、それでも守りたかったもの、信じたかったものが何だったのかまでは描かれていないけれど、ある意味でヨーロッパ史を築き上げてきたベースにキリスト教の台頭という事実があるだけにこの先の物語に興味を持たずにはいられません。
読了日:05月25日 著者:辻 邦生


水辺にて―on the water/off the water水辺にて―on the water/off the water
梨木さんの作品は現段階ではこの本を含めてまだ4冊しか読んでいないんだけど、物の見方、感じ方、そしてそれを表現する際の言葉の選び方にものすご~く親しいものを感じます。  上橋さんの作品に関しては「参った!」っていう言葉が相応しかったような気がするんだけど、梨木さんの作品に関しては今のところ「参った!」という言葉よりは、「うんうん、わかるわかる。  あ、やっぱり?  あ、そうそう、KiKi には見つけられなかった言葉だけどそれよ、それ!」っていう言葉が似合うと言うか・・・・・・。
読了日:05月21日 著者:梨木 香歩


丹生都比売丹生都比売
いかにも「武人」という雰囲気のある大海人皇子を父に、女傑という言葉を体現したかのような鸛野讃良皇女(後の持統天皇)を母にもつ草壁皇子。  2人の子供とは思えないほど、線が細く、気持ちが柔らかで、生き抜くことが困難だった混沌とした時代のリーダーにはおよそ向いていない感じがします。  でも、逆にその「細さ」ゆえに見えること、感じられること、引き寄せられるものが美しい日本語で繊細に描かれている物語だと思います。
読了日:05月19日 著者:梨木 香歩


この庭に―黒いミンクの話この庭に―黒いミンクの話
しまった~!!  この本のことをあまりしっかりと調べないで「文庫本になっていない梨木作品」ということで安易に図書館に予約を入れちゃっていたんだけど、これって実は「りかさん」「からくりからくさ」の番外編・・・・・みたいな本だったんですね~。  「りかさん」も「からくりからくさ」も KiKi の蔵書(文庫だから蔵書な~んていう風に呼ぶのはちょっと憚られるけれど・・・・ ^^;)の中には既に仲間入りしていて、出番を待っているところだったんだけど、未読の KiKi にとっては主人公のアル中女性(?)の心の傷の深遠
読了日:05月19日 著者:梨木 香歩


空色勾玉 (トクマ・ノベルズ EDGE)空色勾玉 (トクマ・ノベルズ EDGE)
なるほどね~。  記紀をベースにしてこんな物語が描けるんですねぇ・・・・・。  興味があってもなかなか読み進めるのには骨が折れる「古事記」や「日本書紀」の世界。  日本人としてきちんと読んで知っておきたいという想いを抱くことがあっても、結構途中で挫折しちゃう人って多いんじゃないかと思うんですよね。  かくいう KiKi もその1人なのですけど・・・・・ ^^;  KiKi の場合、あちらで挫折しちゃう1つの大きな理由は「読みにくい人名」にあるんですけど、この「空色勾玉」は同じ「カミサマ」の名前であっても文
読了日:05月16日 著者:荻原 規子


西の魔女が死んだ (新潮文庫)西の魔女が死んだ (新潮文庫)
う~ん、心がほっこりしますねぇ、こういうお話。  やっぱり人間は自然の中のちっぽけな生き物に過ぎなくて、自然の中にあって生きるために必要なことを黙々と、粛々とやっていくのがもっとも健全な生き方なんだという確信にも近い想いを新たにしました。  そして、魔女っていうのは魔法の呪文が使えるような人のことではなくて、もっと普通の存在・・・・・。  でも、自分にとって一番大切なものが何かをしっかりと体感できていて、その芯をぶらすことはなく、自分が生かされていることを謙虚に受け止め、その中でできることをきちんとしてい
読了日:05月13日 著者:梨木 香歩


西の善き魔女〈8〉真昼の星迷走 (中公文庫)西の善き魔女〈8〉真昼の星迷走 (中公文庫)
全編を読み終えてみて言えること。  恐らく作者の荻原さんがイメージしていたこの物語の構想っていうのは、この冊数で収まりきれる内容のものではなかったのだろうなぁ・・・・ということです。  と、同時に、児童文学からスタートしつつもどこかで「児童文学のリミッター」を外していった上橋さんに対し、あくまでも「児童文学のリミッター」を自らの枷として書き続けていったのが荻原さんだったのではないか?  そんな気がします。 本来なら本編とは別物として扱われるべき「外伝」部分を読んで初めて、ルーンがどうしてルーンたりえている
読了日:05月12日 著者:荻原 規子


西の善き魔女〈7〉金の糸紡げば (中公文庫)西の善き魔女〈7〉金の糸紡げば (中公文庫)
全編を読み終えてみて言えること。  恐らく作者の荻原さんがイメージしていたこの物語の構想っていうのは、この冊数で収まりきれる内容のものではなかったのだろうなぁ・・・・ということです。  と、同時に、児童文学からスタートしつつもどこかで「児童文学のリミッター」を外していった上橋さんに対し、あくまでも「児童文学のリミッター」を自らの枷として書き続けていったのが荻原さんだったのではないか?  そんな気がします。 本来なら本編とは別物として扱われるべき「外伝」部分を読んで初めて、ルーンがどうしてルーンたりえている
読了日:05月12日 著者:荻原 規子


西の善き魔女VI- 闇の左手 (中公文庫)西の善き魔女VI- 闇の左手 (中公文庫)
なんとまあ、唐突な!!  これが KiKi の第一印象でした。  今回 KiKi は文庫本で読んでいるので、当然この第6巻の「闇の左手」を読む前に第5巻の「銀の鳥 プラチナの鳥」を読んでいるから、南国で起こるさまざまな出来事に関してそこそこ予備知識をもって望むことができたからいいようなものの、もしもこれをオリジナル版のままに読み進めていたら、「は?  なんで???」と思っちゃっただろうなぁと感じずにはいられませんでした。  そして、上記、文庫本裏表紙から転載した「内容紹介」にある「賢者とは?  吟遊詩人と
読了日:05月11日 著者:荻原 規子


西の善き魔女〈5〉銀の鳥プラチナの鳥 (中公文庫)西の善き魔女〈5〉銀の鳥プラチナの鳥 (中公文庫)
何だかますます「少女マンガチックな叙事詩を真似た物語」っていう感じがしてしょうがないんですよね。  古今東西の名だたる名作のエッセンスやら題名やらをぱくっていて、だからといってそのパクリだけで終わっているわけではないような雰囲気も漂わせつつ、それでもこの物語独特の世界観がレースごしにしか見えてこなくて、じゃあ読み進めるのが嫌になっちゃうかと言えばそうでもない・・・・なんとも不思議な物語です。
読了日:05月10日 著者:荻原 規子


西の善き魔女 4- 世界のかなたの森 (中公文庫)西の善き魔女 4- 世界のかなたの森 (中公文庫)
何だかますます「少女マンガチックな叙事詩を真似た物語」っていう感じがしてしょうがないんですよね。  古今東西の名だたる名作のエッセンスやら題名やらをぱくっていて、だからといってそのパクリだけで終わっているわけではないような雰囲気も漂わせつつ、それでもこの物語独特の世界観がレースごしにしか見えてこなくて、じゃあ読み進めるのが嫌になっちゃうかと言えばそうでもない・・・・なんとも不思議な物語です。
読了日:05月09日 著者:荻原 規子


西の善き魔女〈3〉薔薇の名前 (中公文庫)西の善き魔女〈3〉薔薇の名前 (中公文庫)
何だかますます「少女マンガチックな叙事詩を真似た物語」っていう感じがしてしょうがないんですよね。  古今東西の名だたる名作のエッセンスやら題名やらをぱくっていて、だからといってそのパクリだけで終わっているわけではないような雰囲気も漂わせつつ、それでもこの物語独特の世界観がレースごしにしか見えてこなくて、じゃあ読み進めるのが嫌になっちゃうかと言えばそうでもない・・・・なんとも不思議な物語です。
読了日:05月08日 著者:荻原 規子


西の善き魔女〈2〉秘密の花園 (中公文庫)西の善き魔女〈2〉秘密の花園 (中公文庫)
う~ん、面白くないわけじゃないんだけどちょっとビミョーかも・・・・。  今のところ全8冊のうち2冊しか読んでいないからなんとも言えないし、それなりに続きの展開に興味もあるんだけど、何となく40代のおばさんには苦笑せざるをえないような、ティーン・エイジャー向けの設定が多すぎるような・・・・・。  「舞踏会」「亡き母の形見の首飾り」「白馬の騎士」「女子高の表のルールと裏のルール」と KiKi にはこそばゆくなっちゃうような舞台設定のてんこ盛りです(笑)  もちろん登場人物の1人1人のキャラは立っているし、そこ
読了日:05月05日 著者:荻原 規子


西の善き魔女〈1〉セラフィールドの少女 (中公文庫)西の善き魔女〈1〉セラフィールドの少女 (中公文庫)
う~ん、面白くないわけじゃないんだけどちょっとビミョーかも・・・・。  今のところ全8冊のうち2冊しか読んでいないからなんとも言えないし、それなりに続きの展開に興味もあるんだけど、何となく40代のおばさんには苦笑せざるをえないような、ティーン・エイジャー向けの設定が多すぎるような・・・・・。  「舞踏会」「亡き母の形見の首飾り」「白馬の騎士」「女子高の表のルールと裏のルール」と KiKi にはこそばゆくなっちゃうような舞台設定のてんこ盛りです(笑)  もちろん登場人物の1人1人のキャラは立っているし、そこ
読了日:05月04日 著者:荻原 規子


狐笛のかなた (新潮文庫)狐笛のかなた (新潮文庫)
これって「精霊の守り人」なんかと同様、「野間児童文芸賞」の受賞作ということなんだけど、「精霊の守り人」は辛うじて児童文学っていう感じがするものの、この「狐笛のかなた」は児童文学とは呼べないんじゃないのかなぁ・・・・・。  幻想的な世界を描いている ≒ 夢物語 ≒ 児童文学 というある種のヘンテコな括りの中で「児童文学扱いされている文学」っていう感じがしました。 この物語、そこかしこに「死」とか「霊魂」みたいな空気が漂っているんだけど、子供時代ってものすご~く「生」に執着していて「死」っていうのはある種の状
読了日:05月02日 著者:上橋 菜穂子

読書メーター

 

えっと、これとは別に「メディアメーカー」さんで提供されているカウントダウンパーツで「目標読書量」に対するカウントダウンをこのブログでは表示しているのですが、その目標数に年間で100冊、月間で10冊を入れておいたところ、ここ数ヶ月は月間に関しては常にマイナス表示で終わり、今日現在、年間の目標冊数に対しては残り32冊となってしまっていました。  このままのペースでいくとあと3ヶ月ぐらいで年間の目標に到達してしまいそうな雰囲気です。

基本的には冊数をこなす読書には走りたくないため、目標数にとやかく拘りたくはないのですが、少なくとも今のペースだとカウントダウンをする意味もあまりないような感じがしないでもありません。  ま、てなわけで、とりあえず目標数を変更することにしました。  とりあえず「月間目標数=15冊」、「年間目標数=180冊」にしてみたいと思います。  まあ、個人的にはこの目標数に意味があるとはあまり思っていないんですけどね・・・・・・(苦笑)

    

KiKi が蔵書管理等々で利用している「読書メーター」に1か月分の自分の読書を整理してくれる機能があることに気がつきました。  せっかくの機能なのでこれを利用して各月の最終日に「まとめエントリー」を起こしてみることにしました。  過去の分までは遡れないようなので2010年4月分から開始してみます。

4月の読書メーター
読んだ本の数:22冊
読んだページ数:7409ページ

獣の奏者 (4)完結編獣の奏者 (4)完結編
優れた文筆家の手にかかると、続編と言えどもかくも完成度の高い物語ができるのか!  これが KiKi の読書中の驚嘆でした。  多くの場合、作家がいったんは筆を置いた物語の続編というのは、どことなく「ついで感」が漂い、1作目・・・・というか本作の勢いが感じられず「まあ・・・まあ・・・・、こんなもんか・・・・」的な思いがぬぐえなかったりすることが多いものです。  でも、この「獣の王者」の「探求編」と「完結編」に関しては、続編と言えば続編、新作と言えば新作という雰囲気がそこかしこに漂っていると思います。  それ
読了日:04月30日 著者:上橋 菜穂子


獣の奏者 (3)探求編獣の奏者 (3)探求編
優れた文筆家の手にかかると、続編と言えどもかくも完成度の高い物語ができるのか!  これが KiKi の読書中の驚嘆でした。  多くの場合、作家がいったんは筆を置いた物語の続編というのは、どことなく「ついで感」が漂い、1作目・・・・というか本作の勢いが感じられず「まあ・・・まあ・・・・、こんなもんか・・・・」的な思いがぬぐえなかったりすることが多いものです。  でも、この「獣の王者」の「探求編」と「完結編」に関しては、続編と言えば続編、新作と言えば新作という雰囲気がそこかしこに漂っていると思います。  それ
読了日:04月28日 著者:上橋 菜穂子


バルサの食卓 (新潮文庫)バルサの食卓 (新潮文庫)
上橋作品の醸し出すリアリティに一役も二役も買っているのが、お料理の描写です。  人が生きていく中で、その人が生きている場所の匂い、雰囲気、風の香りや温度、そういうものがどのくらい繊細かつ詳細に描かれているか?  人が生きるうえで必要な衣・食・住の描写がどのくらい細やかか?  これらはかなり重要な要素だと思うんですよね。  物語の大筋ももちろん大切なんだけど、時に「この人ってどんな生活をしているんだろう?」という想像ができないことにより、嘘っぽさ・・・・みたいなものを感じて鼻白んでしまうことが KiKi に
読了日:04月27日 著者:上橋 菜穂子,チーム北海道


しつれいですが、魔女さんですか (魔女のえほんシリーズ)しつれいですが、魔女さんですか (魔女のえほんシリーズ)
劇的なオハナシもなければ、教訓めいたオハナシもなく、ただひたすら黒ねこハーバートが行き先を求めていて、ねこらしい(?)勘違いをしながら「しつれいですが、魔女さんですか?」と聞きながら町の中を歩き回るっていうお話なんですよね~。  江國さんがこのお話の何に惹かれて訳をされたのかはよくわからなかったけれど、ポップな絵の感じと、どこかお行儀のよいねこちゃんの言動が可愛い絵本だと思います。
読了日:04月26日 著者:エミリー・ホーン


獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)
この物語ではあえて「獣」との対話の物語が軸になっているけれど、じゃあ「人間同士ならもっと分かり合えるのか?」と言えば「わかった気になっている」に過ぎないことが多いような気がします。  そして、エリンが物語終盤でつぶやく「-知りたくて、知りたくて・・・・」  このセリフにガツンとやられたような気がします。  人は多くの場合、最初のうちは「相手を知りたい」というどちらかというと謙虚な気持ちからスタートする他者との関係性の中で、どの時点からなのかはよくわからないけれど「知りたくて、知りたくて」が「知ってほしくて
読了日:04月26日 著者:上橋 菜穂子


獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)
これって「児童文学」とか「ファンタジー」にカテゴライズされる作品なんでしょうか? 確かに上橋さんの文章には必要以上に難解な言葉は出てこないし、どちらかというと一文一文が短めで読みやすいけれど、扱っているテーマはあまりにも大きいと思うし、短い言葉の一つ一つに実は深い意味が込められている事が多いような気がするんですよね。  特にこの作品においては「他者との意思疎通」というテーマが1つの大きな柱になっていると思うんだけど、「わかった気になる」という悪意ない行為が本質的にはどういうものなのか・・・・は、大人であっ
読了日:04月24日 著者:上橋 菜穂子


天と地の守り人〈第3部〉 (軽装版偕成社ポッシュ)天と地の守り人〈第3部〉 (軽装版偕成社ポッシュ)
良かった!  とにかく良かった!!  全巻読み通してみて、あまりにも陳腐な感想だけど、今は良かった!という以上の言葉が見つかりません・・・・ ^^;  この作品を読んでいる間の没頭の仕方と言い、世界観に対する共感と言い、KiKi のこれまでの読書の No.1 だった「指環物語」とあっさり肩を並べてくれちゃいました。
読了日:04月20日 著者:上橋 菜穂子
天と地の守り人〈第2部〉 (軽装版偕成社ポッシュ)天と地の守り人〈第2部〉 (軽装版偕成社ポッシュ)
良かった!  とにかく良かった!!  全巻読み通してみて、あまりにも陳腐な感想だけど、今は良かった!という以上の言葉が見つかりません・・・・ ^^;  この作品を読んでいる間の没頭の仕方と言い、世界観に対する共感と言い、KiKi のこれまでの読書の No.1 だった「指環物語」とあっさり肩を並べてくれちゃいました。
読了日:04月20日 著者:上橋 菜穂子
天と地の守り人〈第1部〉 (軽装版偕成社ポッシュ)天と地の守り人〈第1部〉 (軽装版偕成社ポッシュ)
良かった!  とにかく良かった!!  全巻読み通してみて、あまりにも陳腐な感想だけど、今は良かった!という以上の言葉が見つかりません・・・・ ^^;  この作品を読んでいる間の没頭の仕方と言い、世界観に対する共感と言い、KiKi のこれまでの読書の No.1 だった「指環物語」とあっさり肩を並べてくれちゃいました。
読了日:04月19日 著者:上橋 菜穂子


蒼路の旅人 (軽装版偕成社ポッシュ)蒼路の旅人 (軽装版偕成社ポッシュ)
ホントにまぁ、このシリーズの著者、上橋さんとは何とすごい人なんでしょうか!!  シリーズが進むにつれ小さな国の大きな世界(サグ & ナユグ)の物語から大きな世界の膨大な世界の物語にどんどん広げていくその手腕にまずは脱帽です。  これまでの作品はシリーズもの・・・・と言いつつも一話完結型の物語でしたが、今作は完結しきらずに To be continued..... という雰囲気たっぷりで著者は筆を置いています。  次への期待感を煽るだけ煽ってここで筆を置き、これに続く「天と地の守り人」が3巻編成。  そりゃ
読了日:04月18日 著者:上橋 菜穂子


神の守り人〈下〉帰還編 (軽装版偕成社ポッシュ)神の守り人〈下〉帰還編 (軽装版偕成社ポッシュ)
この物語を読み進めているとき、KiKi の心にはずっとある出来事が去来していました。  それは「9・11同時多発テロ事件」でした。  そして読了して、あとがきを読んだとき、この物語があの事件の1ヶ月前には書き上げられていたことを知り、著者上橋さんの心に浮かんだ物語と呼応するかのようにあの事件が発生したかのようなタイミングの妙に舌を巻きました。  とても残念なことに現実の世の中で発生したあの事件では「アスラ」のように「最終破壊兵器」を封印してしまえる勇気と胆力を持つ本当の意味で賢い人間はあらわれなかったけれ
読了日:04月16日 著者:上橋 菜穂子
神の守り人〈上〉来訪編 (軽装版偕成社ポッシュ)神の守り人〈上〉来訪編 (軽装版偕成社ポッシュ)
この物語を読み進めているとき、KiKi の心にはずっとある出来事が去来していました。  それは「9・11同時多発テロ事件」でした。  そして読了して、あとがきを読んだとき、この物語があの事件の1ヶ月前には書き上げられていたことを知り、著者上橋さんの心に浮かんだ物語と呼応するかのようにあの事件が発生したかのようなタイミングの妙に舌を巻きました。  とても残念なことに現実の世の中で発生したあの事件では「アスラ」のように「最終破壊兵器」を封印してしまえる勇気と胆力を持つ本当の意味で賢い人間はあらわれなかったけれ
読了日:04月16日 著者:上橋 菜穂子


夢の守り人 (軽装版偕成社ポッシュ)夢の守り人 (軽装版偕成社ポッシュ)
この「夢の守り人」は前作の「闇の守り人」とはまた全然異なる世界のお話ではあるのですが、文化人類学の学者さんという経歴をお持ちの上橋さんがフィールドワークの中で体感されてきた世界各国の霊的な信仰のエッセンスを大放出!という感じの物語だと思います。  この物語で大活躍するのはシリーズ全体の女主人公バルサ・・・・・というよりは、どちらかというと当初はサブだったはずの「タンダ」「トロガイ」という呪術師軍団と「シュガ」「チャグム」という宮様軍団です。  特にバルサの良き相棒・・・・・という位置づけだったタンダがもの
読了日:04月15日 著者:上橋 菜穂子


闇の守り人 (軽装版偕成社ポッシュ)闇の守り人 (軽装版偕成社ポッシュ)
軽装版に掲載されている作者・上橋さん自身のあとがきによれば「守り人シリーズの中では、この物語が大人の読者からもっとも支持されているようです。」とのことですが、KiKi は全作を読了したわけではないので「もっとも」かどうかまでは判断できないけれど、この物語が子供よりは大人に愛好されるのは納得できるような気がしました。  やっぱり「愛情」と「憎しみ」というある種の矛盾する感情が交錯する精神世界というのは、子供にはちょっと理解しづらいだろうし、それを子供時代に「読書」という仮想経験の中で感じることにはそれなりに
読了日:04月14日 著者:上橋 菜穂子


虚空の旅人 (軽装版偕成社ポッシュ)虚空の旅人 (軽装版偕成社ポッシュ)
図書館本で読了 軽装版で収集 とにかく良い!!
読了日:04月13日 著者:上橋 菜穂子
虚空の旅人 (偕成社ワンダーランド)虚空の旅人 (偕成社ワンダーランド)
読了日:04月13日 著者:上橋 菜穂子

 

 


流れ行く者―守り人短編集 (偕成社ワンダーランド 36)流れ行く者―守り人短編集 (偕成社ワンダーランド 36)
番外編だし、短編集ということなので、もっとあっさりした内容のものかなと思っていたのですが、確かに1つ1つの物語は短いものの、ありとあるゆることが凝縮されて表現されている、抗いがたい魅力にあふれた珠玉の作品ばかりでした。 「浮き籾」「ラフラ(賭事師)」「流れ行く者」「寒のふるまい」の4作でこのうち「浮き籾」と「寒のふるまい」の2作がタンダ視点の物語。  「ラフラ(賭事師)」と「流れ行く者」の2作がバルサ視点の物語っていう感じでしょうか。  タンダ視点の2つの物語はなんともいえないのどかな雰囲気が漂い(自然の
読了日:04月12日 著者:上橋 菜穂子


精霊の守り人 (軽装版偕成社ポッシュ)精霊の守り人 (軽装版偕成社ポッシュ)
図書館本で読了。  軽装版で収集。  とにかく良い!!
読了日:04月10日 著者:上橋 菜穂子
精霊の守り人 (偕成社ワンダーランド)精霊の守り人 (偕成社ワンダーランド)
短槍使いの女主人公の活劇もかっこいいんだけど、それより何より、それ以外の登場人物のキャラや舞台設定が KiKi のツボなんですよね~。  これはバルサ陣営(?)の包容力のある薬草師 「タンダ」 しかり、ヤクー(舞台となる皇国の原住民)の知恵を持つ呪術師 「トロガイ」 しかり、彼らに守られている第二皇太子にして精霊の守り人 「チャグム」 しかり。  でもね、こっち陣営だけが興味深いっていうわけじゃないところが、まさに KiKi のツボなんです。  冒頭ではバルサと敵対することになる、チャグムの父親である 「
読了日:04月10日 著者:上橋 菜穂子


魔女の宅急便 〈その6〉それぞれの旅立ち (福音館創作童話シリーズ)魔女の宅急便 〈その6〉それぞれの旅立ち (福音館創作童話シリーズ)
映画で最初に出会ったキキは13歳。  当時の KiKi は・・・・xx歳。  ふと気がつくと彼女もこの本では30代半ば・・・・とのこと。  この作品をリアルタイムで読んできたわけではないのだけれど、老眼鏡のお世話になるようになってしまったこの年齢でこの号を読めたということで、あたかも彼女の成長をリアルタイムで見守ってきたかのような錯覚を覚えます(笑) すべての号を読み通してきてみて、この作者の作品は自立しようとする世代の揺れ動く想いを描かせたときに一番の魅力が出てくるように感じました。  この号でも主役は
読了日:04月08日 著者:角野 栄子


魔女の宅急便〈その5〉魔法のとまり木 (福音館創作童話シリーズ)魔女の宅急便〈その5〉魔法のとまり木 (福音館創作童話シリーズ)
早いもの(?)で、今号でキキも20歳を迎えます。  相変わらずミョ~に大人っぽいところとミョ~に子供っぽいところが混在している複雑なキャラだけど、KiKi がそんなキキの性格に慣れてきたのか、はたまたやっぱりキキがそれなりに成長しているのか、今号では第3巻や第4巻で感じたほどの違和感・・・・というか居心地の悪さは感じませんでした。  今号でかなり好きだったのは第3章の「海のかぎ」、第7章の「ファッションショー」、そして第8章の「魔法のとまり木」です。
読了日:04月05日 著者:角野 栄子


魔女の宅急便〈その4〉キキの恋 (福音館創作童話シリーズ)魔女の宅急便〈その4〉キキの恋 (福音館創作童話シリーズ)
ついこの間13歳だったキキのひとりだちの物語を読んでいたのに、あっという間に17歳になっちゃっていて、この巻のタイトルも「キキの恋」・・・・・と少しずつ大人びてきているわけですが、とは言うものの、今号のキキは何となく子供っぽく見えちゃったのは気のせいでしょうか?  等身大の17歳の女の子ってこんな感じなのかな??  とっても不思議な感じがするのは、ある時はとっても大人びてみえるキキが別の時には急に子供っぽく見えること。  純粋なんだけど、単に純粋っていうのとは違う「幼さ」が残っているんですよね。  17歳
読了日:04月01日 著者:角野 栄子

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